スライム「先週言っていた通り、今週は月1オプションの満期週でもありますし、オプション売りで手堅く利益を上げようと思っていたんです」
オプーナ「ほぅ、過去形ということは、何か思う所があったんですかナ?」
ス「思う所も何もですね、僕のような弱小余力しか持たない雑魚では、手堅い利益を上げようと思ったら、雀の涙を通り越して、ミジンコの汗ぐらいの利益しか得られないんですよ!!
いいですか、僕が手を出せるようなレベルの低位株で、かつ暴落の可能性が低く手堅く安全そうであり、アウトオブザマネーの今週満期のオプションなんて、まず取引されていないか、あっても最小単位の0.05ドルで取引きされているのがいい所です。
百歩譲って0.1ドルで取引きされているとしましょう。僕の手持ちの余力2000ドル程度ではほとんどのオプションが1枚しか取引きできませんからね、これを売って得られるのは10ドル、手数料を引いたら、1ドルちょいですよ!
それだって100%安全なわけじゃないんだ、1週間リスクを負った結果得られる利益が100円って、今時幼稚園児でもブーたれますよ!!」
オ「それはそうかもしれませんナ。しかし、利益は利益でしょう。むしろ、極めて高い確率で、2000ドルで1ドル以上の利益が出せる、つまり1週間で0.05%以上の利益が出せるなんて中々だと思いますよ。メガバンクの普通預金の金利なんて、現在『年』『0.001%』ですよ!
そもそも最近のスライムさんは、その100円すら稼いでいないのです。利益を上げるのがどれだけ大変なことか、身をもって理解できましたかナ…?」
ス「理解はしましたけどね…。人生が1000年あるなら、それでもいいと思うんです。でも、残念ながらそんなに長生きできる人はいないんですよ。人生は意外と儚いんです。そんなチマチマやっていては、干からびて死んでしまいます!」
オ「しかし、投資に近道はありませんよ。短期的に大きなリスクを取って上手くいく確率が低いことは、スライムさん自身何度も経験済みでしょう」
ス「それでもですね、モンスターに生まれたからには、戦わなければいけない瞬間というものがあるんです!
オ師匠の戦闘時代はいつだよ…発売前のときか?オレは………オレは今なんだよ!」
オ「……。まぁ、失くしても構わない資金であるなら、あえてリスクを取る戦略で攻めてみるのも悪いとは言い切れないかもしれませんナ…。
幸い現物口座のスライムさんは、その資金を失う以上のリスクはかかってきませんからね。自分自身納得いかないまま取引しても、それはそれで問題とも言えますしナ…」
ス「ご理解いただけたようですね…。もっとも、所詮一人芝居でしかないのが寂しい所なんですが…。
そこで、わずか1週間でそれなりの利益を出せるようなものはないか、探してみたんです。僕のように損切りもなかなかできないモンスターには、期限がカッチリ決められていて、泣こうが喚こうが行使価格に応じて勝敗が決するオプションがやっぱりちょうどいいと思うんで、何かいいオプションはないものかな、と」
オ「せっかくなら、いつもまとめている暴騰暴落銘柄が、ボラも高そうだしオプション取引には良さそうだということで、まずはあの表の中から探していたようでしたナ」
ス「えぇ…。しかし、弱小低位株はオプションが扱われていなかったり、あってもNYMXのようなインザマネーのプットしか存在しなかったりで中々いいのはなかったんですが、既にリストからリストラしてしまっていた中にいましたよ、結構魅力的な暴落銘柄がね……フフフ…」
オ「やはり暴騰暴落リストに出てくるような株は、ほとんどが時価総額ミリオンドル程度に甘んじているものが多い中にあって、例外的にビリオンドルを超えていて、しかも現在株価が非常に低いものといえば、あやつでしょうな」
ス「そう、全くノーマークだったけど、改めて見たら時価総額11.8億ドルを誇る結構な規模のIT会社、GSATだ!!」
オ「6月3日に値下がり率ワーストで登場したばかりでしたが、あまり面白くなさそうな値動きだったので、先週金曜日にリストを小さくした際にリストラした銘柄ですね」
ス「ホラ、これがGSATのオプション板だ、喰らいやがれ!
…行使価格1ドルのプットオプションに対して、Bidが0.10…今すぐこれを売りに出せば、わずか1週間で10%の利益が得られるんだ!!どうだ参ったか!!」
オ「しかもBid(=買いたい!)注文はかなりの厚さがあるようですからナ、注文を入れれば即座にいくらでも売れる状況ですナ。
しかしスライムさん、これだけの人が行使価格の10%にもあたる価格でさえプットを買いたいと待ち構えている、これは言うまでもなくあまりにもリスクが大きいからだとは思いませんかナ?」
ス「そんなの知らないよ、えぇーいやっと!」
オ「あぁ、相変わらず考えなしに、なんと愚かなことか…って、あれ、注文決定ボタンまでは押さないんですか?」
ス「2000ドル弱の元手で、200ドルの利益…こいつぁ魅力的なんだけどね、どこからともなく、まだ慌てるような時間じゃない、という声が聞こえてきた気がするんだ。これまで勢いで注文して失敗してきているからね、さすがの僕も学んだよ。まだ今は、急いで注文するようなタイミングじゃない、そんな気がする…」
オ「その方がいいでしょうナ。実際、本日GSATは、Chardan Capital Marketsという金融会社によってダウングレードされた (https://finance.yahoo.com/q/ud?s=GSAT) というニュースが流れていましたよ。
もっとも、『買い』から『ニュートラル』へのダウングレードのようなので、そこまで深刻に捉えるニュースでもないかもしれませんが」
ス「せめて、6月3日、ワーストランキングに出てきた時に一体何があったのかぐらい見ておこうと思ってね。さあ、とっととニュースを紹介しておくれよ」
オ「以下が10日前の記事です。この日は結局54.85%ダウンの0.9437ドルで取引を終え、この日の値下がり率ワースト1だったのは前述の通りです」
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金曜日、なぜGSAT株がクラッシュしたのか
(http://www.fool.com/investing/2016/06/03/why-globalstar-inc-stock-crashed-on-friday.aspx)
【何が起きた?】
衛星通信のプロバイダ・Globalstar (GSAT) の株が、金曜日、連邦通信委員会 (FCC) のメンバー2名が、委員長Tom Wheelerの提案に対して反対票を投じたという報告を受けて、壊滅した。その提案とは、GSATに、現在衛星信号に割り当てられている周波数を、GSATの携帯ブロードバンドサービスに与えることを許可する、というものである。
正午現在、株価は60%のダウンである。
【それでどうした?】
5月当時、GSATは、Wheelerの推薦のもと、この電波使用許可の争いに勝利すると見られていた。
ブルームバーグによると、マイクロソフトやグーグルのような巨大企業が、干渉問題を引き起こす可能性があると指摘することで、この動きに待ったをかけたとのことである。
ブルームバーグは、金曜日、5人の委員の内2人が、提案に反対票を投じたと報じている。
その内1票は、Ajit Paiが投じたものであり、彼は、メールでの声明で、この提案が『特定の会社に特別な権利を与えている』と主張した。
【で、今は何が?】
残りの委員の票は明らかにされていない。よって、現時点では、最終的な決定がどうなるかは不明である。
しかし、この暴落を見るに、投資家は、ここ数年の最安値を更新するかもしれないという最悪のケースに賭けているということであろう。
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オ「その後リバウンドで先週水曜日までは株価が上がりましたが、それから再び下落傾向なものの、この金曜日の株価までは割っていない現状です。
なお、現時点では残りの3票については未だ明らかになっていないようです」
ス「敵がマイクロソフトにグーグルか…。なんて倒し甲斐がある強敵なんだ!こんなのほとんどラスボスじゃないかっ!!
でも、どんなに敵が強かろうと、勝てる可能性はきっとあるんだ!!多分勝てると思う…!勝てるんじゃないかな…。ま ちょっと覚悟はしておこ…」
オ「市場の、もの凄いプットの買い気配という弱気な姿勢は、実に正直な感じですナ」
ス「う~ん、今は1ドルを超えていて行使価格1ドルのプットはアウトオブザマネーだからね、わずか1週間持ちこたえてくれさえすればいいんだけどねぇ…。
あとたったの4日、火水木金と今の株価を維持してくれれば、それだけで10%の利益をゲット…リスクを取る価値がある気がしちゃうなぁ…」
オ「しかし権利が行使されてしまえば、GSATのオプションは月1のものしか用意されていないため、スライムさんお得意の『株を買わされたらカバードコール売りに切り替えていく』という戦法が取りにくいですナ。
もっとも、例え週1のオプションがあったとしても、このような危険な株は悠長にコール売りなどしておらず速やかに現物を売り払うべきだと思いますが…」
ス「結局委員会とやらの残りの票次第、これも丁半博打な投資なのか…。僕のやろうとしている取引はいつもこんな感じだね、トホホ…」
オ「それを選んだのはスライムさん自身でしょう。少ない元手で短期間に意味のある利益を得ようと思ったら、そうならざるを得ないのは半ば必然ではないですかナ。大きな資金でもない限り、極めて安全に大きな利益が得られる投資口など、まず見つかるもんじゃございません」
ス「よぉーし、ともかく明日の値動き次第だね。僕はプットを売る気満々だよ!多分、1ドルは割らないっしょ!!」
オ「例のごとくあまりにも楽観的に・適当に考えておいでですナ…。何も売ることにこだわる必要はないので、暴落を見越してプットを買う選択肢だってありますよ」
ス「うーむむ…、先週はそれで失敗したわけですが…。…投じられる票次第で、爆上げするか、爆下げするか、か……こんなの、本当に完全なギャンブルでしかないじゃないですかっ!
…オラ、なんだかワクワクしてきたぞっ!!」
オ「賢い人なら手を出さない株であることは間違いないですナ…」
【暴騰暴落銘柄推移表】
銘柄 | 業種 | 登場日 | 登場日の株価(前日比) | 登場~本日までの値幅 | 本日の株価(前日比) |
---|---|---|---|---|---|
GBSN (Great Basin Scientific) | バイオ | 5/18 |
↑3.65 (110.98%) |
1.63-3.65 |
↑1.80 (3.45%) |
CLRB (Cellectar Biosciences) | バイオ | 5/20 |
↑3.45 (228.57%) |
3.00-4.07 |
↓3.26 (-0.91%) |
INNL (Innocoll Holdings) | バイオ | 5/25 |
↑10.51 (47.82%) |
9.60-11.94 |
↓10.95 (-2.58%) |
EBIO (Eleven Biotherapeutics) | バイオ |
6/2 |
↑1.78 (34.85%) |
1.69-2.39 |
↑2.39 (27.81%) |
LBIO (Lion Biotechnologies) | バイオ |
6/3 |
↑8.65 (43.45%) |
7.37-8.65 |
↓7.37 (-3.15%) |
HMNY (Helios and Matheson Analytics) | IT |
6/6 |
↑7.22 (549.16%) |
7.22-13.75 |
↑10.35 (11.41%) |
CALI (China Auto Logistic) | 自動車販売 |
6/7 |
↑2.48 (136.19%) |
1.85-2.48 |
↑2.12 (4.95%) |
BSPM (Biostar Pharmaceuticals) | バイオ |
6/8 |
↑4.12 (200.75%) |
3.33-4.12 |
↓3.76 (-2.59%) |
JAGX (Jaguar Animal Health) | バイオ |
6/9 |
↑2.23 (68.94%) |
1.92-2.23 |
↓1.92 (-4.48%) |
SPHS (Sophiris Bio) | バイオ |
6/10 |
↑1.98 (69.23%) |
1.98-2.10 |
↑2.10 (6.06%) |
OSG (Overseas Shipholding Group) | 輸送 |
6/13 |
↑10.90 (473.68%) |
- | - |
SDR (SandRidge Mississippian Trust II) | オイルガス | 5/17 |
↓1.47 (-20.97%) |
1.42-1.83 |
↓1.72 (-0.58%) |
NERV (Minerva Neurosciences) | バイオ |
5/23
5/26 |
↓4.02 (-17.45%) ↑11.80 (233.33%) |
3.54-14.33 |
↑10.14 (0.50%) |
IONS (Ionis Pharmaceuticals) | バイオ | 5/26 |
↓21.36 (-39.42%) |
21.36-24.29 |
↓21.47 (-1.29%) |
HERO (Hercules Offshore) | オイルガス | 5/27 |
↓1.02 (-47.42%) |
1.02-1.99 |
↓1.21 (-4.72%) |
GSAT (Globalstar) | IT | 6/3 |
↓0.9437 (-54.85%) |
0.94-1.27 |
↓1.11 (-7.92%) |
DNAI (ProNAi Therapeutics) | バイオ | 6/6 |
↓2.07 (-67.55%) |
1.86-2.07 |
↓1.86 (-6.53%) |
DRYS (DryShips) | 輸送 | 6/7 |
↓1.29 (-45.34%) |
1.13-1.29 |
↓1.13 (-2.59%) |
FCSC (Fibrocell Science) | バイオ | 6/8 |
↓1.26 (-36.68%) |
1.17-1.26 |
↓1.08 (-7.69%) |
BLPH (Bellerophon Therapeutics) | バイオ | 6/10 |
↓2.27 (-24.58%) |
2.17-2.27 |
↓2.17 (-4.41%) |
MRNS (Marinus Pharmaceuticals) | バイオ | 6/13 |
↓1.62 (-69.66%) |
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オ「本日は間違いなくLinkedInが市場の話題の主役だったわけですが(+61.13ドル、46.64%アップ)、利益率トップはOSGなる輸送関連企業が攫っていきました」
ス「何々、マイクロソフトがLinkedInを2.7兆円で買収だって?!よし、マイクロソフトがそっちに気を取られている内に、GSATの例の案を通しちゃうんだ!鬼のいぬ間に何とやらだ、いけーっGSAT!!」
オ「…1人で運営している企業じゃないんですから、そんなことが通るわけないでしょう…」
ス「そのOSGとやらは、同じ輸送企業として、僕のGLBSに影響は与えてくれるかな?」
オ「本日GLBSは+1.45%でした。特に関連はないようですね」
ス「次は君の番だGLBS、500%アップを期待しているよ!」
ス「NYMXも冴えないね…。株価が下がった今のチャンスにNYMXの買い増しもしたいんだけど、まぁせっかくのトリプルウィッチングウィークだし、GSATギャンブルで少し資金を増やしてからだね!」
オ「果たして本当にそんなに都合よく増やせますかナ…」