家の嘘にだまされるな1 最適と快適は違う 番外編 | 古家をDIYで超高性能へ

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冬の話題は「どうしたら温かくなるか」が多くなります。

 

ブログの話題としても取り上げられるし、TVCMでも、いろいろな売り文句が飛び交います。

 

 

最近目にして「これは騙されているな」と感じたものをいくつか取り上げます。

 

・エアコンは乾燥する

 

エアコン以外の暖房器を売り込む決め台詞として重宝されているようです。

 

 

確かにエアコンで暖房すると乾燥します。

 

高出力の暖房器具に共通した特徴です。

 

 

薪ストーブはエアコンよりも乾燥します。

 

高出力で一気に加温しつつ、燃焼に乾燥した外気を取り込むから湿度が急降下します。

 

加熱能力が高いのだから温度が上がって湿度が下がるのは当然で、その特徴に合わせた加湿とセットで使うべきものです。

 

 

灯油やガスを室内で燃やすファンヒーターなどは開放式暖房器具と呼ばれ、排ガスに水蒸気が含まれるので加湿しているように見えますが、有毒ガスが充満しないように小まめに換気することで外気と入れ替わって、外気と室内の絶対湿度の差から結果として乾燥します。

 

「石油ストーブは乾燥しない」と言っている人がいるとすれば、換気不足を棚に上げているからです。

 

空気調和衛生工学会によると

開放式暖房器具を室内で用いると多量の換気が必要になり、(中略)床面積10m2の居室で2.33kW(2000kcal/h)の開放式ファンヒ-タ(都市ガスを燃料)を暖房器具として使用した場合、基本必要換気量は約240m3/h、換気回数にして約10回/hとなる。

このように大量の外気導入が必要になる一方で暖房のためにこの外気を暖めなければならないという不合理が生じることになる。

一時間に10回も部屋の空気を入れ替える必要がある開放式のストーブですが、実際は30分に一回くらいでしょう。

 

必要な換気回数の1/5ですから加湿されているかもしれませんが、有毒ガスも充満している不衛生な状態です。

 

 

オイルヒーターやパネルヒーターのCMでも、「エアコンと違って乾燥しない」が使われます。

 

遠赤外線で体を直接暖めることでエネルギー効率は良くなるものの、加温すれば相対的に湿度は下がるという物理的な法則は変えようがありません。

 

遠赤外線ヒーターが「乾燥しない」とする理由は、エアコンに比べて加熱能力が圧倒的に低いから、加温によって湿度が下がりにくいことの裏返しです。

 

弱点を逆手に取る、上手い切り口です。

 

 

・遠赤外線ヒーターは電気代が安い

 

遠赤外線ヒーターの人気おすすめランキングの一文にこんなのがありました。

 

オイルヒーターやエアコンは部屋全体を暖めるためより多くの電力を消費します。

1時間あたり1000Wから1500Wの電気の使用で、約26円から39円の電気代がかかります。

それに比べて遠赤外線ヒーターで使う使用電力は450Wから900Wとエアコンやオイルヒーターに比べて電力を使用しません。

その分電気代も、1時間あたり11円から23円ほどと比較的リーズナブルに使用可能です

これなどは、消費電力が数字で示されているからましな方ですが、ひどいのになると数字は省かれてしまします。

 

 

消費電力が少ないから電気代が安い。

 

あたり前のことが、あたかもメリットのように誇張されています。

 

 

部屋全体を暖房するエアコンと、体の一部だけを熱する局所暖房の遠赤外線ヒーターでは、使う目的が異なります。

 

局所暖房のヒーター類は暖かく感じる効果は高いですが、部屋は寒いままなのでヒーターの正面から移動すると途端に寒さに震えます。

 

 

この手のごまかしは、暖房器具全般に見られます。

 

試験した建物の熱容量や断熱性能を前提にすることなく「部屋全体を温められます」とか、「冷えにくい」とか。

 

 

なんとなく信じてしまって騙されていることに気が付かない。

 

怖いですね。