創作発表クラス「俳句アート/秋の句を描こう」 | 0000

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10月21日(金)は、10月度2回目の創作発表クラスでした。

お題は「俳句アート/秋の句を描こう」。

 

アート宿題は、「秋の句を3句、紙に書いてくる」でした。

 

小学3年生で俳句詠めるかな。とも思いましたが、

「秋の風景を入れる」「秋を連想する言葉を入れる」という条件を出して

生徒が詠んできた一部を紹介。

 

・ピーマンが あきにいっぱい あきるあき

 

じいちゃんが、たくさんの秋ナスを持ってくると、ああ、秋が来たんだな。

と感じる一句。

 

・秋にはね うちはぜったいバーベキュー

 

秋になると近所の家族や友達が集まって、バーベキューをします。

賑やかで楽しい一句。

 

・ほしぞらは おだんごみたいな おつきさま

 

静かな夜に空を見ると、まんまるだんごのような月が見えた。

宇宙的一句

 

・あきにわね かぜがつめたい きせつだよ

 

晩秋になると、紅葉も吹き飛ぶくらいつめたい風が吹いてくる。

気持ちのいい秋ばかりじゃないね、的な一句。

 

先生はこの3句を提出しました。

・あかね雲 むせては薫る 新さんま

 

西の空には真っ赤な夕焼け雲。

私はその空の下でバーベキューしています。

白い煙がもうもうたちこめてゴホゴホむせるけど、

新秋刀魚のいい香りが秋を連れてきました。

 

 

・川沿いの 落ち葉踏みしめ 堪え泣き

 

すっごく悔しいことがあって、ヒクヒク泣きながら

川沿いの道を歩いています。

すると落ち葉がゴソゴソバリバリ。なんとも軽快な音。

気分が上向いて嗚咽が止まり、涙だけがこぼれ落ちます。

 

・赤とんぼ 燃え立つ明日へ とけてゆく

 

明日は西の向こうにある。真っ赤に燃えたつ夕日を見ていて

そう感じていたら、私を赤とんぼが追い抜いて、明日の方へ溶けていきました。

 

このように授業のオープニングは、自分の詠んだ句を音読し、

その情景をプレゼンするところから。

 

みんな大きな声で、句を読み、説明することができました。

 

ここは拍手タイムじゃないんだけど、思わず先生、拍手してしまいました。

オォォォ、すげーー。

 

さて課題はここからです。

絵にするのは他者の句です。説明があったとはいえ、

それで句が描いた秋の情景、色、匂いが伝わるとはいえません。

ここからは文字を咀嚼・連想し、誰が何が、どこで、どうしているのか。

を具体的にビジュアル化するために、今まで見聞きしてきたものを

総動員します。これがクリエイティブの引き出しです。

 

まずは先生の句を絵にしたい生徒を募りました。

全員の手が上がったのでじゃんけん。

 

クリエイターネームS.Sがゲットしました。

 

こうして誰かが誰かの句をゲットし、3句の中から好きな句を絵にする

制作タイムの始まり〜〜。

 

今回から絵を描くための条件を設けました。

 

「どの画材を使ってもいいが、水彩絵の具を必ず使うこと」

今までの自由クラス、前回の創作発表クラスを見ていると、ほんと水彩使わない。

 

理由は??? と改めて聞くと

1.準備や片付けが面倒だから。

2.使い方がよく分からないから、思った通りに描けないから。

 

だそうです。そらそうだ。でも今回は話しました。

 

君らのお道具箱に入ってる画材セットは、全部君らのためにご両親が買い揃えてくれたものです。それをほったらかしにするのは、ご両親にとってとても失礼なことだし、悲しいことでは?

 

そして今君たちができるようになった難しい計算とか漢字の知識とか、全て始まりがあるよね。1+1=2 アイウエオカキクケコができたから、3年生の色々ができてるんだよね。

 

同じようにこの水彩絵の具は、クレヨンにも色鉛筆にもできない、すごいことができる道具です。その道具をまずは実験してみてよ。色混ぜたり、にじませたり、

 

例えばこの絵は、水彩絵の具の「赤」「青」「黄色」「緑」「白」だけを使って描きました。淡いところは、雑巾を使って、余分な色を拭き取りますよ。

 

 

どうですか? 水彩だと、こんな不思議な色彩作れるんだよ。

 

「先生、すげーーー」「これ、誰が描いたの?」「先生」

「マジすげーー」

 

「わかった、水彩使ってみる」「茶色ってどうやって作るの?」

「先生、なぜ黒は使わないの?」

「それ、前に先生が、真っ黒はこの世にないって言ってたからさ、色々混ぜればいいんだよね」

 

そんな会話が始まりました。

今日は、文字から得た情報を絵に変換すること。

「水彩」という道具をいかに使うか。使えるようになるか。

2つのチャレンジが主題になりました。

 

ちなみに制作は、楽しいおしゃべりが過ぎて、

かなりのロス。90分のはずが70分でタイムアウトです。

リミット10秒前からカウントし、0になったら手から

すべての道具を放します。

 

 

 

ということで、タイムアウトーー!

18時10分から恒例の発表タイム。

シーエー先生がまずお手本。

「クリエイターネーム」「作品の説明」を

大きな声で、みんなの方を見て、発表します。

 

その後、3名までの質問にアドリブで応答。

発表順は、挙手で一番を決め、そこから時計回りです。

 

今回は「H.T」がトップバッター。

2番手「S.S」

3番手「しゅんら」

トリ「T.K」となりました。

創作発表クラス初回だった2週間前は、

照れ隠しでよそ見したり、何喋っていいかわからず

不安げに先生を見て助けを求めたりしてましたが、

今回は全員、しっかり前を見て、全て自分の言葉で

発表と質疑応答ができました。

 

経験と自信とはすごい栄養ですよね。

 

ところで今回は、ちょっとトラブルがありました。

隣の生徒がしつこく(受け取った方に)嫌な言葉(悪口とかではない)を繰り返すので、

感極まって泣き出した生徒。

 

言った方は、話しかけた生徒の俳句を絵にしてたので

多分色々伝えたかったんだろうと思う。

しかし、自分の制作に集中して描いてる生徒には、

それがとても不快なサウンドだったのでしょう。

 

このまま図書室で仲裁すべきか。。。。

ちょっと迷いましたが、今後のこともあるので、みんなにも聞こえるように

その場で仲裁始めました。

 

<先生>

「いい? 人はさ、言われたら嫌なこと。されたら嫌なことがあって、それは一人一人違うんだよ。だからさ、嫌だっ!やめてっ!って言われたことが、自分にとっては嫌でなくても、それは理解して、繰り返しちゃダメ。だから、その分、伝えたいことを画用紙の中にぶつけるんだよ。画用紙の中は何を描いても自由です。それが誰にとって正しかろうが、間違ってようが関係ない。絵を描くということは、その世界の王様や神様になれるってことなんだ。で、もしそれ描いたものをダメだっていうやつがいたら、先生は君の味方をします。紙の外側は不自由でわからないことだらけだよね。でも今君は、見ての通り、この子に嫌なことをしてしまった。次からもうしないためにも、ごめんなさいって言えますか?」

 

「ごめんね。もう言わん。ごめんね」その子も泣きながら謝りました。

 

<先生>

「どう、ごめんねって言ってるよ。もう嫌なことは言わないって。ちゃんと謝ったよ。今度は君が彼を許す番。友達やろ? これからも友達でいるなら、ちゃんと許してあげてください。」

 

「わかった。いいよ。」「ありがとう」

 

どうかなーー。これでよかったどうかは来週の自由クラスで答えが出ると思います。

 

今回は長いですね。すみません。あと一点、嬉しいことがありました。

 

創作発表クラスでは、先生と生徒が交わす秘密のノートがあります。

今回、一人の生徒が1ページにもわたって、今までのスクールでの感想を綴ってくれました。

 

内容は、、秘密です。

 

でも嬉しかったー。

 

自宅教室は、幸いなことに一人でも生徒がいれば続けられます。

だからこそ必要なのが、とことん信頼関係だと思う。

 

保護者の皆様とも、ライン保護者会作りました。

 

私はこの放課後アートスクールを子育てと同じ姿勢でやってるので、

父母色々。今後そらあ異論反論オブジェクションだと思いますが。。。。

 

フゥゥ。そんなこんなで、創作発表クラス下学期の第2回

「俳句アート」終了しました。

 

次回のアート宿題は、「シーエー先生の一筆書きから、線や色を加えて、未来の機械、乗り物、生き物などを描く。ただし名前、性能、習性など詳しい説明を紙の裏に書いてくること」(長いお題)

 

次回の制作テーマは、「空想科学アート百科を創る」です。

 

※発表シーンなどは、保護者専用ギャラリーるくみーで閲覧できます。

 

創作発表クラス、自由クラスの体験、見学とも、スクールサイトのお問い合わせページからお申し込みください。

http://www.unissoschool.com/application.html