猫の君代ちゃんと出会って2週間後

君代ちゃんと出会った場所で

今度は次男が猫を保護しました。

 

茶トラの赤ちゃん、

生後一か月くらいの小さな女の子です。

同じ場所で

出会うなんて偶然です。

 

しかもちょうど10年前

我が家に最初に来た猫が5月25日

君代ちゃんが我が家に来た日と同じ。

そして我が家に2番目に来た茶トラの猫が

来たのがその2週間後。

 

ほぼ10年前と同じ日付で

君代ちゃん、茶トラの子猫と出会ったのです。

何だかすべてが偶然ではないようで

そして意味がある気がしていました。

 

次男の保護した茶トラの赤ちゃんは

2週間我が家で過ごして

無事に里親さんが見つかりました。

その里親さんが

子猫と出会ったのも、偶然ではないと思えました。

 

次男と出会って幸せを掴んだ子猫ちゃん。

 

猫との出会いを通じて

本当は何もかも

偶然ではないようで

意味がある事なんだと

思えていました。

 

そして

君代ちゃんの家族はお外で

厳しい気候や環境の中

人の暮らしとはかけ離れた

公園の奥のどこともわからない

森の中で今も暮らしています。

 

猫は年に3回も発情期があって

これからも増えてしまう可能性が

ありました。

 

君代ちゃんを産んだママ猫は

またどこかで赤ちゃんを産んだようで

餌場に来てもさっさとご飯を食べて

どこかへ帰っていきます。

 

私達が立ち入れない茂みの中で

また新しい命が生まれて育つのです。

 

始めは、一匹の捨て猫が放置され

オス猫がやって来て

子供を産み、こうやって家族は増えて行きます。

 

次男が拾った子猫ちゃんも

捨て猫でした。

 

私と餌やりさんで頑張って捕まえて

去勢、避妊、手術をして

これ以上増えないようにしようと

話し合いました。

 

そんな話を、職場の人にチラッと話をしたら

「車を改造してTNRをするお医者さんを私、知ってるよ」と

言うではありませんか。

 

連絡先を教えてもらって

トントン拍子に手術の予約は決まりました。

 

お外の猫を増やさない、人と猫を繋げる橋渡しをしたい、

そんな熱い思いをもって、

個人で休日にTNR活動をされている獣医さんでした。

 

作戦を立てて

夜中から朝方にかけて

餌やりさんと私と長女で

真っ暗な公園に捕獲機を仕掛けました。

その日、ご飯を上げずに

丸一日以上食べていない猫たちは

直ぐに集まってきました。

 

しかし、どの子も警戒して

近づいては遠のいてしまいます。

夜中の公園は、

腐った木に群生した羽根アリや大アリが

大量発生して、餌にたかります。

 

虫よけスプレーをしていても

蚊が顔にたかってきます。

 

狸も近づいていて

餌を狙っています。

 

夏の夜の公園は

想像を超えて厳しい環境でした。

 

こんなところで、この子たちは

暮らしているなんて。

 

捕獲機の餌は、お腹が空いた猫も

近づけないほど置いた傍から虫がたかって

とうとう猫たちのほとんどは

どこかへ行ってしまいました。

 

諦めかけた頃、

パパ猫が捕獲機に入りました。

パパ猫一匹でも捕まって

良かった。

 

朝陽がそろそろ昇る時間になっていました。

 

餌やりさんに

猫たちが戻ってきて食べれるように

餌をお願いして

私はパパ猫を家に連れ帰り

昼頃手術の場所に連れて行きました。

 

パパは、顔も体も傷だらけ、

歯も無くなっていて、

しかも玉の片方に膿が溜まっていたようでした。

 

家族を守り、

よその猫を寄せ付けなかったパパ、

7歳の体はボロボロになっていたのです。

手術のタイミングでこの膿も切除してもらい

パパは命拾いをしたのでした。

パパ猫のことを考え

私は帰りの車の中

涙が止まりませんでした。

 

こんなハードな生活をする猫を

増やしたくない。

私と餌やりさんは

また翌月も、TNRにチャレンジしました。

 

しかし、誰も捕まらずでした。

 

私の家に今保護した君代ちゃんは2歳。

 

そして君代ちゃんのお外の家族は、

1歳の子が2匹、

生後7か月ほどの子が1匹、

ママ猫は授乳子育て中。

このママの子猫が最近2匹、

餌場から少し離れた茂みの近くまで出てきて

いるのを発見しました。

 

君代ちゃんも家と人には

安心できない毎日で、里親さんを探すめどは

立っていません。

 

人の生活など全く知らない森の中で

この家族を人間の生活に引き入れることは

とっても難しいけど

この森で私たちは出会ったのです。

 

この子たちみんなを手術したり

保護したりして

少しでも幸せな生活を送れるように

これからも見守っていこうと思っています。

(君代ちゃんのパパとママ)

(君代ちゃんの兄弟たち。1歳の男の子と女の子、8か月の女の子)

 

(君代ちゃんは、最近、私の布団に乗っかってきました。

少しずつ距離は縮まっています( *´艸`))