「最近、なんだか仕事が忙しくなった気がする…」
「将来、今の仕事をいつまで続けられるんだろう…」
そんな漠然とした不安を感じていませんか?
それは、あなた個人の問題ではなく、
社会全体で起きている「人手不足」が原因かもしれません。
今回は、私が介護現場で直面した人手不足の現実から、
40代からの働き方を見つめ直し、
新たな一歩を踏み出した経験についてお伝えします。
第1章|「右肩上がりの事業は立てられない」私が現場で感じた人手不足の現実
私が在宅介護の現場で働いていた頃、
日々の訪問スケジュールは、
急な依頼やヘルパーの体調不良で予定が変わることは日常茶飯事でした。
特に、私が勤めていた地域の老舗団体では、
ホームヘルパーの平均年齢は60代。
経験や知識は豊富でしたが、高齢のヘルパーが多いため、
体力的負担からシフトを減らす人も増えていました。
一方で、新たに始める人は少なく、
慢性的な人材不足が続いていたのです。
訪問介護は1対1で行うため、
利用者や家族との信頼関係を築くことが重要で、
精神的なプレッシャーも大きい仕事です。
「右肩上がりの事業目標は立てられない。
人が足りないから、やり方を変えざるを得ない」
これは、私が現場で日々感じていた実感でした。
第2章|介護だけの話じゃない。社会全体に広がる「人手不足」の波
介護業界の人材不足はニュースでも度々取り上げられていますが、
この流れは介護に限った話ではありません。
物流業界でも「2024年問題」と呼ばれるドライバー不足が話題になりました。
高齢化や労働環境の厳しさによって、
働き手が減っていく現象は、あらゆる産業で進行しています。
特に在宅介護の現場では、利用者宅に訪問する仕事のため、
利用者や家族が「外国人ヘルパーには抵抗がある」と
感じるケースも少なくありません。
その結果、施設に比べても人材確保は難しく、
現場の負担はより大きくなります。
こうした現状を踏まえると、
「今ある人材だけで何とか回す」ことには
限界があると感じざるを得ません。
社会全体の構造的な変化が、
私たち一人ひとりの働き方にも影響を与えているのです。
第3章|「今の仕事、このままで大丈夫?」40代が考えるべきキャリアの選択肢
人手不足の背景には、高齢化、人口減少、働き方の価値観の変化など、
複合的な要因があります。
一方で、私たち個人にできることは、
「変化に合わせて、自分の働き方の選択肢を持つこと」です。
40代になると、キャリアの蓄積はあるものの、
体力面や家庭環境の変化で
フルタイム勤務を続けることが難しくなる場合もあります。
また、「今の仕事がいつまで続けられるのか」という
不安を抱える人も多いはずです。
このタイミングで、
自分のスキルや経験を別の形で活かせる場を探すことは、
将来の安心にもつながります。
副業や複業は、そのための有効な手段になり得るのです。
第4章|「介護とデザインは同じ?」異業種で通用する“あなたの強み”
介護職からフリーランスに転身した私も、
最初は「副業なんてハードルが高い」と感じていました。
しかし、働く場所や形を変えても、
自分のスキルが全く違う職種でも活かせることに気がつきました。
いま私が行なっているのは、グラフィック制作。
介護現場とは見た目も仕事内容も異なりますが、
私にとって、実は本質は同じなのです。
介護では、
「その人らしい人生を送ってもらうために、
本当のニーズを探り、目標を立て、
達成までのプランを組み立て、実行する」という流れがあります。
一方、グラフィック制作でも、
「クライアントの本当の課題を探り、デザインで解決する」という流れがあり、
そのプロセスは似ています。
つまり、業界や仕事内容が変わっても、
「相手の本質的なニーズを見極め、最適な形で応える」という
私の軸は変わりません。
これは前職で培った経験が大きな土台となっており、
異業種でも十分に通用するものでした。
この経験から、「今の仕事+もうひとつの働き方」を持つことは、
自分の可能性を広げ、生活や将来の安心にもつながると強く感じています。
第5章|難しく考えなくていい。今日から始める副業への一歩
自分の経験を活かせる場は、きっと見つかります。
まずは難しく考えず、小さな一歩から始めてみましょう。
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自分の経験を棚卸しする:現場で得た知識、人間関係の調整力、事務スキルなど、どんな経験も立派なスキルです。
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小さく始める:クラウドソーシングサイトで募集されている「ブログ記事の校正」や「SNSの投稿文作成」など、週1回・オンラインでできる案件から始めてみましょう。
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社会課題とリンクさせる:介護の経験があるなら、介護関連のブログ執筆や、家事代行サービスの運営サポートなど、需要が高い分野はたくさんあります。
副業は、いきなり大きく稼ぐためではなく、
「経験を活かす練習」として始めてもいいのです。
まとめ|変化の時代に“自分の選択肢”を持つ
人手不足は、現場にとっては大きな課題ですが、
見方を変えれば、
それは私たち一人ひとりが自分の働き方を見つめ直す、
絶好のチャンスでもあります。
40代からでも遅くはありません。
過去の経験は、必ず新しい場所で花開く土台になります。
副業という選択肢は、未来の自分にとって経済的な安定と、
働き方における自由度を高める一歩になります。
変化の時代だからこそ、
私たちにはたくさんの選択肢が広がっています。