「まえ と いま」群馬県立近代美術館へ ♪CRCK/LCKS『窓』 | 体にきく ココロにきく

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関東平野の端で、体を整える仕事をしています。日々感じたこと、体のことなどを。

群馬県立近代美術館

長島有里枝×竹村京「まえ と いま」

 

『Renovated XXX/修復された  XXX』シリーズ (Nos.116~ 119, 127~149)

 このシリーズを作り始めたきっかけはベルリンで一人暮らしを始めた2000年に遡ります。

壁から突き出た水道の蛇口と排水口、天井からは3本の電気配線しかないアパートで全部自分で取り付けなければならない環境の中、初めて自分で洗濯機を取り付けました。

つなぐ管も適当に自分で買ってきて、穴の合わない部分は水も漏れない頑丈なガムテープで固定しました。水道も蛇口とシンクとキッチン台を取り付けて、ようやく食器を洗えることになり、その隣に設置した洗濯機の上に洗った食器を干すために置き、洗濯機も設置できて汚れものを入れて、スイッチを入れて隣の部屋に行って電球を取り付けていた時、ものすごい轟音が聞こえたのでキッチンに戻ると洗濯機は2m動き、私の食器は床に割れて散乱し、目の前でホースが外れて洪水になりました。

 

私は慌てて水を拭きましたが、割れた食器はもったいなくて捨てられなかった。取りあえず

まだかけていなかったカーテンに包んだのを見て綺麗だと思ったのがこの作品を作るきっかけになりました。まず散逸しないように縫い包むことにし、どうせなら割れ目をさらに綺麗にしようと思って持っていた絹糸でその上をなぞるように縫いました。“End of the World”と中古の家具を運んでくれる業者に言われて知った Wedding という地域にある壊れたアパートで、壊れの美しさを発見した最初の行為になりました。

   出典:群馬県立近代美術館パンフレット <長嶋有里枝×竹村京 「まえといま」 作家の言葉>

       竹村京の記事から。

        

 

 竹村京(たけむら・けい) ≪No.102 It goes to the front≫  以下もすべて、竹村京作品。

 

No.116 修復されたコーヒーカップ(2点組)≫≪No.117 修復された包丁≫

   *上の引用(作家の言葉)にある作品です。

 

 

No.123 Sliding Decorations / Chair≫

 

No.125 May I open the book ? (クリスマス祭りと2013年の学校の裏の彼岸花とのシーン)≫

 

他に、まるごと1室ヒノキの匂いの「佃 弘樹」。

上田 薫の≪なま玉子≫、福田美蘭の≪道頓堀≫も出ています。

 

オノデラユキさん≪古着のポートレート No.13≫≪古着のポートレート No.28≫

≪古着のポートレート No.30≫≪古着のポートレート No.44≫の4枚。エネルギーもすごいです。

 

クロード・モネの2作品は変わらずのエネルギー。

 

展示室7(スロープを上がる)では、白隠慧鶴(はくいん・えかく)の≪達磨図(だるまず)≫、

ヒンズー教信仰を描いた高橋常雄(たかはし・つねお)の≪聖地順拝記≫が目をひき、

中国の創造の神、伏羲と女媧を描いた塩原友子の≪ 玄 ≫は、バランスのとれた

美しい作品で自分の家にほしいですニコ

2019年9月1日(日曜)まで。

 

 

楽体院