スライム「僕らの登場もLabor Day以来で随分久しぶりですが、相変わらず特に語ることもない感じだね」

オプーナ「すっかりご無沙汰になってしまいましたね。記事タイトルにも挙げた通り、特に何の変化も成長もないままだということですが…」

ス「僕の投資は、ほぼ今ある資金全額を本命株・NYMXに賭けて、来たるグッドニュースを待っているスタイルだからね、奴さんが動かない限り、何もないのと同義なのさ」

オ「NYMXは、ニュースがないので当然ですが、冴えない動きが続いています。かろうじて、今月頭に3ドル台前半で底をつけて以降若干回復はしつつあるようですが…。




…現物株はいいとして、スライムさんは確かずっと前に、当時最長であった……いや、最長ではなかったような記憶もありますが、十分な長さがあると思って購入した、来年1月満期の行使価格4ドルコールを結構な数保有中だったはずですが」

ス「そうなんだよ。いつ買ったかは忘れたけど、最初に購入したのは1年近く前だったと思うんだけれども、十分時間があると思ってたら、株価が跳ね上がることなくとうとう満期が近づいてきてしまった!!



…何度か追加購入した記憶があるけど、ポジションの概要を見ると、このコールの平均買値は0.85ドルとなっていた……現在このコールの評価額(Bid-Askの平均値)は、0.275ドルで、もう大損害さ」

オ「まだ満期までは2か月弱ありますが、あまり悠長に構えている場合ではなさそうですよ」

ス「紙くず化する前に売らなきゃね。ただ、NYMXは割とすぐにニュースが来る気もしているんだ。というのも、ヨーロッパでの新薬承認の結果が、以前のニュースによると確か12月か1月かぐらいには報告される予定だったはずなんだよ。
   だから、承認ニュースで跳ね上がって、無事にこのコールがインザマネーに復帰してから売りたいなぁと思ってるんだけど、満期まで時間も本当にないし、際どいね」

オ「本当にいつもギリギリの戦いを強いられていますね。
   現在保有中のコールは大きく値下がってしまっていますが、逆にいえばさらに将来のコールも大きく値下がっていると言えるので、NYMXのニュースを信じているとしても、株価が冴えない今の内に一旦現在のポジションは手仕舞いして、さらに先の満期のコールを安い内に買い直すという手もあると思いますが」

ス「それをするにはちょっと今のコールの値下がりが酷すぎて、もう今さらなぁ、という、毎度のごとくちょっと遅すぎたなという感じさ」

オ「成長がないですね」

ス「ま、割とすぐニュースが来そうだという期待があってこその待ちの選択だったから、結果今の所失敗ではあるけど、そんなに後悔はしていないよ」

オ「一応、ただじっとしているわけではなく、NYMXカバードコール売りで、小銭は稼いでいらっしゃいましたね」

ス「そそ、この2-3か月で……いくらだ?覚えてないけど、1000ドル以上はカバードコール売りでゲットしていた気がするよ。
   ま、行使価格ギリギリの戦いだったんで冷や冷やしたけど、結果何も失うことなく『時間』という担保から1000ドルぐらい引き出せたことになるからね、それなりの額の配当を得たようなもんで、まあ悪くはないでしょう」

オ「今はカバードコール売りはされていないんですね」

ス「今は、もうすぐにでもニュースが来るターンに入っているからね、今月はちょっともう売る気になれないな」

オ「とにかく一刻でも早く、グッドニュースが来てくれるといいですね。

 

   さて、長くなりましたが、他にも取引をされていたようですが、どんな具合だったのでしょうか?」

ス「以前コメント欄でもチラッと書いたんですが、ちょうど今月頭頃、NVDAの決算ギャンブルに臨むにあたり、手元の弱小余力資金を増やせないかなと考えていたんです。
…で、思いついたのが、悪決算で大きく株価を下げている企業の、さらなる下げに期待してプットを買う、ってものでした」

オ「100%そうなるとは言えませんが、株価が暴落と言って差し支えないぐらいに急落している場合、売りが売りを呼びさらなる下落が期待されるはずだ……と思われてトライされていたようですね」

ス「決算シーズンだったこともあり、ちょうど都合よく、連日クソ決算で大きく落ちている企業があったんだ。

   ここでのポイントは、

・僕でも知っているような有名企業で、オプションにも十分な流動性が存在すること

 

・できれば週1オプションがあれば望ましい(特に、すぐにNVDAにエントリーしたかったという事情もあるので、ちょっとの動きで大きく価格が動く直近満期のオプションの方が都合よい)

 

・今回の決算のみならず、何となくずっと冴えない動きですぐに復活することが考え辛い

…といった所を重視しました」

オ「NVDA決算の前の週から、順番に連続で3つの企業のプット買いにチャレンジされていましたね。その企業とは?」

ス「UAA (Under Armour)、DDD (3D systems)、APRN (Blue Apron) の3つさ。

 

 

 

 

 



   プット購入日(悪決算で落ちていた日)からプットを売却した日までを範囲選択したけど、幸いどれも株価は下がっている…つまり、3つとも大成功で、正直エントリーも売り抜けも絶対もっと上手くできたのに…という下手くそなもんだったんですが、それでもどれも+30~50%ぐらいの利益で、わずか1週間弱で、かけた資金は一気に2.5倍とかになりました」

オ「APRNはプット購入後数日は全く下がらずに焦ってらっしゃったようですが、幸いNVDA決算直前にまた一下がりしてくれたようですね。上手くいって何よりでした。

 

…して、コメントで既に述べていらっしゃいましたが、これだけ資金が増えても、NVDAへの決算前のエントリーはされなかったと」

ス「そうなんだ。実はこの『悪決算後即プット買い戦略』の前に、実はもう一つ別の銘柄でプット買いにチャレンジしていたんだ。それが、このSNCRさ」



オ「こちら、決算発表があったわけではないですが、大きく株価を落としたり上げたりめまぐるしい値動きを見せていますね」

ス「なぜこの企業に着目したのか…まずコトの初まりは、プット購入前(上図範囲選択最初の日)に大きく株価を下げていたのが目についたので、ニュースやMessage Boardなんかを見てみたんです。
すると、『この企業は、ここしばらく決算発表を全く行っておらず、NASDAQからの警告通知を再三受けている。次も期限までに決算報告が行われなかったら、上場廃止になるはずだ』というものを目にしたんですね」

オ「そして、その期限というのは、今月11月の13日とされていましたね」

ス「そう。当時、あと1か月かそこらで上場廃止になる可能性が大きい銘柄…。仮に上場廃止にならなくても、常識的に考えて、警告を無視してまで決算報告を行わない企業なんて、未来がないだろ?これは絶対に死に行く企業だ、と思い込み、プット購入に踏み切ったわけです」

オ「結果から言うと、上記画像にある通り、現在でも取引が行われていることからも明らかなように、少なくとも現時点では上場廃止には至っていません」

ス「決算報告は、約束の11月13日までには結局されなかったんだ。何でお前まだシレッと上場して取引されとんねん!!11月13日が最後通牒じゃなかったのかよ!!!」

オ「Message Board等でも、『何で上場廃止にならんの?』という疑問が投稿されていましたが、『まだもう1回延長できるのかもしれんな』『ひょっとしたら既に報告はされており、その内発表されるのかも』『いや、報告を行うなら1週間前にその旨がNASDAQから出るはずだから、それはない』…等々、情報が錯綜しておりあまりよく分かりませんでした」

ス「実はその13日には、決算報告ではないけれど、『当社は、主力製品IntralinksをSiris Capital Groupに10億ドルで売却する契約合意に達しました』みたいなニュースが流れていたんだ。でもそれは以前にももう流れていたニュースの焼き直しで、要求されている決算報告ではない…。こんなお茶を濁す焼き直し記事で上場廃止が免れるのか?NASDAQはちょっと甘すぎやしませんかね?」

オ「Message Boardでは、『この資産売却案件が完全に落ち着いた時に、決算報告がされるのではないか?NASDAQもそれを認め、今一度期限の延長に踏み切ったのかもしれない』と推測する人もいましたね」

ス「とにかく、上場廃止を免れたからか、ここ最近は株価が一気に上がっているんだ。一時は株価9.5ドルとかになって、購入したプットは買値のちょうど2倍、金額にして7500ドルのプラスになっていたので喜んでいたんですがね、目指すべきは上場廃止だったので、そんなたった+100%ぽっちの通過点では、どうしても売れなかったんだ」

オ「最後に貼る通産損益でも明らかですが、最近の株価アップで、一時は+100%の利益もマークしていたそのプット、今は逆にマイナス突破の損失状態に陥っています」

ス「最初に買ったのは11月満期のプットだったんで、先週金曜日、満期当日に、一旦売却して12月満期のプットを買い直したんだ。そのタイミングも非常に悪く、取得単価が大きく上がっちゃったのも痛いね。
   だけどやっぱり僕は、この企業に未来はないと思う。そもそも決算報告を、何度警告を受けても一切発表しないだなんて、何か隠したい悪い事情があるとしか思えないだろ?
   今は少し上がっていますが、またすぐに大きく下がると思っているので、僕は待つよ」

オ「Message Boardでは、『株主にもNASDAQにも全然情報を渡さない経営陣。ウェブサイトも何の音沙汰もナシだ。これは、以前突然上場廃止になったSunEdisonに似ている』という書き込みもありましたね」

ス「そう、僕がボロ株取引で遊んでいた頃に、突然上場廃止されて損失を食らった思い出のSUNE、それにどこか似ているとあれば、これは俄然死亡を期待したくなる…」

オ「どうなるかは分かりませんが、今なおプット買いポジションを抱えているということで、下落に期待ということですね。

 

   話を戻すと、SNCRのポジションがあったので、NVDAにはエントリーしなかったと」

ス「NVDAの決算ギャンブルにはぜひ飛びつきたかったんですが、今回はプットの売りで入りたかったんだ。決算前は、ボラが大きくなっているので売りが非常に強いからね。

   ただし、プット売りをするには、権利行使されたときに備えて、その株を100株購入できるだけの大きな余力資金が必要…。
   例の3企業のプット買いで成功した資金に、ホールド中だったSNCRのプットポジションを売って合わせれば、NVDA100株分、2万ドルには余裕で届いたんですが、売るかどうしようか悩み続けてついに決断を迫られるNVDA決算当日、そのSNCRは株価が上がっちゃったんですね。
   株価アップでプットが値下がりしちゃったこともあり、さらにいえばその日(11月9日)はSNCRの上場廃止予定であった13日のほぼ直前だったこともあるしで、色々考えた結果、NVDAプット売りはしたいけれど、SNCRの上場廃止に賭ける方が期待値は大きいかなと判断し、NVDAプット売りは諦めた次第です」

オ「NVDAは決算後株価を上げたので、プット売りをしていれば大成功でしたが、ご自身のされた判断なのでそれは仕方ありませんね」

ス「後悔はまったくないよ。NVDAへのエントリーは、別に千載一遇のチャンスってわけじゃないしね。また資金ができたら、ぜひエントリーしたい」

 


オ「とにかく、いつものように非常に長くなりましたが、現在は本命株NYMXとともに、やや怪しい企業SNCRの没落を期待しているという形ですね」

ス「そうそう。あ、そういえば後一つ、NVDAにエントリーしなかったので、3企業のプット買いで成功した資金が遊び資金として余力にあったんでね、WBのプット売りをしたりもしました」

オ「NVDAのプット売りには届かないものの、WBのプット売りが可能な金額(当時株価100ドル程度、必要資金1万ドル)には届いていたので、スライムさんがずっといつかやろうと思われている、オプション売りサイクルの練習を行ったわけですね」

ス「そうそう、WBはボラが大きいのか、満期当日でも結構プットにいい値がついていたんだよ。これは売りにもってこいだと思いましてね。
   で、それを金曜日満期当日に売ったんだけど、売った途端に株価は大きく下落…あっさりプットの権利が行使されて、WB株を100株購入させられました」

オ「しかし、株を買わされたら今度はカバードコール売りをする、というのがオプション売りサイクルの肝ですね。今度はコール売りに入られたと」

ス「そう、ボラが大きいのでオプション価格も非常に高く、コールの権利が行使されて株を手離すことになっても十分な利益が出る形でカバードコール売りをしたんですが、コールを売った瞬間から、WBはあり得ないぐらいの伸び!!結局金曜に即、買わされたばかりのWB株100株は、コールの権利が行使されて手離すことになりました」

オ「こんな感じの値動きでしたね。株価が下落した金曜日にプットを売り、翌月曜日、株価はその後大きく上がっていくのに本格上昇前にコールを売ってしまうという、痛恨のダメ取引でした」



ス「前述の通り、一連のオプション売りサイクルで、しっかり200ドルぐらいの利益は得られたんだけど、株価アップが尋常じゃなかったからね、オプションなど売らずに現物を持ち続けていたら、100株分でそれより遥かに大きい1000ドル以上の利益になっていたという、何とも負けた気しかしない悔しい状況になってしまったわけだね」

オ「それでも利益は上げられたのですから、全く問題ないでしょう。全てが思うほど上手くはいかないものです」

ス「まあそうだね。非常にいい経験になった。オプション売りサイクルは、成長企業あるいは現状維持企業でも安定して高利益を上げてくれるけど、あまりにも成長が大きいと、下手にオプションを売らないほうがいい場面もある、ってことだね。難しいけど面白い」
 

 


オ「さて、あまりにも長くなりました。通算損益を貼って今回はお別れとしましょう」



ス「NYMXのニュースと、SNCRの沈みに期待だ!!」

オ「いい師走~年末~年明けになるといいですね」