
ディストリビュータのプレートには、型番が書いてある。
'S 127 G'と。
但し、これは日本仕様の標準品ではないので注意。
前のオーナーがエンジンをチューニングする際、日本仕様のツインディスビの片側をシングルディスビに無理に改造してあり、点火時期が合っていなかったので、私が新品の欧州仕様シングルディスビを用意し取り付けたものである。
改造した理由は、交換したハイカムが欧州仕様シングルディスビ用で、後ろ側バンクがカムシャフトを取り付け出来るようになっていなかったからだと推測される。

向かって左側のポイントが、後ろ側バンク用、

向かって右側のポイントが、前側バンク用になっている。

シックネスゲージを使用して、ポイント隙間を測定。
後ろ側バンクはすんなり出来たが、前側バンクがなかなかうまくいかない。
どうやら、ディストリビュータのフレームが邪魔してシックネスゲージがまっすぐ入らないようだ。

ディストリビュータのフレームを固定しているビスを緩め、フレームの位置をずらすことにした。
ところが、このフレームでディストリビュータシャフトを支えているようなしかけらしく、シャフトがぶれて正確に測定できない。

やむを得ず、シックネスゲージが当たる部分のフレームをヤスリで削ることに。
多少削っても、強度的には問題ないだろう。
材質がアルミなので、すんなりと削れた。
シックネスゲージがまっすぐ入り、うまく測定完了。
前側バンクが0.35ミリ、後ろ側バンクが0.30ミリだった。
今度は、ポイントを固定しているネジを緩め、調整する。
目標値は0.32ミリ
ところが、これがなかなかうまくいかない。
ネジをある程度緩めないと調整出来ないし、そこからしっかり締めると隙間が広がってしまう。
シックネスゲージをとっかえひっかえ、四苦八苦しながらなんとか終了したが、結果的に0.33ミリになってしまった。
続く
※この場合の308とは'81年308GTB(日本仕様)のこと