<さらばアトランティス・・・愛をこめて>  第67話


原作:ドラゴン     編集:FUKATI


これまでの主要登場人物


・ターシャ:今は亡き天才科学者トル博士の姉で、帝国首都神殿の巫女

・フーカ:レムリアの叡智を受け継ぐアトランティスの老神官・祭司長
   (現代ではこのブログの管理人FUKATI !?)

・ハロンの科学者サマ博士、キュ博士:フーカの弟子。生き残りミッションを担当。
・宇宙観測所所長デープ
・官房室長・広報室長ロミ
・その部下ミチ・・秘密情報員で巫女

・ヨーシ総統:前提督を暗殺し帝国乗っ取りに成功した。
・宮殿長ヒーロ、その部下ローキ
・秘密警察長官ターナ
・取調室長マーク

・警護官長マーサ

・黒魔術集団頭領スーガ

・黒魔術師ワーラ

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皆が一同に集まっている中、フーカはベッドで上体を反らし、

 上半身をロミに抱き起こされながら 静かな口調で語った。 

                                          
「私がこのアトランティス 、さらには地球の現状を憂い、


 また 皆様も私の考えに賛同下さり心から感謝を述べさせてもらいます。


このアトランティスを救う事はもう時間が無く、

 このままだと地球まで破壊されて 太陽系から 姿を消す事に為りかねない。


また太陽系を始め 、銀河 全体にも 悪い影響を与えてしまう事でしょう。

                                          
そこで この事態を最小限にくい止めるには、

想念の浄化 、つまり 今 地球上を支配している悪想念の中枢部 と、

マインドコントロールしている輩の このアトランティスを、

地球上より抹消しなければならない 。


苦肉の策しか もう方法が無いことに気付き、 それに 関われば カルマが残るが、

 それを遣ることが 天命として 務めとして、

 近い内に スーガとの 最後の決戦のため、

首都の神殿で向かい合う事にしました。

                                          
それは、亡きトル博士兄弟も それにいち早く 気付き、

 隕石群をこちらに 向かわすようにセットしたのも、

 今 話した事が大きな理由だったと やっと理解ができた。


それと儂が神殿を枕にして皆様より 善なる波動を光として放てば 、

相手も悪魔的 パワーを結集して 光を叩きに 神殿に現れるため、

釘付けにして 低い波動を浄化したいと考えてます! 」


                                        
「フーカ様 それは、アトランティスごと 浄化、

 つまり 大陸に 隕石群を投下する。


 蛇の道は蛇 で、 闇に闇をもって 光とする為にも スーガやワーラたちを首都 神殿に エネルギーを向ける訳ですね!  」

                                          
「サマ博士 、そう言った意味合いも含んでいます。

そこでデーブ君良く聞いて欲しい 。


隕石群が観測レーダーに現れたら、

その位置がアトランティスの首都や内部から ハズレそうに なったら、

 光の祈りのエネルギーの度合いの指示のお願いしたい!」

                                           
「フーカ様 それは、アトランティス以外に 落下は許されない事になりますね 

母国を 沈める事に、 、、! 」

                                     

ミチが 「あなたも 男なら 腹をくくり なさいよ! 」

                                           
「すべてが カルマの精算です。

アトランティス 自らが 播いた種を刈り取る作業です!」  


「分かりました。全力で作業にあたります! 」

                                          
その後に 主だったメンバーで これからの事も含めて話しあわれ、

一週間の猶予を作り 、

その間 に 首都を含め アトランティス内で 心ある者たちを、

ハロンの地へ 引き続き 送り続けた。



<さらばアトランティス・・・愛をこめて>  第68話




フーカの容態も完全では無いにしろ、 ベッドから 立ち上がる程に回復していた。


当初の一週間を大幅に延長して 1ヶ月が立った。


やはり フーカを皆が気づかって先伸ばししていたのだった。


その頃 フーカは、部屋に サマ博士とキュー博士を呼んだ。 

                                           
「君達の心使いと働きには、大変感謝しております。

儂も これ以上 甘える 事は、出来ない 。


首都 神殿に出向き 、スーガと最後の闘いを挑まねばならない。


勝敗では無い 、宇宙の真理 の為に。

それと 君達 優秀な部下に恵まれた事に対して 私から 置き土産を 受け取って貰いたい。


 それは、スーガやワーラが 闇に生き 、その追究が悪いとかではなく 、

彼らの 闇となる 宇宙からの教えが 、

儂らから見ると 闇のエネルギーと言う言葉で表してきたことが実は、

 儂らが 信じる 同じ光のエネルギーから 発していることが ようやく 理解できた! 」


                                          
「フーカ様、どう言う事なんでしょう! 」


                                         
「フーカ様 、光と闇は、同じだったとでも! 」 

                                          
「そう言う事になります。

つまり 儂らを 創造された 創造主様も、また さらに上の次元から 創造された 創造主様 もまた 同じだった。


神々からの 各高次元からの投影が 降ろされていたんだ。


以前話した 、螺旋状のエネルギーに巻かれて 時空間の移動と言う貴重な体験で知ることが出来たんだよ。


始めて聞く人には、理解不能かも しれないが。

 置き土産として 君達に伝えておきたかったんだよ!」



フーカの話しは、そこで止まった。


両博士は、困惑を隠せなかった 。

それは、未知からの 言葉で 、

まだ 二人には体験も無く 理論的にも 理解不能だったが 、

恩師が そこまで 話してくれる事に 、きっと いつかは自分たちでも 体験する日が来るだろうと信じてやまなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~第68話終了





<さらばアトランティス・・・愛をこめて>  第69話





フーカの話しが終わり 一旦 二人の博士が部屋を後にした時 、

フーカは立ち上がり 一人 空を眺めていた。


そこに ロミが 部屋のドアをノックした。 


「入りたまえ! 」


「フーカ様!」


「 ロミさん 、実は是非あなたに頼みがあります。

この老いぼれの 最後の頼みです。

今すぐ シップで 首都パーペリーの神殿へ連れて行って下され 。

もう 時間が無い! 」


「フーカ様 、お体を大切にして 、これかの 新しい地球の誕生に 一緒に やっていきましょう、 お願い! 」


「それは、あなた方のお役目です。

儂の場合は、このアトランティスと心中して カルマの浄化に努める事です。

どうか 御理解願いたい! 」


ロミの目からは、大粒の涙が止めどなく流れ落ちた。


そこに 最後の別れを告げに 現れたのは、ターシャだった。 


「ロミ様 、心配は要りません 。

フーカ様には、私がお供します。」 


「最後 フェニックスとなって 空高く舞う時が来ました 。

この時が 私の 定め なのです。

ロミ様には、サマ博士やデーブ様達とこの地球をもう一度建て直す御仕事が待っています! 」


「ターシャ様、 ホントに 宜しいのですか!」


「勿論です。

フーカ様行きましょう。

 もう シップの用意は、出来ております!」 


「ターシャよ それで 宜しいのか!

 悔いは、無いのか! 」


「ありません 。

時間があ、りません フーカ様 参りましょう! 」


「私も神殿まで 行きたいわ ! 」


「ロミ様は、ここで博士らと後方支援を! 」


三人の目には、うっすらと 涙がにじんでいた。

 

もう 今生で会えない 別れを 誰も口にしないが 、

心の中では、さらば、、、、。


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第69話終了



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