『住宅産業100のキーワード 2019-2020』 はじめに

 

また、自然災害が相次ぐなか耐震性が不足する住宅に相次いで被害が発生した。住生活基本計画では耐震性を持たない住宅ストックの割合を平成37年(2025)におおむね解消するという目標を立てている。

~すでにあるストックの質向上が求められているのである。

 

かつてファミリー層として描かれた世帯が減少し、若年層のみならず高齢者の単身世帯が増加している。未婚化・晩婚化がすすむなか、家族形態が変化している。さらに、ライフタイルの多様化、生活形態の多様化も進む。若年層を中心に住宅を所有することにこだわらない、また、新築にこだわらない層も増えてきた。

 

一方で、住宅産業界が果たすべき社会的役割も大きくなっている。~災害への対応、家庭内事故の減少や健康の維持・促進、高齢期の暮らしなど、住宅は多くの社会的課題を解決するうえで重要な役割を果たす。

 

~初版の発行以来20年が経過し、住宅産業の変化にも加速度がついている。劇的に変化する住宅産業を取り巻く動きを捉え、最新版の発行に際しては内容の全面的な見直しを図っている。~

 

ハウジング・トリビューン 編集局長 平澤和弘

 

第一章 住宅関連の法制度 大きな転換期を迎える住宅行政

第二章 住宅マーケット 新築縮小時代に向けた対策が加速

第三章 ストック活用 フローからの脱却に加速する取り組み

第四章 地球温暖化問題 待ったなしのCO2排出量削減への対策

第五章 安全・安心 自然災害の多発に対策強化が求められる

第六章 少子高齢化 超高齢時代に多様化する住まいづくり

第七章 働き方 職人不足にさらなる現場の合理化を