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楽天的SEO・SEMバイブル

楽天内でのSEO対策や広告を始めとするSEM、そして一般的なEC業界に関して書きます。
運営に苦労している店舗の集客の手助けになれば・・・

久しぶりの更新になってしまいました…



2012年も早くも1ヶ月が経過しましたね。


世間では不況が騒がれる中、みなさんのお店は順調でしょうか?



お陰様で、私が担当しているお店(アパレル)は、
私が就いてから21ヶ月連続で前年同月比100%以上で推移しています。


去年の年間売上は、一昨年のそれと比べて150%くらいでした。



また、この売上の伸びは広告を闇雲に打ったり安売りをして無理矢理上げた数字ではないので、利益もしっかりと右肩上がりで伸びています。


ネットショップとして、非常に健康な状態で成長できている証拠です。




その一方で。


私はお客としても楽天を利用しているので、お気に入りのお店なども結構あったりします。


そんなお気に入りのお店で買い物をしようと、登録してあったブックマークから飛んで見ると…


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○○(店名)にアクセスいただきありがとうございます。

○○(店名)は、○ 月 ○ 日をもちまして、サービスを終了させていただきました。

長い間、ご愛顧いただきありがとうございました。

今後とも、楽天市場をどうぞよろしくお願いします

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え~、閉店してる…


このお店は、いつも売上ランキングに入賞するような人気のお店で、商品の価格もお手頃、
イベントなども頻繁に行われていて、いつも賑わっていたのに…



みなさんもこんな経験したことがあるのではないでしょうか?



最近は楽天に限らずショッピングモールから退店するお店が多い気がします。


ジャンルによっては、1年前にブックマークしておいたお店が半分しか残っていない、なんてことも。



それだけ、今の楽天市場を始めとするEC業界で生き残るのは至難の業なのかもしれないですね。



ただ、もともと今にも潰れそうなお店が退店するのは合点がいくのですが、
売上好調のお店も退店せざるを得ない理由とは…



ここにECサイト(に限らずビジネス全般)の怖さが潜んでいるのです。




みなさんがお店を経営していく上で、好不調を計るものとして注目している指標は何でしょうか?


ほとんどの場合は売上だと思います。



だって一番わかりやすいですし、売上がない限り商売は成り立たないですからね。


だから、売上が増加することは非常に嬉しいことです。



ではどうすれば売上は上がるでしょうか?


色々な方法がありますよね!


・広告を出稿してアクセス数を増やす

・SEO対策をしてアクセス数を増やす

・サイトの作りこみをして転換率(コンバージョンレート)を上げる

・メールマガジンを出してリピート率を上げる

・『○○円以上で特典付き』などのキャンペーンを行い顧客単価を上げる

・セット商品などを作って顧客単価を上げる

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         ・
         ・

などなど。


よく、

 『 売上 = 客数 × 客単価 × 購入頻度 』

なんて言われたりもします。


各項目を伸ばすことが、安定的な成長に欠かせません。



でも、退店してしまうようなお店の人たちは、
顧客単価を上げる努力をせずに、すぐに安売りをしてしまう。


確かに安売りをすればお客さんは増えて売上は伸びる可能性が高いです。


さらにその安売りを広告で大々的にアピールすれば、さらにお客さんがやってきて、益々売上は上昇します。


この状況だと、

「おっ、最近は売上が順調に伸びてるな!よしよし、この調子でキャンペーン続けよう!」

となるわけです。



この方法、順調に伸びているときはいいんです。


でも、ビジネスって常に変化が付きまといますよね。



市場やライバルの動向、さらにはgoogleやYahooなどの検索エンジン・広告システムの変更などの
外的要因でも(昨年末に大きいのがありましたね)、お店の売上は簡単に変わってしまいます。


順調に伸びてた売上に陰りが見えるとどうなるか…

「おかしいな、今月は売上が全然伸びないぞ。
 しょうがない、商品をさらに安くして、広告の枠ももっと増やそう!」

売上至上主義者はこのような結論に至ります。


こうなってしまうと、もう止まることができません。



広告を増やし、商品を安くすることで再び売上が伸びました。


けれども、それに伴い

・発送などの仕事の量は激増、人件費も増える

・安くしたことで質の悪いお客さんが増え、クレームやキャンセル、いたずら注文も激増

・価格を安くしたことで利益率が悪化、高い広告費をペイできなくなる

そんなこんなで最終的に手元に残った利益なんて全く無い…


こんな笑えない状況がやってくるのです。


これではまるで呼吸するために泳ぎ続けなければいけないマグロのようです。


体は大きく(売上が大きく)立派ですが、小回りが利かず、
不足の事態で止まった瞬間に…です。


楽天では売上の大きなお店が偉い、という扱いを受けますが、
それに気を良くしていると足元をすくわれることになりかねません。


当然、楽天側にしてみれば売上の大きなお店の方が手数料を多く納めてくれるので、
良いお客さんなわけです。

さらに、原価の無いような『広告』という商品を沢山買ってくれれば濡れ手で粟状態。


楽天ECコンサルタントに惑わされてはいけませんよ!


彼らはすぐに

「メガショップはこれだけ広告費を使って、これだけ売上を伸ばしてます!
 だからまずはドンドン広告を買って売上を上げていきましょう!」

って言いますが、じゃあ利益はどの程度残っているの?という話です。



断っておきたいのですが、私は広告を否定しているのではありませんし、
安売りが全てダメだと言っているのでもありません。(あまりオススメはしませんが)



何事においても効果測定が必要で、その際の指標として売上ばかり見ることがNGだと言いたいのです。


利益が残るのであれば積極的に広告を出すべきなのです。




本当はもっと色々とお伝えしたのですが、長くなってしまうので今回はこの辺で。


みなさんのお店でも、売上至上主義に陥らないようにしっかりと戦略を立てましょうね。


9月1日から、サーチワード広告にクリック課金型がリリースされます。


このニュースは、楽天でSEMに携わる者としては、非常に大きな出来事だと思います。


なので、今回はこの件に関して、お話しましょう。




そもそも、楽天とYahoo、この二つのショッピングモールの大きな違いとして、

広告の形態がありました。


いわゆる純広告と呼ばれるような、バナー広告に関してはあまり差はありませんが、

Yahooでは『ストアのイチオシ』というクリック課金型の広告があります。



この『ストアのイチオシ』という広告は、

Yahooショッピング内での検索結果に表示される広告なのですが、

非常に使い勝手が良い!



自分でキーワードを指定することができ、

クリック単価10円~好きな価格で入札する仕組みです。


アドワーズやYahooリスティングと同じようなものだと思ってもらっていいかもしれません。

(もっとも、品質などの概念がないのでもっと単純ではありますが…)



上手く活用すれば非常に優秀なCPA(コスト・パー・アクション=1成約あたりのコスト)

をたたき出す、いわば広告の稼ぎ頭になります。




今回、楽天はそのようなクリック課金型の広告を始めるとのこと。


これはPPC広告に慣れた者としては大いに歓迎です。



なんせ、リアルタイムに広告の修正ができるし、

今までわかりにくかった広告の効果測定ができるからです。

(コンバージョン数は相変わらずわからないが、クリック数がわかるだけでも大きい!)



ただ…


そこは楽天、やはり出店者を手放しで喜ばせてくれるほど甘くはありません。



まず、最低のクリック単価が50円~。


高すぎてありえない…



さらに、この50円~というのは、楽天側が自動的にピックアップしたキーワードの場合。



自分たちでキーワードを指定する場合はクリック単価が100円~という、

驚くべき設定なのです。



よくよく考えていただきたいのですが、クリック単価100円だとすると、

転換率が5%だとしても、CPAが2,000円ということになります。



こんな広告、楽天に出店している薄利多売のお店は絶対に出せません。


本当にお店からお金を搾り取ることしか考えていないことがよくわかります。



しかし、この広告にも利用価値はあるんです。



一般的なサーチワード広告は、掲載期間が2週間。


広告費がペイできるかどうか微妙なキーワードの場合は、

このPPC広告を数日間出稿してみて、クリック数を把握し、

トータルでどれくらいのアクセス数が見込めるかを計算すればいいのです。



正直、楽天側から発表されている情報だけだと、

今現在はこの程度のことしか言えません。



今後、実際に使用してみて、感じたことや有効な使い方など、

改めて書ければといいなと思っています。



いやぁ、しかし楽天はえげつないですね…汗

楽天にお店を出していると、必ずSEO業者から営業電話やメールがきます。




『購入者レビューを1件150円で増やせます』


楽天サーチの検索入力補助や関連キーワードに店舗名が表示できるようにします


『店長ブログのアクセス数を増やしてランキング上位にします』


などなど・・・




このような対策、あなたはどうお思いでしょうか?



肯定的な意見も、否定的な意見もあるでしょう。


もしかしたら、既に利用している人もいるかもしれない。



これから述べる事は、あくまでも私個人の所感であるので、

都合の悪いことがあれば聞き流して欲しいです。






まずは、これらの対策の善し悪し(ルール的な)を客観的に判断してみましょう。



一つ目の『レビューの記載』に関して。



これは、SEO業者が保有する複数のアカウントから架空の注文を入れて、

商品の発送を行わずして購入者レビューを書くということです。


実際にSEO業者に手法を確認したので、だいたいはこのような内容であるはず。



本来、店舗関係者のレビュー記載などの自作自演行為は禁止されています。



けれども、基本的にこの方法をとっていれば、楽天側から判断するのは難しいのかもしれない。



ただ、楽天側からの最新の発表によると、

2011年4月度に『店舗関係者による自作自演行為』で厳重注意が1件あります。



絶対にバレないということはない、と心得ておいた方がいいと思います。




二つ目の『検索入力補助や関連キーワードへの店舗名表示』。



これは、大量の検索クエリーを送信するスパム行為
ということで、

楽天側から禁止行為として正式に発表されています。



最近は取締りが厳しくなったためか、あまり見かけなくなりましたが、

楽天サーチを使用していると、怪しいキーワードはまだまだ出てきます。



何はともあれ、ブラックな手法です。




三つ目の『店長ブログのアクセス数アップ』。


これに関しては、楽天は直接的な禁止はしていない、はず。



ただ、アクセス数の推移などを見ていると、

あきらかに業者を使っているのがわかってしまうし、バレやすい対策である気がします。




まぁ以上の対策を見る限りでは、ほぼブラックなことしかやっていないということです。




以下所感。



率直な感想を言わせてもらうと、この程度のSEO対策にお金を払った上で、

退店のリスクを背負うのは割りにあわない。




そもそも本当のSEO対策というのは、このようなスパムの手法を使ったり、

でっちあげのレビューを書き連ねることではないはずです。



ブラックな手法を用いて、無理やり商品を表示したところで、

それがお客さんの求めるものでない場合は、

自然に淘汰されてしまうでしょう。



SEO対策など、googleにしろ楽天にしろルールを作っている側が絶対なのだから、

どんなに欺いたってルールが変われば通用しません。



それよりも、例えば商品名やキャッチコピーを工夫したり、

商品を購入したお客さんから生のレビューをもらう工夫をする方が、

よほど効果的で素晴らしいSEO対策だと思います。




SEO対策にはまっとうな手法が山ほどあるのに、

なんでこういう業者はブラックな手法ばかりを提案するのだろうか。



結局、SEO対策の本質がわかっていないから

上辺だけの対策に囚われているのではないでしょうか。



本当の『Search Engine Optimization=検索エンジン最適化』を理解している業者と

出会える事を切に願ってしまいますね。