「失敗したらどうするの?」

——挑戦の前に、多くの人が抱く問いです。

特に40代からの副業やキャリア転換では、

「やり直しがきかないのでは?」という不安が強くなりがちです。

けれど私たちが本当に恐れているのは“失敗そのもの”ではなく、

“他人からどう見られるか”。

そして長く残る後悔は、

失敗そのものよりも「挑戦しなかったこと」。

今回はそんな視点から、失敗とどう向き合うかを考えてみます。

 

「失敗が怖い」の正体

挑戦の前に立ちはだかるのは、

「失敗したらどうするの?」という漠然とした不安。

日本では特に、失敗は「能力不足」ではなく

「恥」として捉えられやすい傾向があります。
学校教育や社会の中で「減点主義」が強く根づいているため、

失敗は「取り返しがつかないもの」と感じやすいのです。

40代になれば、責任や立場も増え、

「もう失敗できない」という思い込みが

強くなるのも自然なことかもしれません。

失敗は能力の証明ではなく“評価への恐れ”

心理学では「失敗恐怖(Fear of Failure)」という概念があります。

これは、失敗そのものよりも、

「失敗したときに他人からどう思われるか」が

怖いという心の働きです。
たとえば「失敗したら笑われる」「信頼を失う」といった恐れ。

これが挑戦を止めてしまう大きな要因になっています。

興味深いのは、文化による違いです。

欧米では「失敗はデータ」「成功への一歩」と捉える傾向が強いのに対し、

日本では「失敗=恥」「やり直せないもの」という

意識が強いと言われています。

つまり私たちが恐れているのは、

能力不足ではなく“他人の評価”なのです。

 

失敗から立ち直る力=レジリエンス

一方で、多くの研究が示しているのは、

「失敗からどう立ち直るか」が

幸福度や成長に直結するということです。

これを心理学ではレジリエンスと呼びます。
失敗の有無よりも、その後の回復プロセスこそが人を強くする。

小さな失敗を積み重ね、

そのたびに修正する経験が、

次の挑戦を支える土台になります。

 

つまり「失敗したらどうするの?」の答えは、

「どう立ち直るかを自分で持っておく」こと。

副業や新しい働き方も、

研究や実験のように「試行錯誤を重ねる過程」と捉えると、

失敗は終わりではなく“次の仮説へのデータ”になります。

私が学んだ「失敗との付き合い方」

私自身も、介護職からフリーランスへと働き方を変えるとき、

大きな不安がありました。

全く違う分野に飛び込んだのですから、

思うようにいかないことも数え切れないほどありました。
けれど振り返ると、

その失敗は「もう少し準備しよう」

「次はこう工夫してみよう」という気づきにつながっていました。

失敗がなければ、自分のやり方を磨くきっかけもなかったはずです。

挑戦しなかった後悔の方が大きい

心理学研究では、人は「やったこと」よりも

「やらなかったこと」を後悔しやすいと示されています。

特に長期的に残る後悔は、

「挑戦しなかった」「選択しなかった」ことに関するもの。

だからこそ大事なのは、「失敗したらどうするの?」ではなく

「やらなかったらどうなるの?」という問いです。

失敗は修正できます。

でも、挑戦しなければ何も残りません。

 

まとめ|「失敗したらどうするの?」への答え

失敗を恐れる私たちが本当に問うべきは、

「どう立ち直るか」、

そして「やらなかったらどんな後悔が残るか」です。
40代からでも、挑戦していいんです。

失敗は避けるべき敵ではなく、未来をつくるためのデータ。

挑戦と失敗を積み重ねることで、

人生はもっと面白くなるのかもしれませんね。