スライム「まぁ、『追証』というのが正しいのかは分からんけど」


オプーナ「狭義での、『信用取引における証拠金の追加』が請求されるという意味ではありませんが、スライムさんはまたMargin Callの通知を受け取ることになるという意味では、日本語では追加保証金(証拠金)の警告を食らうということに間違いはありませんね」


ス「そう、僕は気付いてしまったのだ、ついうっかりして、またMargin Call alertを食らうということに!」


オ「とはいえ大した話でもありませんね。事の顛末はこうです。


   スライムさんはRADの今週満期・行使価格5.5ドルのプットオプション・売りポジションを保有中ですが、RADは最近株価が大下がりして5.5ドルを遥かに下回る値で取引されているため、このプットは現在ディープインザマネーであり、満期を迎える本日の市場終了後(=明日)、ほぼ100%確実に権利が行使されることになります(…というか、市場が終了したので確定しました。後述)。

   すなわち、スライムさんはオプションの契約通り、明日土曜日にRAD株を5.5ドルで購入せねばなりません」


ス「もちろん、プットを売るには行使価格で指定の株数分買えるだけの資金を用意しないといけませんから、5.5ドルで株を指定数(今回は300株)購入する資金は証拠金として拘束されているので、何も問題がないんです。…しかし!」


オ「昨日TGTXのボロオプション買いで余力を限界ギリギリまで使ったスライムさんには、現在口座に余力資金は全く残っていません。おめでたいことに、昨日自ら『これで僕にはもう1ドルの余力もなくなってしまった』などとほざいておられましたね」


ス「そう、書いた時は気付いていなかったけど、それを書いていたおかげで、後になって突然ふっと思い出したんだ。『あ!明日株を購入させられる時に払う手数料すら残されていないじゃん!』ってね」


オ「実は同じ失敗は、ブログを始めたちょうど最初期ぐらいに、既に経験していたのでした」


(以前の記事)
米国株オプション・権利行使後の手数料にご用心


ス「我ながら、全く学習しないクソザコモンスターの鑑だな」


オ「幸い追証の通知を食らうといっても、余力がマイナスになった口座資金をプラスに戻すだけでよく、特に罰金的なペナルティなどはありませんが、恐らく口座資金がマイナスの内は全ての取引が許可されないと思われるので、速やかに入金せねばなりませんね」


ス「早速今日、株購入時にかかる手数料が払えるだけの小額を入金しておいたよ。週末は口座がマイナスのままになってしまうけど、月曜日には即反映されるはずだから、実質ペナルティは何もないはずだな」


オ「しかし、もし今日の内に気付いていなかったら、月曜日をマイナス余力のまま迎えることになっていたでしょうから、月曜日は取引ができなかった可能性もあるので、今後は気をつけましょう」


ス「まぁ、話題ができて良かったとしよう。…で、そのRADはどうなった?」


オ「本日はプット売却後初めてまともに株価が上がりましたが、当然最早手遅れであり、無事に売却済みプットはインザマネーで満期を迎え、明日RAD株を5.50ドルで購入することとなりました」

 

 

ス「何だ、最後の最後に結構な上がりを見せてくれていたじゃないの。ちょっと遅すぎというか、逆に僕のエントリーがタイミング悪く早すぎただけかもしれませんが、ま、いいでしょう。問題は、これは既に底をつけて、RADがここから回復していってくれるかどうかだね」


オ「どうなるかは分かりませんね。

 

   とりあえず今回のプット売却をまとめますと、先週金曜日、当時アウトオブザマネーであった行使価格5.5ドルのプットを、プット価格(プレミアム)0.09ドルで3枚=300株分売却し、27ドルの収益を得ていました。しかし残念ながら本日株価4.83ドルで取引を終えたということで、現在4.83ドルの株を明日5.50ドルで買い取ることになったわけです。
   とはいえ、プット価格として1株0.09ドル受け取っているので、実質RAD株を5.41ドルで購入することとなった、ということですね。言うまでもなく、それでも大きな損失であり、プットを売らない方が良かったという形には変わりませんが」


ス「でも、見方を変えれば、金曜日プットを売った時はRADの株価は5.7ドルぐらいだったからね、あの時その株価で300株を直接買っていたよりは、こうしてプットを売ることで株を買うことになった形の方が、損失は結構小さくなっているわけですよ。何だ、プットを売って良かったじゃないか!!」


オ「それは確かにそうですね。しかし、そもそもRADを選ばなければそんな損失を食らわずに済んだので、やはり選択ミスといえば選択ミス、現物株を買うよりは良かったけれど、プットを売るという選択肢よりも売らないという選択肢を選んだ方が良かったというのは間違いないですね」


ス「何気に先週最後までプット売却銘柄として迷っていた最終候補・SもAKSも、株価は結構下落していて、先週ギリギリアウトオブザマネーだったプットは、今週インザマネーに転落しているからね、実はどれを選んでもイマイチだったんだ」


(参考: SとAKS、本日市場終了時のオプション板)

 

 

 

オ「参考までに、先週プット売りにエントリーしようか迷っていた時、Sは8.7ドル台、AKSは8.3ドル台の株価でした。AKSも気付いたら意外と大きく下がっていますが、3つの中ではSが一番マシだった、という感じでしょうか」


ス「むむ…しかし3銘柄とも下げたとなると、やはりあの真っ赤な弱気指標まみれのテクニカルは、結構正しかったということか…。

   でも正直、今日RADは一時5%以上のプラスになっていたからね。復調の兆しが見えてきたという感じでRADも意外と悪くはないような気もしてきたけど、とはいえたかが1日程度の動きだし、この先次第ではあるな」


オ「RADオプション板を見直すと、来週満期の同じ行使価格・5.5ドルのコールは、Bid 0.02、Ask 0.03と、3枚売ってもまたまた手数料すら払えない、もしくは残っても1ドル未満程度しか手元に入ってこないカスのような値段でしか売れませんね。一つ上(価格的には下)の行使価格5ドルなら、Bid 0.12、Ask 0.17と、それなりの値段で売却可能です」


ス「行使価格5ドルは、今のところアウトオブザマネーか。しかしこのコールを例えばBid-Ask平均値程度の0.14ドルで売ったとして、万一今度は株価が上がってまた来週金曜日の市場終了後に権利行使されて現物株を手離すことになったとしたら、実質5.14ドルで手離すことになるのか。今回のプット売りで実質5.41ドルで購入した現物株だから、オプション売りサイクルを回したのに赤字で手仕舞いとなると、何だか寂しいね」


オ「行使価格5.5ドルコールを売れば、現物株を購入したのは5.41ドルですから、仮に権利が行使されても黒字が確定しますが、コール売却価格は雀の涙以下程度でこれまた寂しい限りですね。もちろん、株価が思ったほど上昇せず、アウトオブザマネーのまま来週を終えるならば、なるべく低い行使価格のコールを売った方が利益が大きいのは言うまでもありません。


   しかしそもそも、月曜になったらまた時間的価値が少し減りますし、それ以上に月曜の値動き次第でコール価格も大きく変わってくるでしょうから、どの行使価格のコールをいくらで売るのかは、やはりこの先の値動き次第ですね」


ス「実質いくらで買ったものだからいくら以上で売りたいとかケチなことは考えず、攻める感じでいこうと思うよ。現物株を手離すことになったら、今度はプット売りをすればいいってだけの話だからね。現物株を手離すことになる=コールの権利が行使されるということは、上昇基調に入ったということでもあるだろうから、プット売りのいいタイミングになっていると言えるでしょう」


オ「そう思ってプットを売ったらまた下落に転じ、『下落前にプットを売って株を買う→上昇中に株を売る→再度買ったらまた下落』のような、いわゆる往復ビンタを食らう可能性もありますが、ともかくどうなるかは月曜からの動き次第ですね。必ずしもRADにこだわり続けることはなく、柔軟に考えていきましょう」

 


【本日の最注目銘柄】


ス「本日も、特に注目したい銘柄はなかったな。というわけで、昨日トップの値上がりだった弱小バイオがどうなったかを見ておこうか」


オ「昨日、フェーズ2b臨床試験の結果を報告して72%アップをしていたOCRXですね。本日は大下がりでした」

 

 

(オプション板はまた昨日に続き、日中はそれなりに取引がされていたんですが、市場終了後に見てみたら全項目Bid-Ask 0になってしまっています)


ス「ほらほら、やはり試験結果報告程度で大上がりを見せていたバイオは、すぐに大きく下がることが多いんだ。目の付け所は悪かぁなかったって感じでしょう?
   さぁさぁ、では昨日プットを買ったTGTXはどうなった?!」

 

オ「市場開始後はいきなり大幅アップで最早これまでか、と思われたものの、その後一気に下落してマイナスへ、しかしまた回復しつつあったものの、結局微下がりで終えていた、という形ですね」

 

 


ス「ふーむ。ま、あと1週間残されているから、本日お昼にかけての下落みたいなのがまた来週も来てくれることを期待しよう。既に購入済みプットは完全に死に体とはいえ、OCRXのような25%の暴落が来てくれれば、一転大勝利なのだ」


オ「しかし、臨床試験結果ニュースでの上がりの後どうなるかは、試験の内容次第なのかもしれませんね。少なくともTGTXは1週間は下がらなかったわけですし、大上がり弱小バイオが必ずすぐ下がるわけではないということは、今回いい経験になったと言えるでしょう」


ス「今回は失敗に終わるかもしれないけど、この戦略、当たればかなりでかいし、それなりの確率で当たりはすると思うし、悪くはないと思うんだけどなぁ…。そう感じるのは、僕がギャンブル狂タイプの性格だから、ということに過ぎないんだろうか…」


オ「やるにしても、ご自身の予想の外れ具合はもう痛感されたことでしょうから、1点張り大当たりを期待せず、せめてどちらに転んでもいいようにコール&プットの両建てをすることが重要かもしれませんね」

 

 

 

 

 


オ「本命株・NYMXは結局今週もニュースが来ず、微下がりです」

 


ス「何だ、結局来週に迫った今月のオプション満期も、ニュースは来ずに終わってしまいそうだという感じか。コールを売っておくのが正解だったくさいけど、そんなのは結果論だね。やはりもう本当にいつグッドニュースが来るか分からないのっぴきならねぇ状況だから、僕にはどうしてももうNYMXのカバードコール売りには手を出せないな…」

 


オ「一方、別口に余力を使ってしまいノーポジションとなったNVDAは、イマイチ冴えないまま、ほぼ現状維持が続いています」

 

 

ス「結局NVDAはノーポジがほぼ正解だったのか。もう本当いい加減復活が来そうな気もするから、またコールメイン買いにエントリーしたいんだけどねぇ」


オ「慌てることはないということですね。市場全体も今一つな空気が漂っていますから、待つのも立派な戦略でしょう」