スライム「かぁーっ、これ、かぁーっ!」


(市場開始直後のNVDAオプション板)


オプーナ「NVDAは本日5%超の下落で始まっています。テクニカルの強気指標も大分寂しくなってしまい、コール買いポジション一辺倒はまずいねと言っていたそばから暴落してしまいましたね」


ス「何てこったい、行動に移すのが一歩遅かったね。何があった…?まさか、てるみパターン…??」


オ「この規模の企業が突然破産手続きをしたら、この程度ではすまない大混乱でしょう。単に、アナリストによるダウングレードがあった、という感じのようですね。
   短い記事ですが、それについて朝一で報じてくれていた記事を見ておきましょう」

 


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NVDA株が、アナリストの弱気レートへのダウングレードを受けて下落
(http://www.marketwatch.com/story/nvidias-stock-drops-after-analyst-downgrade-to-bearish-rating-2017-04-04)


NVDA (Nvidia Corp.) 株が火曜日の時間前取引で、Pacific Crestが、このグラフィックス・チップメーカーは利用可能な市場の大部分を既に占拠してしまった可能性があることを引き合いに弱気レートへと切り替えたことを受けて、前日比3.1%低下した。アナリストのMichael McConnellは、中立から控えめな売りへと格付けを引き下げた。目標株価は示していない。McConnellは、『デスクトップ (GPU) 市場の飽和、任天堂Switchの増収による利益率の低下、そして今夏のNVDAのデータセンター事業が一時停止に陥る可能性の兆候』について懸念していると述べた。Pacific Crestの売り評価というのは、今後6~12か月で、NVDA株が同業他社を下回ることが予想されることを意味する。同社がレーティング対象としている702社の内、わずか13社(1.9%)のみが、売り評価とされている。NVDAは、2016年に3倍以上に増加した後、月曜日までの年初来で、わずか1.5%の上がりに留まっている。一方、SOX(PHLX半導体指数)は今年11%増で、SPX(S&P 500)は5.4%増となっている。


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ス「何だ、ただのアナリストの評価が下がっただけか。僕は、アナリストの評価・予想なんてものは、ちりあくた・ミジンコ以下のものだと思ってますから、そんなのが原因だったのならむしろ安心だね」


オ「しかし、実際恐らくそのレーティング変更がきっかけで、本日大きく下がったのは事実ですね」


ス「何でそんなしょうもない誰かの意見に左右されちゃうのかね、市場は。

…しかし、最初に貼った市場開始直後の状況では、保有中の行使価格120ドルコールは、スタート直後特有の、デタラメな、無駄に高いAskがついていたけど、株価は大下がりしているし、落ち着いたらめちゃめちゃ下がっちゃうでしょうね」


オ「市場開始から1分経ちました。Bid-Askは徐々にまともな範囲に入っていますが、この画像を撮った直前、0.28ドルで約定させていた方がいたようですね。直近取引価格に0.28が入りました」

 

 

ス「くわっ!もちろん僕の買値よりは既に大幅安値だからその価格で売れたとしても大して嬉しくないけど、この先のさらなるコール価格の暴落を考えると、この価格で売れた人は上手いことやりましたね…!
   どれどれ、取引履歴を開いてみると…

 


…0.28ドルで、合計10枚取引を成立させていたようだね。僕はこのコールをちょうど同じ10枚保有中(※追記訂正: 12枚保有中でした)だから、僕も混乱に乗じて売りに出してみればよかったな」


オ「毎度混乱時の上手い注文を見るたびにそうおっしゃってますが、それは難しいですし、必ずしもそれが上手くいくとは限らないですね。
   実際、今貼った2枚目の画像と3枚目の画像はわずか30秒の違いですが、NVDA株価はもう103ドル台に戻ってきていますね。もちろんそうならない可能性の方が高いでしょうが、ここから一気に大幅反発して、0.28ドルどころかもっと高いコール価格で楽に売れるようになる可能性だってあるかもしれません」


ス「おっ、ホントだ、よく見たらNVDAは回復しつつあるじゃない!…まぁ、さすがに前日比プラスになるまで回復するとは思わないけど、しばらくちょっと様子を見ようか」


オ「しかし、普通に考えれば、こんな大幅下落スタートですから、まだ下がっていくでしょう。今売れば、Bid 0.14のAsk 0.21で、コール10 12枚で150ドル弱ぐらいにはなりそうです。一旦清算しておかないんですかナ?グズグズしていると紙くず化してしまいますよ」


ス「ハッキリ申し上げまして、もう今さら150ドルで売れようが、300ドルで売れようが、紙くず化して0ドルになろうが、あまり大した違いでもないと思うのです」


オ「それは勝負を投げたということですか?それはいけません、最悪の姿勢ですね」


ス「まあまあ、そうは言っていない。実はこんなこともあろうかと、またちょいとばかし入金しておいたのです。つまり、この暴落はむしろコール買い増しの絶好のチャンス、逆張りのタイミングを窺う場面であるようにも思うんだ!!」


オ「仮に逆張りで買うにしても、今あるポジションを疎かにしていいことには決してならないと思いますが、まぁ自分にとってベストと思う手をお尽くし下さい。


…さて、時間は経ち、お昼過ぎ、午後1時少し前になりました。当然というか何というか、NVDAは全く回復することはなく、くすぶり続けています」

 

 


ス「ふむやはりか…。2ケタ株価もあるかもしれんね。すぐに回復するとも限らないし、むしろプットを買う方が正解だろうか…。こないだプチ暴落をした時はどうなったっけ?

 


…一気に10ドルも下落していた2週間前、暴落翌日からはちょろっと上がったけど、またすぐに下落のターンで、100ドルもあっさり割っていたのか…。これは難しいな…」

 

 

オ「中々難しいですね。当時の例ですと、その後しばらくほとんど横ばいが続いたと言えるので、暴落日にコール&プット買いを両建てしていたとしても、共倒れしていた可能性が高いでしょう」


ス「一瞬上がった時にコールを売って、そこから下がり始めて購入時の株価を割った時にでもプットを売れば、横ばいでも利益を出せなくはないかもしれんけど、よく考えたら一瞬株価が上がった時にコールを売ったとして、そっから下がっていく保証なんてどこにもなく、間違いなくまたすぐにコールを買い直すだろうから、結局似たような株価を行ったり来たりではどんどん時間的価値だけ失われて、緩やかに死亡するオチしか待っていないと言えるね。

   結局、そんな今振り返ってみて自分にだけ都合のいいような取引は、結果を知ってでもいなけりゃできるわけないんだよなぁ…」


オ「やはり、コールかプット片方が、もう一方の下落を補って余りある程大きく上昇してくれないと、ストラングル(ストラドル)の両建て買いから大きく利益を上げるのは難しいかもしれませんね」

 


ス「グダグダ悩んでいたら、時間だけが過ぎてしまった。新しく入金した余力はNYMXのコール買い増しの貴重な資金源だからね、ここは慎重に行かねばならないから、やはり今日は様子見だな…」


オ「本日のNVDAは、冴えないままあっさり取引終了してしまいました。

 

 

   結局保有中のコールは放置してしまいましたか。結果論ともいえますが、今日は下がる見込みの方が大きかったので、朝一で売却しておいた方が良かったと言えますね」


ス「まぁ一応まだ満期まで時間はあるから、また戻ってから売るのでも悪くはありますまい。ここまで下がったら、株価の値下がりに伴うコール価格の下がりもかなり小さくなるしね。…まぁ、下落の動きは遅くなるし額としても小さくなる代わりに、変化率は凄いことになるとも言えるけど。
   ともかく明日以降の値動きだ。下方向ではあったものの、NVDAはまた大きく動き始めたから、大きく張れば大きく利益を上げられそうな予感はするけれど、果たしてそう上手くいくかどうか…」


オ「いかないでしょうね。しかし、欲張らない・引っ張らない・焦らないことを心がければ、小益なら上げられるかもしれません」


ス「個人的には、こうして落ちてもまたすぐに上がるのがNVDAだと思っているから、やっぱりコール買いを狙う心構えでいるよ。じっくりベストタイミングを見極めよう」

 

 


【本日の最注目銘柄】


ス「今日も特に目を見張るものはナシ、ってことで、最近見ていたバイオを見直しておこう」


オ「まずは先週注目していたCBIOですね。動きが鈍化してきたので値動きを追うのをやめたばかりでしたが、結局続落が続いている感じです。本日は一時的に7ドル台もマークしていました」

 

 


ス「うーん、見事に、プットを買わなかった時に限って大暴落だね。一方、1か月前、プットを買って撃沈したTGTXは…」

 

 


オ「プット購入後につけていた天井高値よりは下がっていますが、思ったほどは暴落していませんね」


ス「ちょっとプットを買うタイミングが早すぎたかな。爆上げしていた日に勢い良く買っちゃったもんね。

   でも、CBIOの方は、爆上げ翌日からダダ下がり続けているから、必ずしも爆上げ後じっくり待てば良いというものでもない…」


オ「昨日大上げで注目したNVCRも、本日マイナス10%近く大幅下落です」

 

 


ス「う~ん、やっぱり、『試験の結果が良かった』だけのニュースでは、基本近い内に大きく下がるのが期待できるんじゃなかろうか。TGTXも、頂点価格でプットを買っていれば、かなりの利益になっていただろうし。まぁ、頂点で買うなんてできるわけがないんだけど」


オ「しかし、昨日NVCRの2倍もの値上がり率を記録していたCYCCは、同じように肺がん薬の試験結果が良かった、というニュースが流れている程度でしたが、本日も大きく上げていますね」

 


ス「……。結局、良好な臨床試験結果を受けて株価が爆上げしていた場合、その後どうなるかは、フタを開けてみなけりゃ分からない、って感じか…。
   ただ、僕は、CYCCはTGTXと同様、上がり続けることはなく、そろそろ大きく下がり始める気がするけどね。ここから一転して下がるなら、やはり基本『試験結果で上がりすぎたバイオは、その後沈む』が成り立つ気がするし、悪い戦略じゃないと思うけどな…。もしCYCCにオプションが扱われていれば、多分思い切ってプットを買ってみたのに、まだオプションがないとは残念だ」


オ「またこういうパターンでオプションも扱われているバイオは沢山出てくるでしょう。

   エントリーしなくても、今後の参考にはなりそうですから、面白い値動きをしている銘柄があれば、また取り上げたいですね」

 

 

 

 


オ「本命株・NYMXからのニュースリリースはなしです」

 


ス「あと数週間、毎日『ニュースはなしです』って言い続けなきゃアカンのかね?しかし、株価が微妙に下がったということは、コールを買い増ししたい僕にとってはありがたくもある値動きです。
……という文を用意していたんだけど、今日はずーっとマイナスだったというのに、最後の最後の瞬間、株価は前日比プラスに回復していたのか。ま、ニュースがくるまでは上がったり下がったりで、上がり続けることはきっとないでしょう」

 


オ「入金した余力資金を、NVDAあるいは他のオプション取引で増やすのがいいのか、それともどうせそんなのは失敗するから、欲張らずに素直にそのままNYMXコールの買い増しに回すのがいいのか、どうするかはスライムさん次第ですね」


ス「次のニュースまで数週間あるはずだから、やはり余力の増幅に挑戦しよう。失敗したらしょうがない、買い増しはできなくなるけれど、別に借金を負うことになるわけじゃないからね、ここは果敢に攻めるべきだ」


オ「最近のオプション取引は、これまでほぼ全敗と言える惨状ですから、少しやり方を変えるなり慎重に行くようにするなりすべきに思いますが、結局短期オプション買いは博打の性質が強いですからね…。だからこそ資金を大きく増やせる可能性があるとも言えますが……どうするにせよ、ともかく悔いのない手を打てるよう頑張りましょう」