まだまだ寒さが続く中、
卒業式シーズンとなり各ご家庭では新生活へ向けて準備に余念のない時節となった。

私の零細事業所でも、
新学期から職員の勤務体制に変動が生じることとなり、
やむなく数年ぶりの増員を決意してハローワークへ向かった。

 前回数年前からみると求人書式に変更があり、手続きに若干の時間をとられた。

帰りに担当者から頂いた事業主向けリーフレット一式に目を通すと、

え?そうなの!そんなの知らなかった!という内容に驚いた。

それは、「公正な選考基準について」の中に載っていた以下の文言:


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(3)採用選考時に配慮すべき事項

次のaやbのような適性と能力に関係がない事項を応募用紙等に記載させたり面接で尋ねて把握することや、

cを実施することは、就職差別につながるおそれがあります。


<a.本人に責任のない事項の把握>


・本籍・出生地に関すること
(注:「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します)


・家族に関すること(職業、続柄、健康、地位、学歴、収入、資産など)
(注:家族の仕事の有無・職種・勤務先などや家族構成はこれに該当します)


・住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)


・生活環境・家庭環境などに関すること


<b.本来自由であるべき事項(思想信条にかかわること)の把握>

・宗教に関すること

・支持政党に関すること

・人生観、生活信条に関すること

・尊敬する人物に関すること

・思想に関すること

・労働組合・学生運動など社会運動に関すること

・購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること


<c.採用選考の方法>

・身元調査などの実施 (注:「現住所の略図」は生活環境などを把握したり身元調査につながる可能性があります)

・合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施


http://www2.mhlw.go.jp/topics/topics/saiyo/saiyo1.htm



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こちらとしては知りたい内容ばかりなので、
面接時に、つい聞いてしまいそうな事項である。

上記の質問は、
当方に差別する意識などなくても、
人によっては差別だと主張することもあるのだろう、、、か。


今を去る40年以上前、
私が初めて社会へ出る時の企業面接で
「尊敬する人は?」と聞かれて、

「イエス・キリストです。」と答えたら、

人事部長様に「君はクリスチャンかね?」と問われ、

「いいえ、仏教徒ですが、聖書を読んで感動しました。」と答えたのが懐かしく思い出される。

その大企業から内定を頂いた後、
興信所が町内へ家庭調査に来ていたと近所のおばさんから聞いた。
適当かつ好意的に調査に返答して頂き助かったのだが、実に長閑な時代であった。

 
 10年ほど前、身内が地方銀行に就職するため身元保証人になった折り、
年間所得の申告と実印押印と印鑑証明の提出を求められたのにはビビッタ、笑。

ところが一昨年の長男の就活では、上記のようなことは一切なかったようだ。

 さて、求人を出して日を置かずに応募の連絡が入り、
2月には新規採用職員の面接も順調に進んだ。

人柄と職歴と基本能力の判断だけで採用にこぎつけた職員は、
今のところ即戦力として良く働いてくれている。
 
人を雇うのもなかなか大変なのだが、
仕事そのもの&事業主との相性、
そして他の職員との協調性が一番大切な要素だといつも思う。

人選に間違いが無かったことを一人悦に入る一方で、
コストパフォーマンスも計算する、
市井の零細事業主であった。





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