AMDは1月3日(現地時間、日本時間は1月4日)より米国ラスベガス市で開幕している世界最大のデジタル家電展示会「CES」に併せて「AMD 2022 Product Premiere」と呼ばれるイベントをオンラインで開催し、ノートPC用の新CPUとして「Ryzen 6000シリーズプロセッサ」を発表しました。
前世代の「Ryzen 5000シリーズ」と比べて、プロセスルールはTSMCの7nmから6nmに移行し、少しだけ微細化されました(iMacやiphone13は5nm)。
一番の目玉は、内蔵GPUがVegaからRDNA2に刷新されたことです。
かなり以前から、AMDの内蔵GPUはIntelに勝っていましたが、最近ではIntelの後塵を拝していました。
RDNA2の何がすごいかと言うと、ハードウェアレイトレーシングを内蔵GPUで初めて実装した点です。
今までは、高価なNVIDIAのRTXシリーズような一部のdGPU(外付けGPU)でしか実装していな機能なんです。
ちなみに、中低価格のdGPUも実装していません。
レイトレーシングとは、ものすごく簡単に言うと「光や影を現実世界と同様に表現する」機能で、ゲーム等でよりリアルに画面を描写できます。
また、プラットフォームレベルでも機能強化され、LPDDR5(最大でLPDDR5-6400に対応)とDDR5(最大でDDR5-4800に対応)への対応が実現されたほか、USB4への対応なども実現されたようです。
内蔵GPUはメインメモリを使用するため、既存のDDR4からDDR5に対応したことは描画速度向上のためには非常に好ましいことです。
この結果、CPUコアはZEN3+となり前世代に比べて1.3倍高速に、GPUコアは2倍高速になったようです。
AMDによれば搭載製品は早ければ2月にも市場に登場する見通しだそうです。
ノートパソコンの買い替えや新規購入を考えている方は「Ryzen 6000シリーズプロセッサ」を選択肢に考えると良いかと思います。