2014年8月23日

「ファビピラビルで日本は万全、かも。」

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西アフリカで猛威を振るっているエボラ出血熱、
公式統計はあてにならず、数倍の感染者・死亡者が出ているようだ。

現地では医療体制の不備からパンデミックの様相を呈していて、
封鎖された地域の住民による暴動が伝えられている。

その一方で、最新治療薬の効果も認められているようで、
先進国ではエボラ出血熱に対する治療体制が今後整うだろう。


日本では今年3月に大正富山医薬品の抗インフルエンザ薬、
「アビガン®錠200mg」の製造販売が承認された。

この薬品の一般名は「ファビピラビル」といい、
従来の抗インフルエンザ薬とは異なる機序でウイルスに作用する。

ファビピラビルは、
RNAウイルスのRNA鎖が複製されるときに必須の蛋白である「RNAポリメラーゼ」を阻害することにより、
ウイルス遺伝子の複製を阻止するため、

インフルエンザウイルスだけではなく、
全てのRNAウイルスに対して効果が期待できる。

そのため、エボラウイルスに対する治療薬候補としても取りざたされているという次第。

しかし、このアビガン®錠200mgは、


今のところ鳥インフルエンザウイルスAのH5N1型やH7N9型等に対する抗ウイルス薬としてのみ承認されており、

しかも国が新型鳥インフルエンザ対策に必要と判断した時に初めて販売されるという体制のため、


誰でもすぐに入手できる薬剤というわけではないようだ。

 もしエボラウイルス感染が国内で確認されたら、
超法規的に製造販売を急がせ、治療に使うという可能性が高いものの、
初期の感染者・発病者には間に合わないかも知れない。

エボラに限らず、新型インフルエンザに対して販売・処方されるときは、
職種による優先順位が決められるはずであり、パニックにならないために迅速な対応が必要となろう。



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