概要 

 今日は中国の国慶節(国慶記念日)に伴う電気自動車(EV)の大渋滞についてお話ししたいと思います。

 中国は10月1日から7日まで国慶節の祝日を迎え、多くの人々が旅行に出かけます。今年の推定では、延べ19億人以上が移動すると予想されており、そのうち約80%以上が自動車を利用しています。

 この国慶節期間中、特に問題となるのが電気自動車の普及による充電渋滞です。中国では近年、環境対策としてEVの普及が進められてきましたが、その結果、充電スタンドが不足し、大規模な渋滞が発生しています。

 例えば、昨年の国慶節では、あるサービスエリアで充電を待つ人々が5時間以上待たされる事態が発生しました。

 最悪の場合、充電待ちの時間が16時間に及ぶこともありました。

 さらに、高速道路上ではEVの連結が発生し、これがさらなる問題を引き起こしています。

 連結が起きると、充電スポットにたどり着くのが難しくなり、レッカー車を呼ぶ必要があるケースも出てきます。

 ガソリン車とは異なり、EVは迅速な補給が難しく、救援までに時間がかかることが多いです。

 この問題の背景には、中国政府の新エネルギー車優遇政策があります。

 これにより、多くの企業がEVの生産を拡大しましたが、充電インフラの整備が追いつかず、結果として渋滞が発生しています。

 また、最近ではアメリカやカナダ、EUなどが中国のEV輸出に対するダンピング疑惑を指摘し、追加関税を課す動きも見られています。このため、中国国内のEV市場は厳しい局面に立たされています。

 今後も中国のEV市場の動向に注目しつつ、充電インフラの改善が求められます。。