「いい反省材料です」と言ったそばからアレなんですが、これにも末尾にQがついています。


前述の通り最近オプションを嗜み始めてちょこちょこと楽しんでいたわけなのですが、TWTRのオプションに手を出してみたものの、やっぱり大きく賭けるなら低位株でしょう、ということで低位株のオプションを探してみたのですが、どうやらモノホンの低位株であるボロ株(OTCとかそういうやつですね)はオプションは取り扱われておらず、またほとんどの10ドル未満ぐらいの低位株のオプションは、権利行使日の設定が通常の株の週1とは違い、月1でしかないものばかりで、ちゃっちゃと結果を見てちゃっちゃと楽しんでいきたい性格の身にとってはイマイチ食指が動かされるものではありませんでした。

(また、オプション取引は余力資金で片手間に遊びがてらやっていたものなので、10ドル以上する普通の株のオプションは余力が足りなく手を出せなかったということもあります。証券会社によるのかもしれませんが、自分の使っている所ではオプション取引にレバレッジを利かせられず、プットの売り注文では「権利を行使されたときに全株をきちんと買い取れる余力」がないと注文を出せなくなっています。コールの売りでどのぐらいの証拠金が必要になるのかは、試したことがないので不明です。損失がリアルに青天井のコール売りでは、カバードコール以外ではさすがにリスクが高すぎて手を出せません。言うまでもありませんが、カバードコールでは、権利が行使されたら手元の現物株を売りに出せばいいだけなので、証拠金は一切不要です。)


そこで見つけたのが、(チャートから推測するに)今は低位株どころかボロ株と言っても差し支えないレベルに落ちぶれているけれども元々は普通の株で、その名残りなのかオプションの権利日が週1で設定されているサンエジソン (SUNE) というこの銘柄でした。手を出した頃は2ドルとかそこらで、値動きも大きくこれはオプション売買が面白そうだと思い、TWTRと同時に、「権利行使される確率が高い価格」でプットを売りました。
この時も実際権利は行使されましたが、損失になったTWTRのプット売りとは違い、「権利が行使されつつもトータルでは利益が出た」という微妙なポイントに落ち着き(プット行使価格2.0、プット価格0.2、権利行使日の株価1.9、みたいな感じです。権利行使日に、現在株価1.9の時に2.0で買わされたけれど、プットを売った分1株あたり0.2ドルの利益が出ているので、実質1株あたり現在株価より安い1.8ドルで買えたことと同じ、って寸法ですね。わざわざ説明するほどのものでも全くありませんが)、これも「いやぁオプションは面白いなぁ」という感じでとてもいい経験でした。
その後買わされた株をカバードコールで売りを仕掛け、ここでも上記と全く同じ感じで権利が行使されたけれど利益が出た、という感じになったように記憶しています。


そして翌週、味をしめて改めてプットの売りに挑戦したんですが、プットを売った翌日に、SUNEが大暴落してしまいました。「ちぇっ、1日待てばもっといいプットが売れたのに、こいつぁ残念だ」と思ったのですが、それでもこの時は「大丈夫まだ慌てるような時間じゃない。プットが捕まったなら、今度はコール売りを楽しめばいいじゃない」と思っていました。

しかし、しばらく暴落と暴騰を繰り返していたSUNEであったため、「コールを売るならもう一回暴騰してからの方がいいな、そうすれば万一権利行使されてもトータルでは利益が出るし」などとのんびり構えていたら、ある日突然全てのオプションのBid/Askが0.0になってしまいました。なんとSUNEがChapter 11手続きをし、倒産処理に入ってしまったのです!

 

当初一応調べていたら、SUNEは結構歴史ある会社みたいで、BIZMとかみたいなよく分からんぽっと出のペーぺーと違って何十年の重みがあるんだ、由緒正しそうな会社だし倒産はないっしょ、と甘く考えていたのですが、普通にあっ気なく倒産になってビックリ仰天です。オプションの取引が停止になった翌日に、無事SUNEは末尾にQをつけ、現在進行形で倒産体制に入っているようです。


末尾にQがついた銘柄の復活って果たしてあるのだろうかと調べたのですが、調べた限り、仮に債務を滞りなく処理して復活を遂げても、Qがついたものは永久にQがついたまま残り続け、債務を払い終えた会社は新しいシンボルとして始まる、という情報を目にしました。そのページには「Qがついたシンボルも存続されますが、新しく投資する人は、倒産したことを示すQ付きのシンボルよりも、やはり体制を刷新した新しい会社のシンボルを買うことが多いでしょうね。Q付きの銘柄を保持している人にとっては、仮に経営が立ち直ったとしても、依然厳しい状況に変わりないと思います」とありました。
相変わらずセコい考えなのですが、万が一大復活を遂げて暴騰でもしたらシャクだなと思い、ECTYQの時のように株を売らずに取っておこうかとも一瞬考えたのですが、上記情報を見たらそれはまずあり得ないことだと思い、結局0.255で1700株全て売り払いました(相変わらず最後までせこく、割と現在値より高値で注文を出していたため「さすがに約定しないだろうな」と思っていたのですが、気付いたらいつの間にか約定していたので、そこはラッキーでした。29日現在、SUNEQは0.2370のようです。Qがつく前日は0.37とかでした。結構粘ってますね。自分のことしか考えてない狭量な感じで恐縮ですが、もう上がることなく早いところ倒産して紙くずになってほしいと願うばかりです)。


…と自分勝手な希望を垂れ流してしまいましたが、つかんでいたのはプット売りとコール売りで上手く取引きしてきた1700株だけなので大した損害ではなかったですし、それ以上にプット・コールオプションの無限回転(倒産しなければ本当に無限に回して、永久にちょっとずつ利益を掠め取っていけるんじゃないかと思っていました)や倒産時の対処法など色々経験できてとても面白かったので、損失は…あぁ1000ドルですか、まぁそのぐらいは十分楽しませてもらえた気がするので(相変わらず、10万円というとちょっと『うっ…』と思えますが、1000と見ると、1000円ぐらいの感じで『しゃーない、切り替えていこ』と思えるから不思議なものです)、SUNEにはむしろ感謝しなくてはいけないぐらいかもしれません。