さて、らくたけでは、演奏だけでなく、
自分たちでひとつひとつ楽器も作っているわけですが、
わたしたちは、様々な工具を扱います
のこぎり、切出し、ドリル…
今夜はそんななかでも、あまりスポットが当たることのない“ヤスリ”、
しかも、そのなかでもあまり出番のない“紙ヤスリ”のお話を。
“紙ヤスリ”でまず思い出すのは、史子さん
ブンブンと低い音のなる「スーパーマウイ」のバチの柄(柄は竹で作る)の持ち手を、
1時間余り、それはそれはひたすら紙ヤスリで擦っていました。
ねぇ~、これスベスベ
誰にも使わせない!
って、史子さん、作業は他にもありますからっ
史子さんだけではなく、楽器作りのワークショップでも子供たちが熱心に取り組むのは、
たいてい最後の仕上げの“紙ヤスリ作業”。
やはりスベスベは、たまらないようです
今、私が練習している曲では、紙ヤスリと楽譜に書かれています
こんな感じに↓
こんな楽譜もあるんですよ
こういう楽器じゃないものを楽器として使うことを、
難しい言葉で〈物体の積極的な打楽器化〉や〈Found Object〉なんて言いますが、
まぁ簡単に言えば、音の出るもんならなんでも楽器!ということです
この作品で、私は紙ヤスリを10回擦ります。
10回だけ。。。。。
ちなみに、この作品の上演時間は90分です
あっ、ちなみに、この作品で植木鉢を割るという、
なんともファンキーな指定もあります
こっちはちょっと楽しみ~(破壊願望)
というわけで昨夜は、
工具であるはずの紙ヤスリを、工具を使って楽器にするという、
なんだか、考えるとこんがらがって、訳のわからなくなりそうな作業に着手。
そして、完成
ヤスリでヤスリを擦る…
まさしく、紙ヤスリは他人だけでなく、
自らの身をも削る人生でございました
いわ