そろそろ本格的に決算企業も目立たなくなってきました。…が、1週間で大きな動きのありそうな注目銘柄というのもそうそうないので、結局決算待ち企業が中心な感じです。

今週は6銘柄に注目してみます。

…Yahoo Financeがまた微妙に模様替えしたみたいで、概要ページから前回まで選択していた2年チャートの選択肢が無くなり、さらになぜか、中長期のチャートでは、チャートの開始当時から上がっていようと下がっていようと青色の山で示されるようになった、という改悪がなされているようですね。


1. WB (Weibo;微博)

 

 


【注目理由】
火曜日(市場開始前)に決算報告があるため。

【適当コメント】
中国最大のSNS、『中国のフェイスブック&ツイッター』こと、ウェイボー。

WBの(恐らく)日本公式サイト (https://weibo-japan.com/archives/1023153931.html) によると、2017年2月時点で、個人アカウント数は5.6億、1日の平均投稿数は1.6億件と、凄まじいまでの数を誇っています(まぁ、投稿数的なものとしては、LINEとかのチャットアプリの方が多分1ケタぐらい多くなるんじゃないかと思いますけど)。

上記サイトによると、Weiboユーザーの特徴としては、学歴、収入が非常に高いユーザー層が多いという点があり、そのため、Weiboユーザーは一般のネットユーザーに比べて購買力が高く、特にインターネット経由での商品の購入頻度、額とも高くなっています…とのことです。

…学歴って購買力に関係あるか?と思いましたが、とりあえず富裕層も多く使っているとのことから、これはやはり強そうです。
もちろん中国のネットショッピングといえばアリババなわけですが、こちらはSNSということでやはり広告媒体としての強みがあるのであれば、ユーザー層に特徴が見られるというのは強いのかもしれませんね。

ともかく、個人的に中国はどうしても胡散臭さが拭えない印象は未だにありますが、数は正義であり、数において世界で圧倒的にトップにあるチャイナパワーは、やはり期待できるのではないかと思います。

【ペーパー取引】
…というわけで、外れ覚悟でオプション買いに飛びついてみましょう。どうせただのバーチャル取引だし、プット売りが基本上手くいくことが多いのはもう分かったので、色々と経験だ。

○今週満期・行使価格63ドルコールを、2.00ドルで500枚購入(10万ドル)
○今週満期・行使価格60ドルプットを、1.20ドルで500枚購入(6万ドル)
◎合計-16万ドル→下がった方は即売却、上がった方は、大上がりし続けそうなら市場終了まで粘って売却。

…やはり何となく上がる可能性は高いと踏んで、資金的にはコールに比重を置いた形のコール&プット両建て買い、ロングストラングルで。
でもまぁ、正直ちょっと無謀かな?どちら向きでもメチャクチャ大きく動いてくれたならば利益は出せるけれど、少なくとも片方はほぼゴミ化することが確定なので、2倍ぐらいは上がってくれないと利益を出すのは厳しい(特に暴落した場合)が、果たして…。



2. LB (L Brands)

 

 


【注目理由】
水曜日(市場終了後)に決算報告があるため。

【適当コメント】
エルブランドこと、元リミテッドブランドこと、ビクトリアシークレットです。

…え?ビクトリアシークレットをご存知ない?…それはいけない!金髪ギャル大好きな兄貴達は、今すぐVictoria's secretで画像検索だ!
全米を代表するパーフェクトボディのエンジェル達の下着姿を拝むことができるぞ!!

https://www.google.com/search?q=Victoria's+secret&num=100&tbm=isch

ビクシーはレディースファッションブランドで、香水や美容用品も販売しているけれど、やはり生命線はランジェリー。
上述の特別広告塔『エンジェル』軍団がとみに有名で、ファッションに興味のある恐らくほぼ全てのティーンエイジャーガール達からマジのガチで憧れられている、女神いわゆるゴッデス(神じゃなくて天使だけど)・トップオブザトップ最高のスーパーモデルとしてその地位は不動のものとなっている模様。

 

参考: 『ヴィクトリアシークレット』モデルの“条件”難易度高すぎ
(https://matome.naver.jp/odai/2144704520933030001)

モデルにはこれっぱかしも興味が無いけれど、やっぱりプロフェッショナル中のプロフェッショナルというのは、どの世界であっても素晴らしいものです。

【ペーパー取引】
しかし、エンジェル達には申し訳ないが、それは投資にはほぼ関係無い。
ビクトリアシークレットは本当にどこにでもある、中規模以上のショッピングモールならマジで100%絶対に入ってるんじゃないかと思わせるぐらいどこ行っても常に見かける(ちょうどユニクロやマクドナルドがほぼどこのショッピングモールでも100%近く見かける気がするような)レベルの店舗数を誇るわけですが、まさにちょうどそういったショッピングモールの代表格・M (Macy's) が先日決算で爆死したことからも、あまり業績は明るくはない気がする。
アパレル業界自体も軒並み絶不調なので、ここも、暴落に賭けさせていただきましょう。プット1点張りだ!

○今週満期・行使価格45ドルプットを、0.25ドルで2000枚購入(5万ドル)
◎合計-5万ドル→株価が暴落せずプットが上がらなかったら即売却(多分紙くず化するので売ることもできないけど)、株価が暴落したら、木曜日市場終了まで待って売却。

…って、この規模の企業にしては非常に珍しく、週1オプションが無いのか…!ほぼ同じ時価総額で取引量はむしろ少ない最初に挙げたWBですらあるのに…!

しかし、幸い今週は第3金曜で月1オプションの満期日でもあるので問題ナシ。


3. BABA (Alibaba;阿里巴巴)

 

 


【注目理由】
木曜日(市場開始前)に決算報告があるため。

【適当コメント】
WBに引き続き、アリババも今週決算を控えているとのこと。

去年の記事だけど、シェアを落としているとはいえ、2015年当時の売上はまさかのAmazonの2倍以上、世界で堂々トップの4628億ドルだ!

シェア伸ばすアマゾン、落とすアリババ。数字で見る1.7兆ドルのグローバルEC市場の今
(https://netshop.impress.co.jp/node/3351)

しかし、時代はもう2017年だ。Amazonが伸び続けているように、アリババも大きく変わっているかもしれない。
ちなみに上記サイトにも出てくる、同じく中国の急成長・ライバルネットショップ企業JD (JD.com) は、先週決算報告を終え、株価7.7%のジャンプアップを見せた後、なおもひたすら上がり続けている模様。

 



美しいまでの右肩上がりとはまさにこのことか。
ともかく、チャイナパワーは侮れないけれど、ライバルが伸びたということはこちらは割を食らっている可能性もあるし、しかし数のパワーで皆が一斉に成長している可能性もあるしで、どうなるかは全く分からない…。

【ペーパー取引】
全く読めないので、WBと同じく、どちらに動いてもいいように、コール&プットの両建て買いをしてみましょう。
…でもなんとなく、やっぱり、上がるんじゃないかな?って気がするので、こちらもコールに資金を多くかける形で、同一行使価格の両建て買い=ロングストラドル(同一枚数ではないので、厳密にはストラドルではないけれど)を。

○今週満期・行使価格120ドルコールを、3.47ドルで300枚購入(10万4100ドル)
○今週満期・行使価格120ドルプットを、3.13ドルで100枚購入(3万1300ドル)
◎合計-13万5400ドル→下がった方は即売却、上がった方は、大上がりし続けそうなら市場終了まで粘って売却。

…コール&プットの両建てとはいえ、あくまでプットは大暴落時の保険であって、コールが本命であり爆上げ希望。最悪のパターンは『株価が微妙~に下がって、コールは完全に破壊され、プットもボラの消失に伴い普通に値下がって終わり』だけど、多分、どちら向きにせよ大きく動いてくれるのではないでしょうか…。



4. WMT (Walmart)

 

 


【注目理由】
木曜日(市場開始前)に決算報告があるため。

【適当コメント】
正義のアメリカ、世界のウォルマート。問答無用の、売上額世界最大のスーパーマーケット。

…がやっぱり、ウォルマートは何となく、貧困層を中心ターゲットとしたスタイルで、若干安かろう悪かろうを地で行く感じかな、という気がします。

『ウォルマート 貧困層』で検索してヒットしたこの記事↓にある通り、貧困層の割合は移民・黒人を中心に20%をゆうに超える割合になっており(多分近年はもっと増大?)、お金が無いと定義された彼らをメインターゲットと据えつつ世界一の売上げとは、やはり、数は正義ということでしょうか。

【アメリカの特色】、ウォルマートを見る前に人種や収入、所得格差を学べ
(http://blog.livedoor.jp/usretail/archives/51011618.html)

もちろん全ての商品が低クオリティではないと思いますけどね。そんな企業が世界で一番になれるわけがないですし。
しかし、ネットショップの台頭で、さしものウォルマートも近年株価は伸び悩み中。今回の決算やいかに?

【ペーパー取引】
…正直、全く分からん!素直にプット売りにすべきだとは思うけれど、今回は決算ギャンブルに対してオプション買いのみでどれだけ戦えるか試してみるとしましょう。
…そこまで大きくは動かなさそうなので、両建ては無謀すぎる……うーん、何となく下がるかな、プット買い1点張りにしよう、程々の資金でね。

○今週満期・行使価格75ドルプットを、0.90ドルで500枚購入(4万5000ドル)
◎合計-4万5000ドル→LBと全く同様。

 

…ま、多分利益を出すのは厳しいかな?IVの低さ的に考えても、そうそう大きくは動かないでしょう。大暴落してくれればそれなりの利益は出せるかもしれないけれど、果たして…?



5. EA (Electronic Arts)

 

 


【注目理由】
注目中のNVDAと近しい業態であるゲーム企業であり、NVDAと同日発表だった決算で、同じように大きく上がっていたため。

【適当コメント】
NVDAの仲間ということで、今回はゲーム企業に注目してみましょう。
NVDAと同じタイミング、火曜日の市場終了後に決算報告し、NVDAより若干劣るものの同じように大きく伸びていました。

 



Wikipedia (https://ja.wikipedia.org/wiki/エレクトロニック・アーツ) によると、ハリウッド映画の版権ゲームを手広く手がけているようで、007、スターウォーズ、ハリポタ、ロードオブザリング、ゴッドファーザーなど、そうそうたる名前が目立ちますね。
最近のゲームは分からないので残念ながら知ってる名前はないけれど……あ、ウルティマオンラインはさすがに知ってるぞ!MMOの元祖とも言うべきこのゲームを開発していたとは、やるじゃないかEA!

決算後に流れていた、どのゲームが収益を盛り上げたのか?という記事 (http://marketrealist.com/2017/05/which-games-drove-eas-revenue-in-fiscal-4q17/) では、Battlefield 1が、Battlefield 4(Wikipediaにもある通り、ナンバリング的には1だけどこれが最新作)と比較して前年比50%アップの1900万プレイヤーが参加したとのことで、これが一番のヒットであったようです。
名前的に格ゲーかと思いきや、FPSなんですね。Amazonの評価もすこぶる良く(もちろんあらゆる作品がそうであるように、賛否両論あるようですが)、これは中々面白そうです。FPSはやったことないし、多分この先やることもないと思いますが。

やっぱり、ゲームとか、漫画とかアニメとか、生きるのに全く必須ではないものを皆が楽しめる世界っていうのは、平和で本当にいいなと心から思います。
翻ってやはり、EA・NVDAのみならず、そんな余裕のある世の中であり続けるためにも、ゲーム産業全体がますます発展していって欲しいと願わんばかりです。

【ペーパー取引】
…ということで、ここはさらにEAが伸びていくことに賭けましょう。しかし、決算というイベントがあるわけでもないので、大きな値動きが確約されていない中、1週間で結果を出さねばならないとなると中々大変ですが…。
…ま、特にイベントもない状況でのオプション買い取引は、売り時をあらかじめ指定するのが極めて困難なので、コール買いの代わりに現物買い、ついでに株価は上がると期待しているのでやはりプット売りも少し行って小銭を稼いでみましょうか。

○現物株を金曜日市場終了時点の109.09ドルで500株購入(5万4545ドル)
○今週満期・行使価格110ドルプットを、1.63ドルで5枚売却(証拠金として5万5000ドル拘束、プット売却代金815ドルゲット)
◎合計-10万8780ドル→現物株は、まぁどれだけ株価が下がっても最後まで粘りましょう。プットも満期まで放置で。



6. ANGI (Angie's List)

 

 


【注目理由】
今月に入って株価を大きく伸ばしており、直近のテクニカル指標も極めて優良なため。

【適当コメント】
直近2-3週間の値動きの強さとしては米国市場全銘柄(オプション取扱い有り)中トップ5に入るぐらいの強さを見せているANGI。テクニカル指標は笑えるレベルで、あふれ出んばかりの強気指標のオンパレード!!

 

何の企業かというと、調べてみたらこれは面白い、有料口コミサイトとのこと。

クチコミ・レビューサイトにも有料化の波!? 排他性を売り物にするアンジーズ・リストの快進撃
(http://diamond.jp/articles/-/11149)

しかし、昨年無事無料化に踏み切ったというニュースも検索でヒットしてきました。

クチコミサイトの米アンジーズ・リスト、サービス無料化へ
(https://forbesjapan.com/articles/detail/11480)

今月頭からの最近の上がりは……ニュースヘッドラインを見てみたら、どうもIAC (IAC/InterActiveCorp) というメディア企業からの買収オファーを受け、吸収合併案件成立という驚きの記事が目に付きました。
5月頭のこのニュースによって間違いなく株価が急騰したようですが、合意条件としてはIACがANGIの株主に1株8.50ドルを支払う、というもののようなのに、なぜ株価はそれよりなお伸びているのだろう?…と思ったら、よく読むと株主は1株8.50ドルの現金か、併合後新たに形成される新上場企業・ANGI Homeservices社のクラスA普通株1株との交換という2つの選択肢を取れるようで、新ブランドの株価がどうなるかはまだ分からない現状、株価はこの先もまだ変動があるようですね。これは中々面白そうです。

【ペーパー取引】
しかし、テクニカル指標的には素晴らしすぎるわけですが、それは正直買収ニュースでの凄まじい上がりの影響を受けてのものであって(実際、単なる移動平均線の指標的なものがほとんど)、正直今後の値動きにはほとんど意味を成さないものな気がする。
…なら何で取り上げたんだって話ですが、まぁ既に取り上げてしまったので仮想取引に入るとすると、……難しいな、まともに取引されているちょうどいいオプションも存在しないし…。
うーん、まぁ暴落はなさそうだし、注文を出したとして本当に売れんのか?って気がするけど、取引履歴を見たら木曜日に同じ価格で合計110枚売れていたので、株価が少し下がった金曜日でも売れていたと仮定して、行使価格10ドルのプットを売りましょう。

○今週満期・行使価格10ドルプットを、0.05ドルで20枚購入(証拠金として2万ドル拘束、プット売却代金100ドルゲット)
◎合計-1万9900ドル→満期まで放置。

…2万ドル使って、最大で100ドルの利益、しょぼい、しょぼすぎる!!まぁ利幅が小さい分、それだけ極めて安全な投資ということかもしれませんが、これは正直注目する意味もなかったかな。でもまぁ一応面白そうな対象ではあるんで良しとしましょう。

 



…ということで、今回は合計51万9080ドルの仮想投資です。
今回は基本決算ギャンブル・オプション買い取引中心で、大爆死が予想されますが、当たれば大きいかもしれません。まぁ、常識的に考えて、多分爆死でしょう。

 


一方現実世界の現実取引では、やはりタイミングを見て改めてNVDAのコール買いを考えています。…が、どうするかは全く未定です。本命株・NYMXのコール買い増しも、それなりに資金がある内にしておいた方がいいかな、という気はしますし、しかし余力が大きくある時に短期取引でさらに増やした方が増分も大きくなるだろうし…と悩ましい限りです。

 

また、せっかく注目しているわけですし、特に飛躍を期待している2つの中国企業がもし大きく伸びているようだったら、こないだNVDAでもそうしたように、ガンガンいこうぜ状態の内に飛びつき、さらなる伸びのおこぼれをあずかるのもいいかもしれません。

 

しかし、大きく勝って資金が増えた後、また全力勝負に打って出ると結局全額スって終わりなのがこれまでの慣わしだったので、やはり細心の注意を払うべきかなという気もするわけですが、ともかくどの銘柄もどんな感じになっていくのか楽しみに待とうと思います。