(前回のあらすじ)
暴落必至と思われた超高配当株・FURのプットオプションを買い漁りホクホクだったスライム。


果たして期待通りプットは値上がりしてくれるのか?FURの株価・オプション価格変化やいかに!?

 


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スライム「ぐわぁーっと、口座を開いたら、まずは開口一番、『コールオプションの権利が行使されました』ってアナウンスを聞かされたよ!(画像1番上の行、権利行使によりFUR株を売却)

…しかも中途半端に1枚だけ…。この権利行使で株を売ることになったから、その分の売却手数料がかかった上、さらにもう1枚コールが残っているからね。これも買い戻すか権利が行使されるか待たなきゃいけないから、手数料がかさむぜ……どうせ行使するなら、一度の手数料で済むように、まとめてにしてくれよなっ!」

 

 

オプーナ「スライムさん、そんな瑣末なことより、見ておかねばいけない重要なことが他にあるようですよ」

 

ス「何だい?予想通り株価が8.5ドルぐらいになって、昨日より1.25ドル分下がったのは確認済みですよ。ほら、チャートを見ておくれよ、考えていた通りの垂直落下さ」

 


オ「株価をよくご覧ください。+0.06となっていますね?
…そう、特別配当による株価の低下は、暴落ではなく単なる調節、要はこの株価低下は織り込み済みの値動きであり、いわば株を分割したのとほとんど同じことだったというわけです!」

 

ス「…な、なんだってーーっ?!…って、それはつまりどういうことだってばよ?」

 

オ「つまり、スライムさんの購入したプットオプションは、プット価格(=プレミアム)が上がるのではなく、なんと行使価格が下がることで調節されてしまうということなのです!!」

 

ス「ガチョーン!!…ということはアレかい、プット価格が上がったのではなく、なんと行使価格が下がることで調節されてしまったということかい…?!」

 

オ「…全く同じことを繰り返しているだけな気もしますが、そういうことです。オプション板を見てみましょう」

 

 

ス「むむ…雰囲気的に僕にとって良くない事態なんだろうとは思うけど、何がなんやらよく分かりませんよ。解説して下さいな」

 

オ「スライムさんは行使価格10.5ドルのプットを0.90ドルのプレミアムで買った…つまり、実質9.6ドルで売る権利を持っていたわけですが、特別配当の実施に伴い、オプションの『行使価格』が調節されたわけです。


   新しい行使価格は、板をご覧になれば分かる通り、9.25ということですナ。したがって、このプットの権利を行使しても、プット購入に使った費用を考慮して、今となっては実質8.35ドルで売却しかできないということです。


   なお、調節に伴い現在株価も1.25ドル減少したので、現在株価と行使価格の『差』は配当前後で変化ないわけですが、全体的に価格が下がったことになるので、スライムさんが買った『0.90ドル』というプットのプレミアムは、相対的に重いものになってしまった、と言えてしまいます。

   これは、極端な例で言えば、100ドルの株が99.1ドルになるのと、10ドルの株が9.1ドルになるのとでは、価格の小さい後者の方が圧倒的に大きい動きが必要なのと同じことですね。

   株価・オプション価格調節後の現在、株価が下がることでプット購入に用いた0.90ドル分を取り戻すのは、調節前と比べてより大変になってしまったということですね」

 

ス「ぐぬぬーぬ…」

 

オ「しかも、以前の記事でも触れていますが、調節後のオプションは取引量が減るのが一般的ですからね、このプットを売って利益を得るのは、今や至難の業になってしまったと言えるかもしれません」

 

ス「ちっくしょぉーっっ!オ師匠!何で事前に言ってくれなかったんだ!!…いや、実はオ師匠も気付いていなかったんだろ!何がオプション取引の達人だいっ!!」

 

オ「ホッホッ。そんなに大きい額でもないですからナ、実際痛い目を見なければ分からないスライムさんにはいいクスリだろうと思って、気付かないフリをしていたのですよ。

 

『上手い話は絶対に無い』『不合理に見えるオプションの注文は、何かの間違いで出てくることもあるけれど、それが放置され続けていることは絶対に無い』『少しでも不安を感じたら、飛びつく前にもっとよく調べてみる』

 

…以上のことは、今後絶対に守るようにした方が良い、肝に銘じておくべき教訓と言えるでしょう。

 

   ちなみにOCCの公式ページには、ちゃんと行使価格が1.25ドル減少される旨が事前にアナウンスされていましたよ。

 

OCC公式サイトの、アナウンスPDF記事

(http://www.theocc.com/webapps/infomemos?number=39176&date=201606&lastModifiedDate=06%2F20%2F2016+15%3A44%3A11)

 

もっと注意深くしていれば避けられた失敗でしたナ。今後に活かしましょう」

 

ス「くぅ~ やられましたw これにて完敗です!

…しかし、なってしまったものは仕方ありません。今後同じ失敗を繰り返さないで済む、あるいは読んでくれた方が同じ過ちの轍を踏まないで済むのなら、安いもんです…。

   ところで色々と動きがありすぎてついていけないんですが、今現在の僕のFUR株に関する状況は結局どんな感じなんです?」

 

オ「100株は既に完全に取引が完了しています。

 

(※6/25追記: 赤字は、訂正箇所です。配当金獲得の権利について勘違いしていました。権利落ち日前日にコールの権利が行使された場合、配当は権利行使者に渡されるようです!度々訂正が加わりどうもすみません)

 

【100株】
9.62ドルで購入、1.25ドルの配当、1.65ドルのコールプレミアムで、コールの権利行使に伴い8ドルで売却
→ (-9.62+1.25+1.65+8) x 100 = 128ドルの儲け(しかし、手数料が結構かかっているので、実質100ドルぐらい) 手数料差し引き、ほぼ儲けなし、むしろ赤字

 

…コールの権利が行使されましたが、最初の画像を見れば分かる通り、幸いオプション調節後の行使価格6.75ドルではなく、8ドルで売却処理がなされていました。これはラッキーですね

 

ス「経験上、油断してると後から『めんごめんご!』みたいな感じで変わることもあるからね、あれが最終取引価格であることを強く望むよ。6.75ドルで売りに出すことになったら、利益がほぼ吹き飛んじゃうもんね→既に利益などありませんでした…。上手い話などないということですね

 

オ「残りの100株は、まだ保有中ですね。含み損益を計算しておきましょう。なお、本日のFURの終値は8.75ドルでした。

 

【残り100株】
9.62ドルで購入、1.25ドルの配当、1.65ドルのコールプレミアムで、現在株価は8.75ドル
→今すぐ売れば、(-9.62+1.25+1.65+8.75) x 100 = 203ドルの儲け
…と言いたい所ですが、スライムさんは不良債権・コール売りポジションを抱えているので、コールを買い戻さない限り、現在価格で売ることはできません。

 

   さてその問題のコール・プットの両オプションですが、見ていた限り、オプションは本日一切取引がされていなかったようです。調節後ということで、みんなしばし様子見の時間なのかもしれませんね。


   本当に今後思うように取引がなされるのか分かりませんが、一応、どちらもインザマネーのオプションなので、時間的価値0で本質的価値のみ保有すると考えて計算してみましょう。

 

【コール売りポジション】
1.65ドルのプレミアムで売った行使価格6.75ドルのコールが1単位。現在株価は8.75ドル
→コール売却資金は上記「残り100株」の所で既に利益として計算に使っているので、ここでは単純に差額分で買い戻すのに必要な費用を損失として計上。

-(8.75-6.75) x 100 = 200ドルの損失

 

【プット買いポジション】
0.90ドルのプレミアムで買った行使価格9.25ドルのプットが10単位。現在株価は8.75ドル
→今すぐ、時間的価値0でもいいからプットを売れたとして、1単位あたり9.25-8.75=0.50ドルで売れることになる。

(-0.90+0.50) x 1000 = 400ドルの損失

 

…ということで、株取引自体はそれなりに利益が出せていた感じですが、バカみたいに買ってしまったプットが巨大な不良債権としてのしかかってしまいましたね」

 

ス「うーむむむ…。FURの株価が下がってくれれば、プットも値上がりしていってくれるかもしれないけど…。満期は来月第3金曜か…それまでに何とか暴落すればあるいは…」

 

オ「買いポジションのオプションは時間の経過が敵ですからナ、それでなくとも調節済みのオプションは取引量が少なくなることが予想されるので、かなり厳しい戦いになりそうですナ。

   もし本当に最後までプットを売ることすらできなければ、購入費用900ドルが丸々損失となってしまいますね。売れそうなら速やかに売っておいた方が良いかもしれません

(※追記: 記事公開時はちょっと勘違いして上記の旨書いたのですが、このプットはインザマネーなので、いざとなれば権利を行使すれば丸々損することにはならないですね。もっとも、株価が上がり続けてしまいアウトオブザマネーになったら本当に紙くずになってしまいますが…)

 

ス「くっ…結局大損か…。僕のような弱小モンスターには元々株取引なんか無理だったんだ…。潔く首をくくって、転生することに期待しよう…」

 

オ「…そんなスライムさんに、神様からのご褒美でしょうか、朗報ですよ。

   『ひょっとしたら近日中に…』とか言っていた昨日の今日で非常にタイムリーな話ですが、スライムさんの本命株・NYMX、ついにニュースがリリースされて、開場後30分ぐらいは混乱を避けるために一時取引停止状態という、ストップ高のような状況になっていましたよ!!」

 

ス「な、なにーーっっ!!!…あぁっっ!!!!」

 

 

 

 


スライム:
ククク・・・・・・
むろん・・・と言うか・・・・・・・・
言うまでもなく・・・・・・
わしは  持っておるっ・・・・!
モンスターの中で誰よりも・・・・・・・・
持っておるっ・・・・・・・・!
NYMXをっ・・・・・・!
現物で・・・プット売りで・・・・・・!
持っておるっ・・・・!

 


(ワーワー)
      \ スライムさんっ‥‥! /
              (オプーナ)

 

 \ スライムッ‥‥! /  (ワーワー)
        (コブチャ)

 

     \ スライムくんっ‥‥! /
            (ショーンE)

(ワーワー)

 


(バンッ!! )

スライム「バカがっ・・・・・・!」

 

 

全員(ビクッ!)

 

 

ス「バカがっ・・・・・・!
足らんわっ・・・・・・  まるで・・・・・・!!

 

   わしは・・・ もっともっと・・・ 上がって欲しいんじゃっ・・・・・・!
5ドル・・・!10ドル・・・!100ドルだっ・・・!

 

   邁進せよっ・・・・・・!
ニュースを出し続けるんじゃっ・・・・・・! 完璧な臨床試験結果をっ・・・・・・!
パートナーシップをっ・・・・・・!  FDAによる認可をっ・・・・・・!!」

 


オ・コ・シ「スーライムッ!スーライムッ!」

 

 


ス「…ついにやりましたね。しかし、上記の小芝居は半ば冗談でもなく、たった35%アップでは、全然まだまだでしょう。
…まだ上がってくれますよね?」

 

オ「もちろんそれは誰にも分かりませんが、本日朝、YahooのMessage Boardの野郎どもは、リリースされたニュースを受けて、"Perfect News"と喜んでいましたよ。

   また明日以降にでも、この機会にNYMXのニュースも色々見ていきましょう」

 

 

【暴騰暴落銘柄推移表】

銘柄 業種 登場日 登場日の株価(前日比) 登場~本日までの値幅 本日の株価(前日比)
NYMX (Nymox Pharma, 本命株!) バイオ 6/22

↑3.15

(35.19%)

-

-

CLRB (Cellectar Biosciences) バイオ 5/20

↑3.45

(228.57%)

3.00-4.07

↓3.45

(-2.54%)

INNL (Innocoll Holdings) バイオ 5/25

↑10.51

(47.82%)

5.48-11.94

↓5.48

(-17.9%)

HMNY (Helios and Matheson Analytics) IT

6/6

↑7.22

(549.16%)

7.22-13.75

↓10.52

(-8.44%)

BSPM (Biostar Pharmaceuticals) バイオ

6/8

↑4.12

(200.75%)

3.33-5.77

↓4.00

(-2.44%)

SPHS (Sophiris Bio) バイオ

6/10

↑1.98

(69.23%)

1.74-2.18

↑1.79

(2.87%)

OSG (Overseas Shipholding Group) 輸送

6/13

↑10.90

(473.68%)

10.33-11.88

↑11.88

(0.76%)

GBIM (GlobeImmune) バイオ

6/16

6/17

↑2.05

(45.38%)

↑3.30

(60.98%)

2.05-3.30

↓2.23

(-1.76%)

NTN (NTN Buzztime) ゲーム

6/20

↑9.98

(104.09%)

9.69-10.40

↓9.69

(-5.28%)

SGY (Stone Energy) オイルガス

6/21

↑8.22

(21.42%)

8.22-8.59

↑8.59

(4.90%)

SPU (SkyPeople Fruit Juice) 飲料

6/22

↑2.68

(49.94%)

-

-

SDR (SandRidge Mississippian Trust II) オイルガス 5/17

↓1.47

(-20.97%)

1.42-1.83

→1.76

(0.00%)

NERV (Minerva Neurosciences) バイオ

5/23

 

5/26

↓4.02

(-17.45%)

↑11.80

(233.33%)

3.54-14.33

↑10.77

(0.15%)

IONS (Ionis Pharmaceuticals) バイオ 5/26

↓21.36

(-39.42%)

21.36-24.29

↑22.59

(0.80%)

GSAT (Globalstar) IT 6/3

↓0.9437

(-54.85%)

0.94-1.34

↑1.23

(0.41%)

CDXC (ChromaDex) 化学

6/20

↓2.84

(-42.97%)

2.84-3.08

↓3.04

(-1.30%)

EBS (Emergent BioSolutions) バイオ

6/22

↓31.33

(-20.32%)

-

-

 

ス「残念、NYMXは本日のトップではなく、ベスト2だったのか。何だい、スカイピープル・フルーツジュースって!人を小馬鹿にしているかのような名前ですね、ちょっと飲んでみたくはあるけど…!」

 

オ「これまでの傾向では、大きく上がったら大きく下がることが多かったわけですが、まさかすぐに手離して一時的に利益を確保するおつもりで…?」

 

ス「バカだね。売ったりしないから安心おし」

 

オ「とにかく、よかったじゃないですか」

 

ス「遅すぎたぐらいよ」(その目は優しかった)

 

 

 

 

ス「とうとうNYMXが緑バーの仲間入りか。恐らくもう二度と赤バーになることはないと思う(思いたい)けど…。

   本格的なアップの前に、コールオプションでも買っておこうかと思っていたんですが、ちょっと遅きに失した感がありますね」

 

オ「FURの不良債権を抱えてしまいましたからナ。ついでにGLBSという不良債権もありますが」

 

ス「タラレバだけど、心の底からNYMXは爆上げすると思っていたし、NYMXに全力で行ってた方がよかったかな?」

 

オ「今回の特別配当前後のオプション取引の失敗をはじめとした数々の敗北…これらは、資金が増えてからでは致命傷になっていたでしょうからナ、経験しなければ学習できない『愚者(ザ・フール)』のスライムさんにとっては、長い目で見て、『ブログを始めてからの取引は良い経験・財産となった』と考えれば良いのではないですかナ?」

 

ス「楽しめたしね。どうせ今NYMXに注ぎ込んでる金額の5-10%ぐらいの資金でしかなかったし、気にしない方がいいよね!」

 

オ「NYMXは実際上がりましたが、これだって結果論ですしね。もし全額投資して、大暴落でもしたらコトです。既にやり過ぎなぐらい一極集中投資されていたわけですからナ、十分だったと言ってよいでしょう…」

 

 

 

ス「よーし、とにかくまだまだこれからだ!このNYMXバーの、桁が一つ増えることを、本気で願ってますよ!」

 

オ「ちなみにあと0.9ドルぐらい上がれば通算損益がプラスに、そして株価が6.2ドルぐらいまで上がれば、NYMX単独利益の桁が一つ増えますね」

 

ス「頑張るんだNYMX!!」