詩 「最後だとわかっていたなら」
こんにちは、ペンです。
先日、NHKのニュースウォッチ9でとりあげられていた詩が、
とてもストレートに胸に響いたので、
ご存知の方も多いかもしれませんが、こちらで紹介させてください![]()
育児書・・・とはちょっと違いますが、
子育て中で、気持ちがいっぱいいっぱいになってしまっているときこそ、
読んでみてほしいなぁと思います。
『最後だとわかっていたなら』
(ノーマ コレット マレック 作、佐川 睦 訳/サンクチュアリ出版)
作者のノーマさんは、10歳の息子さんを不慮の事故で亡くし、
そのときの思いを綴った詩だそうです。

あなたが眠りにつくのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう
あなたがドアを出て行くのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてまたもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう
あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが
最後だとわかっていたら
わたしは その一部始終をビデオにとって
毎日繰り返し見ただろう
あなたは言わなくても 分かってくれていたかもしれないけれど
最後だとわかっていたなら
一言だけでもいい・・・「あなたを愛してる」と
わたしは 伝えただろう
たしかにいつも明日はやってくる
でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは 今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい
そして わたしたちは 忘れないようにしたい
若い人にも 年老いた人にも
明日は誰にも約束されていないのだということを
愛する人を抱きしめられるのは
今日が最後になるかもしれないことを
明日が来るのを待っているなら
今日でもいいはず
もし明日が来ないとしたら
あなたは今日を後悔するだろうから
微笑みや 抱擁や キスをするための
ほんのちょっとの時間を どうして惜しんだのかと
忙しさを理由に
その人の最後の願いとなってしまったことを
どうして してあげられなかったのかと
だから 今日
あなたの大切な人たちを しっかりと抱きしめよう
そして その人を愛していること
いつでも いつまでも大切な存在だということを
そっと伝えよう
「ごめんね」や「許してね」や「ありがとう」や「気にしないで」を
伝える時を持とう
そうすれば もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから

私が結婚した後、姉によく言われたことは、
「旦那さんと喧嘩をしても、朝は笑顔で送り出すこと」
ということでした。
姉は、家族を見送るときは、
どんなに喧嘩をしても、体調が悪くても、
「もしかしたら、これが最後かもしれない」という思いを持って、
笑顔で見送るようにしているんだ、とよく言っています![]()
私も、そういう思いで・・・とは思っているものの、
喧嘩をした朝は、やっぱり不機嫌な顔になってしまっているし、
子どもにかかりきりで、見送りにも出られないときもあります。
夜、子どもを寝かせる前にひどく叱ってしまい、
子どもがヒックヒックとしゃくりあげているのに、
怒った顔のまま、眠らせてしまったこともあります![]()
この詩を読んで、
「今日が最後かもしれない」と思って行動できるチャンスを、
改めてもらったんだな、と思いました。
実際に家族や大切な人を亡くされた方の中には、
この詩によって、自分の後悔を突きつけられたようで、
逆に残酷だ、と感じるかたもおられるかもしれません。
訳者の佐川さんも、お姉さんを亡くされていて、
この本のあとがきの中で、
この詩と出会い、翻訳していく過程で、
「後悔のループから少しだけ抜け出すことができた」と書かれています。
詩に添えられている写真もとても素敵ですし、
佐川さんのあとがきにも、深く考えさせられます。
よかったら、ぜひ、本も手にとってみてください![]()
by ペン
らくいくママ
