父がネギ味噌をくれた。
家でよく食べていたネギ味噌は、そのままご飯にのせて食べたり、溶かして味噌汁にしたり、油揚げにのせたりしていた。
お湯を入れてみたら、胡麻と大葉も入っていた。こんなのいままでも入ってたんだっけ?
父の実家、おばあちゃんちでもよく出てきた。ネギ味噌だったり、野蒜味噌だったり。そのままご飯にのせて食べていたのかな。
山の上だから、買い物にもなかなか行けないので、出来るものは自給自足する。
畑でトマトや胡瓜、じゃがいもなんかを作ったり、ヤギを飼っていたので牛乳のかわりにヤギの乳は飲める。
家の土間を出て左手には、別棟がある。
一階は倉庫というか小屋になっていて、カゴやらスコップ、鍬やら鉈やらネコと呼ばれる手押し車とか、なんだかいろいろ入っている。側面を岩で組んだ土の上にその建物は乗っかっていて、庭側はコンクリートで固めた一段高い通路のようなものがあり、腰掛けたり、ちょっと荷物をおけるようになっていた。
2階は母屋と外の廊下繋がっていて、それは壁のない廊下で橋のようなもので、そこには従兄弟の部屋があった。
そのとなりに、ヤギの小屋がある。長い棒が2本くらい横にあるから出られないだけの、簡素な小屋で、藁をしかれた上にヤギが立っている。寝ているところは見たことがないけど、そこで転がって寝るのだろう。
庭を向いているヤギに、人参やとうもろこしの皮を投げて入れると、シャリシャリ音をたてて食べた。おもしろくてどんどんあげると、どんどん食べる。顔を斜めにして、歯を見せて長いとうもろこしの皮も器用に口に入れていく。ちょっとクサイけど、動物に何かをあげるのは楽しい。
小さい頃は、父が鉄砲をやっていて、おばあちゃんちの裏にある自分の山に入っていって、山鳥やウサギなんかを捕っていた。
家には散弾銃があって、専用のバッグから出して見せてくれたことがあった。絶対触らせてくれなかったけれど。
ここが引き金で、こう持ってとかつぐ。
ここから見て、ドン!と打つと説明してくれた。多分、クレー射撃をやったら、割とうまかったんじゃないかと思う。何しろ父は、目がいいのだ。
子どもの私は、家に鉄砲があるからうちは泥棒が来ても大丈夫と思っていた。
狩猟のための犬も飼っていた。コロという名前のポインターで、白に黒のブチのあるスリムな犬だったけど、犬と遊んだ記憶はあまりない。
コロと一緒におばあちゃんちに行ったときは、コロは土間に寝る。山には父と2人で入っていく。
山鳥は、剥製にするらしい。おばあちゃんちにもいくつもあった。土間の中にある小屋の上や、部屋の片隅などあちこちに鳥がいる。
なんだか怖くて触れないし、どこが良いのかさっぱり分からなかった。
鉄砲をやめてからも、
ウサギがいちばんうまいんだよなぁ
と、父はよく言っていた。
おそらく私が幼稚園の頃、テレビで
「山ねずみロッキーチャック」というアニメを放送していた。2人の山ねずみが主人公なのだけれど、ウサギもでてくる。
そのウサギを父が仕留めて、嬉しそうに持ってくる。記憶は無いのだけれど、おそらく耳かなんかを持って、自慢げに見せたのだろう。私と妹はそれを見て、かわいそうだと号泣する。あまりに泣くので、父は鉄砲をやめた。
コロがいた庭は、庭じゅうすべてを鳥小屋にして、いろんな鳥がいたこともある。父は、鳥が好きだったのだろう。
その庭は、その後増築して部屋になった。
ネギ味噌。
油揚げに入れたいなぁ、
で、ちょっと焼いて
それをそのままおにぎらずに入れる。
長芋がある。
これは、絶対あう!
それと、しそふりかけでいきましょう。
今日も、仕込みナシ!23:00
あさ。
油揚げを2つに切る。
オーブントースターで焼く。
少し焼けたら、ネギ味噌入れて
もう少し焼く。ちょっと焦げ目つけたい。
香ばしくなるからね。
その間に、クドンに長芋を切ってもらう。
これは、醤油とアオサで。たぶん、このまま食べてもおいしいやつ。
ごはんのうえに
しそふりかけ
そのうえにネギ味噌入りの油揚げ
その上に長芋
またごはん
ランチで食べたら、
ちょっと油揚げが堅かった。
もうちょっとなぁ、
早めに揚げを取り出せばよかった。
山のごはんのおにぎらず。