今日は趣向を変えてグラウンディング気味な話題を一つ。

急性期の疾患治療とは別に、慢性的な全身的不調に漢方製剤が使われるようになって久しい。
厚労省は漢方製剤を保険から外したがっているようだが、現状では需要もかなりあると思われるので、比較的安価な保険薬として当分は処方され続けるのだろう。

 厳密に言えば漢方は全く異なる医学大系なので、医療機関で処方してもらった漢方製剤が本当に有効安全なのか疑問が無いわけではないが、自覚的な改善が見られれば有効であると判断されるだろう。

しかし、意外に思われるかも知れないが、漢方製剤にも副作用はあるので長期服用には注意を要する。
以下に、幾つか例示したい。
 (適応は証を確認した上での処方対象例。赤字が副作用。)

補中益気湯(ほちゅうえっきとう):病後の体力増強、食欲不振
  ・間質性肺炎、肝機能障害、低カリウム血症による脱力感・筋力低下・筋肉痛、血圧上昇、浮腫




大健中湯(だいけんちゅうとう):腹部膨満感、(便秘)
  ・肝機能障害




六君子湯(りっくんしとう):胃炎、消化不良
  ・低カリウム血症による脱力感・筋力低下・筋肉痛、血圧上昇、浮腫




加味逍遙散(かみしょうようさん):婦人の冷え症、虚弱体質
  肝機能障害、低カリウム血症による脱力感・筋力低下・筋肉痛、血圧上昇、浮腫




麦門冬湯(ばくもんどうとう):鎮咳、気管支炎
  ・間質性肺炎、肝機能障害、低カリウム血症による脱力感・筋力低下・筋肉痛、血圧上昇、浮腫




芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):筋肉痙攣
  ・うっ血性心不全、心室細動、肝機能障害、低カリウム血症による脱力感・筋力低下・筋肉痛、血圧上昇、浮腫




葛根湯(かっこんとう):風邪の引き始め。
  ・肝機能障害、低カリウム血症による脱力感・筋力低下・筋肉痛、血圧上昇

長期に服用される場合は要注意なのだが、定期的に血液等検査していれば心配はなさそうだ。
漢方の場合は基本的に生薬を煎じて飲むのが良いのだろうが、原料の入手には苦労があるらしい。

私は一時期漢方に嵌まって一度に数種類を飲んでいたことがあったけれど、効果を感ずる前に胃の具合が悪くなったために止めてしまった事がある。多分もう飲まないと思っている。
 漢方ではなく、ある種のサプリメントで腎不全になったり、肝障害をおこしたりする例を見聞きすることもあるので漢方製剤に限らずとも、多種連用はリスクを増すと考えてよい。

結局、今年2月から始めた蒸留水多飲が一番安全で無難なようだ。



クリック有り難う御座います。
ゲルな夢日記-fc2
クリック有り難う御座います。
ゲルな夢日記-精神世界タグ