今週の注目株への仮想投資は、NVDAが暴落しないことに大きく賭けて、結果暴落しなかったのでプラスになりました。しかし、その他の注目株もそれなりに当たっていた感じで、中々のもんです(NVDAの利益を抜いてもプラス)。

 

まぁ、当たった所で実際に投資しているわけでもなし、嬉しいことは何もないんですが。


1. DIS (Walt Disney)

火曜日(市場終了後)に決算報告がありました。


数字的には悪くないようですが、決算報告後の時間後取引では下がっていました。

 


検索したら、Bloomebergの日本語版で『米ディズニー:1-3月はCATV部門減益-ESPN加入者減少』(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-05-09/OPPED06K50XY01) というニュースヘッドラインが見当たりました。決算では収益・利益以外の数字も大切だということですね、当たり前ですが。

明けて水曜日、やはりマイナススタート…

 

 


しかし、下がり続けることはなく、開始時点よりはプラスでこの日の取引を終えていたようです。

 



結局今週はほぼそのまま完全に横ばい、大暴落はありませんでしたが、何だかイマイチ、という感じでしょうか。
例によって最後に今週のチャート(決算発表後の営業日を範囲選択)と最新・金曜日終了時点のオプション板を貼っておきます。

 

 



【仮想投資状況おさらい】
○今週満期・行使価格110ドルプットを、1.00ドルで10枚売却(証拠金として11万ドル拘束・1000ドルのプット売却代金ゲット)
◎投入合計:-10万9000ドル→満期まで放置。

【結果】
○行使価格110ドルプット→微妙にインザマネーで終了、しかしプット売却価格である1ドル未満の差であるため、利益が出せる形。例によって、権利が行使され行使価格にて株を買わされた後、金曜日取引終了時点での株価で売却するという形で。今回はプット10枚分、1000株を株価109.69ドルで売却。
◎合計損益:10万9690ドル-10万9000ドル=+690ドル

…まあまあ、予想通り大暴落はしなかったので無事利益も出せました。見事勝利。



2. NVDA (Nvidia)

火曜日(市場終了後)に決算報告がありました。


既に何度も触れて実際にエントリーすらしたNVDA、決算は完璧でした。

火曜日の時間後取引は既に触れていましたが、最初の20分程度しか載せていなかったので、参考までに最後までの動きを載せておきます。

 



意外に伸び続けることはなかったんですね。しかし、言うまでもなく、翌日はさらに伸び続け、あっさり120ドル突破しました。

 

既に日々の記事でその後の値動きやオプション板の様子は触れていたので、省略です。

2017/05/10 NVDA暴騰YELP暴落…でもここは本命株のニュースに賭けよう…全力だ!

 

 

今週の値動きだけチャートで振り返っておきましょう。

 



一応最後まで伸びたわけですが、そろそろ頭打ちかな…?しかしそんな大方の予想をあっさり裏切って、ちびる勢いで伸びていくのがNVDAなので、今後のNVDAさんのますますのご活躍を期待しています。

【仮想投資状況おさらい】
○今週満期・行使価格105ドルプットを、5.15ドルで80枚売却(証拠金として84万ドル拘束・4万1200ドルのプット売却代金ゲット)
◎投入合計:-79万8800ドル→満期まで放置。

【結果】
○行使価格105ドルプット→言うまでもなく(今週満期のオプション板には触れませんでしたが)、完全紙くず化。大暴落さえしなければ勝利という状況で、爆上げしたので文句なしの完勝。拘束資金84万ドルが丸々返ってくる。
◎合計損益:84万ドル-79万8800ドル=+4万1200ドル

…結果論だけど、結果的にまさかの127ドルプットまでがアウトオブザマネーで終わったので、先週103.86ドルだった時点で多分プット価格は25ドル以上は間違いなくあったはずかな?…ので、これを同じく80枚売っていれば、20万ドルゲットだった……あれ、イマイチだな。やっぱりオプション売りは利小なので、大きな利益を上げるにはオプション買い取引ですね。
先週のオプション板画像に入っていた内で一番高い行使価格109ドルコールをコール価格2.4ドルででも購入していれば、余裕で18ドルぐらいで売却できたので、今回の仮想投資と同じ80万ドル投入していたとすると、見事600万ドル、6億円ゲットでした~。



3. JAZZ (Jazz Pharmaceuticals)

火曜日(市場終了後)に決算報告がありました。


収益も、来期予想も、イマイチだったようです。
決算発表後の時間後取引では下がっていますが、そもそもあまり取引すらされていません。この規模の企業でも、決算後だというのに意外と注目されていないこともあるようで驚きです。

 



明けて水曜日、やはり下がっていました。

 



しかし下がり続けることはなく(後述のチャートを見るとこの日は面白い値動きをしていたようですが)、若干回復気味でこの日を終えたものの…

 



結局その後なだらかに下がって、最終的に現在時間後取引でついていた株価ぐらいに落ち着いています。収益も今後のガイダンスもイマイチとなれば、やはり株価が元気ないのは当然かもしれません。

 

 



【仮想投資状況おさらい】
○今週満期・行使価格155ドルプットを、3.00ドルで1枚売却(証拠金として1万5500ドル拘束・300ドルのプット売却代金ゲット)
◎投入合計:-1万5200ドル→満期まで放置。

【結果】
○行使価格155ドルプット→DISと同じく、インザマネーで権利が行使されてしまうけれど、プット売却価格未満の差なので利益に。153.79ドルで、100株売却。
◎合計損益:1万5379ドル-1万5200ドル=+179ドル

…結構下がったけれど、こちらもDISと同じく、プット価格がそれなりに高かったのでセーフ、利益を出せました。無事勝利。



4. TSRO (Tesaro)

火曜日(市場終了後)に決算報告がありました。


決算の数字はかなり酷いですが、研究開発段階のバイオにとってはあまり大した話ではなく、再発卵巣がん新薬ZEJULAが上市後素晴らしいスタートを切っていること、その他開発中の新薬の試験も順調に進んでいることなどが報告され、さらにヨーロッパでのZEJULAのマネージメントに関してパートナーシップを組んだというニュースも出てきており、非常に明るい将来が待っているようです。

時間後取引はほとんど見向きもされていない感じでしたが…

 



水曜日はプラススタート…

 



水曜日市場終了時点でもさらに伸びています。

 



結局、その後木金と快調に続伸しています。TSROは今後も非常に強そうです。

 

 


【仮想投資状況おさらい】
○今週満期・行使価格145ドルプットを、4.80ドルで1枚売却(証拠金として1万4500ドル拘束・480ドルのプット売却代金ゲット)
◎投入合計:-1万4020ドル→満期まで放置。

【結果】
○行使価格145ドルプット→株価は満期日にかけて無事上がってくれて、145.60ドルで満期を迎えた。行使価格145ドルプットは、ギリギリのレベルで紙くず化!プット売却代金丸儲け。
◎合計損益:1万4500ドル-1万4020ドル=+480ドル

…決算前に若干沈んでいたけれど、結局権利も行使されず、アウトオブザマネー最高行使価格のプットを売れたということで、完全勝利。



5. IONS (Ionis Pharmaceuticals)

火曜日(市場開始前)に決算報告がありました。


凄まじいまでの予想を上回る決算の数字!当然、火曜日はそれなりに上がって市場が始まりました。

 



この日は最後まで伸び続けることはありませんでしたが、好調なまま取引を終えていたようです。

 



…と、その翌日、オプション板は撮っていなかったのですが、下記1週間チャートをご覧になれば分かる通り、突然大きく沈んでいました。


ニュースを調べると、FDAが視察調査で『臨床試験において許容されないコンディションが見受けられた』と警告を下した、という記事が流れていたようです。
しかし、恐らくそれは単純に警告に従い改善させれば済むような話であり、やはり脊髄性筋萎縮症新薬・Spinrazaの売り上げが大変良く、パートナーである超巨大バイオBIIB (Biogen) から520万ドルのロイヤルティーをゲットしたという強力なニュースはそんなネガティブニュースを打ち破り、株価はあっさり決算後の上がりを取り戻している感じですね。

 

 



IONSも、やはり個人的には期待大に思います。

【仮想投資状況おさらい】
○今週満期・行使価格46.5ドルプットを、1.60ドルで3枚売却(証拠金として1万3950ドル拘束・480ドルのプット売却代金ゲット)
◎投入合計:-1万3470ドル→満期まで放置。

【結果】
○行使価格46.5ドルプット→こちらも最終日に見計らったように行使価格以上まで上がってくれて、無事プットは紙くず化。またまた丸儲け。
◎合計損益:1万3950ドル-1万3470ドル=+480ドル

…あまりにも完璧な仮想投資。敗北を知りたい…。



6. YELP (Yelp)

…と言ってるそばから大敗北を知る羽目に。火曜日(市場終了後)に決算報告がありました。


こちらもNVDA同様、既に火曜日の終わり~水曜日の時点で触れていました。

2017/05/10 NVDA暴騰YELP暴落…でもここは本命株のニュースに賭けよう…全力だ!

火曜日時点では触れていなかった、時間後取引の終わりまでの様子がこちら。

 



大下がりしたわけですが、決算の数字自体は悪くはないようですね。むしろ予想を大きく上回る収益です。

ニュースを見たら、競合他社との争いで現在多くの広告主がYELPから去り続けていること、2017年は10億ドルの歳入になると見られていたが、広告成長のかげりと弱気な展望で、このままでは9億ドルにすら届かないと思われることなどが、今回の暴落につながったようです。
YELP、いけるかな、と思っていたのに、やはりダメみたいですね。

一応決算直後の垂直落下後は下がり続けることはなくむしろ結構回復しているのですが、うーん、中長期での伸びは、ハッキリ言って難しそうかな?

 

 


【仮想投資状況おさらい】
○今週満期・行使価格33ドルプットを、1.15ドルで4枚売却(証拠金として1万3200ドル拘束・460ドルのプット売却代金ゲット)
◎投入合計:-1万2740ドル→満期まで放置。

【結果】
○行使価格33ドルプット→株価大暴落!よってプット売りは大爆死!33ドル(マイナスプット売却価格1.15ドル)で400株買わされたYELP株を、わずか28.70ドルで売る羽目に。YELPなんて信じたのがバカだったよ、トホホ…。
◎合計損益:1万1480ドル-1万2740ドル=-1260ドル

しかし、株価は先週時点からマイナス22%だというのに、この取引の損失は投入資金のマイナス10%程度。言う程爆死でも何でもなかった。オプション売り強し。
やはり、決算ギャンブルにおいては現物株を買うよりもプット売りの方が安全かな?(ただしプット売りは現物買いと違い、大きく上がった時の利益の大きさが段違いで小さくなってしまう)



7. SNAP (Snap)

水曜日(市場終了後)に決算報告がありました。


こちらも時間後取引直後の様子だけは見ていましたが、大暴落です。その後終わりまでの様子がこちら。

 


翌日は時間後取引の終値よりは上で始まったものの…

 



…回復し続けることはなく、横ばいのままでした(しかし、大きく下落し続けることがなかったとも言える)。

 



有名企業は日本語解説があふれているので、あれこれ説明するまでもなく、分かりやすい記事を見るのが一番ですね。ロイターの日本語記事です。

コラム:米スナップ初決算、ツイッターの二の舞か
(http://jp.reuters.com/article/column-snap-results-idJPKBN1870HX)

まさに、先週全く同じことを書いていた、『ツイッターの二の舞』がありそうだと市場がナーバスになっている可能性もありますが、今後はどうなるでしょうか。

 

 



金曜日は若干持ち直していたようですが、個人的には、非常に期待はしづらいのではないかと思います。

【仮想投資状況おさらい】
○今週満期・行使価格23.5ドルプットを、1.75ドルで10枚購入(1750ドル)
◎投入合計:-1750ドル→暴落しなかったら決算後即売却、ズルズル下がりそうな大暴落をしていたら、市場終了まで待って売却

【結果】
○行使価格23.5ドルプット→お、我ながらプットを買っていたとはまさに慧眼!!期待通り跳ねてくれた、取り決め通り、木曜市場終了時の、5.45ドルで売却だ!!
◎合計損益:5450ドル-1750ドル=+3700ドル

…見事投入資金が3倍以上に!!率で言えばこれが断トツのトップ、やはりオプション買いは当たれば強いのだ。



10. FRSH (Papa Murphy's Holdings)

水曜日(市場終了後)に決算報告がありました。


予想をめちゃくちゃ大きく上回る数字だったようですが、決算報告後の時間後取引では株価は暴落、何じゃそりゃ。

 



何が原因なのか調べてみても、弱小企業だけあって決算の数字報告のみで解説記事は特に無し、一応、調整済みの収益としては上記画像にある通り0.05ドルのEPSになるようだけど、実際は1株0.32ドルの赤字とのことで、弱小企業である小売業には、この赤字は厳しいと受け取られたのでしょうか。

Yahoo Message Boardも全く活気がありませんでしたが、最新の投稿で、Bigbadwolfeさんの、

『コンセプトがダメだ。誰もピザを調理なんてしたくない、みんな既に焼かれているものが欲しいんだ。以上、終わり、閉廷』

…的なコメントが面白かったというか、そもそも株価チャートのみに注目していてPapaが何者なのかすら知らなかったんですけど、そういうコンセプトのピザ屋だったのか、面白いじゃん!と感じました。
一応、その返信ではMARKさんが、

『異議あり。特に、ピザが冷めてしまってから届くような片田舎では、非常に優れたコンセプトだと思うよ。いつ食べるかが自由自在なのもいい。実際、ここで買って、冷蔵庫に入れておいて、ビールを楽しんだ後にオーブンでピザを焼くお客さんは大勢いるよ。何よりここのピザは本当に美味いんだ!コンセプトはいいから、株価が反発するまで我慢が必要かな?』

…と書き、それに続きJHさんが『Markに同意』とコメントを残していますが、どうなんでしょうね。

個人的には、面白いコンセプトだとは思いますが、自分なら絶対使わないかな、面倒くせぇ、としか思えないので、正直Big氏に同意だ。家庭にそんなにでかいオーブンがほぼ存在しない日本では、仮に進出しても恐らく1枚も売れずに終わるでしょう(進出するわけありませんが)。

…でも、広大なアメリカではMARKさんの意見も一理あるだろうし、今後このチェーンがどう成長していけるのか見ていくのは実に興味深いので、時々思い出したときにでも、たまに目を向けてみようかと思います。

実際の値動きは、決算翌日の木曜日(この日は市場開始後1時間程度経過するまで状況が見られなかったので既に開始1時間後のオプション板ですが)、それなりに下がっており…

 



そのまま横ばいで木曜日は終了。



しかし、金曜日、ずっと全く閑散として横ばいだった株価が最後の最後に突然ピョンと伸びて、これはやはり今後の値動きがそれなりに楽しみだと言える状況かもしれません。

 

 



【仮想投資状況おさらい】
○今月満期・行使価格5ドルコールを、0.50ドルで20枚購入(1000ドル)
○今月満期・行使価格5ドルプットを、0.25ドルで20枚購入(500ドル)
◎投入合計:-1500ドル→下がった方は即売却、大きく上がった場合は、SNAP同様、市場終了まで待って売る感じで。

【結果】
○行使価格5ドルコール→紙くず化。これは…成行売り注文を出してもさすがに売れないかな?
○行使価格5ドルプット→木曜日市場終了時点で、0.45ドルで全20枚売却。
◎合計損益:900ドル-1500ドル=-600ドル

…まぁ、投入資金の半分弱を失ってますし誰がどう考えても負けなんですけど、それなりに大きく動くという予想は外していなかったので、かなり甘めに、記事タイトルの見栄えをよくするために、なぜか引き分け扱いで。



【注目8銘柄・仮想投資の合計】
○投入資金=96万6480ドル
○回収資金=101万1349ドル
◎合計損益額・率=+4万4869ドル+4.64%

…ということで、YELPとかいう仮想投資ですら足を引っ張る厄介者の大敗はあったものの、その他はほぼ完勝という中々な結果に。
SNAPでは当たったとはいえ、やはり決算ギャンブルでのオプション買いは難しいな…というか、決算前の高いボラを活かしたプット売りの安定度が段違いなので、完封勝利を目指すにはやはり全部プット売りで行くのが吉でしょうか。

 

暴落はなさそうな企業の、決算ギャンブルでのプット売りの勝率はかなり高い所まで行けそうである、というのが、これまでの結論かな、という気がします(もちろんYELPの例などあるので、プット売りもあっさり外れることもありますが)。