変な坂道が登場。

あとで調べたら浅原峠と言うそうな。

斜度10%超えの箇所もあるとか。

そんなことも知らず、ただただGooglemapの示した道を進む(しかない!)。

 

この道を進めば倉敷まで行ける。

行けばわかるさ!

「ロキソニン」飲んだし、簡単に行ける行ける!って思ってた。最初は。

 

徐々に勾配がきつくなり、行けども行けども終わりの来ない坂道のように感じる。

こんな坂道は想定してなかったし、知らない道だし。

想像以上に足が前に出ないから余計にそう思う。

Googlemapの仕業か(責任転嫁)?

 

両手を両膝に当てて歩いたり、後ろ向きで歩いてみたり。

いろいろ工夫してみるものの頂上が見えてこんし。

真っ暗な坂道。

急な坂道。

登山か?

またまた山側の斜面からガサゴソ音が聞こえるし。

獣じゃねーか?

こえーなー。

 

話し相手もおらん。

話し相手は自分自身だわ。

独り言も増えてくる。

汗が噴き出てくるのがわかる。

コレな、もう笑うしかないんよ。

もう歌うしかないんよ。

あたおか状態と言うかハイ状態。

山からの獣以外は、何でもござれ状態。

仮に幽霊やお化けが出たとしても何とかやり過ごせる自信がある。それくらいに歩いてる(登って)ことが滑稽に感じる。

 

途中で何度も来た道(登った坂道)を振り返るけど、暗くて大して見えん。

だけど、ところどころ夜景が見えてきた。

登ってる実感が湧いてくる。

登り切った先には何があるんじゃろ?

まだ40キロの半分を超えたぐらい。

でも、きっとこの峠を、峠の頂上?(峠も頂上も同じ意味?)まで行きさえすれば自分自身に何か新しい感情が生まれるだろうと、そんなことをぼんやりと考えながら必死に足を前へ前へと進める。

 

しかし、なかなか先が見えません。

あそこら辺が頂点かと思ったら、また違う。

あー、もう、足がだるいわ。

もう少し、あともう少しと自分に言い聞かせて、

両手を両腿にあてがいながら掛け声かけて一歩ずつ

ヨイショヨイショ、ヨーソローヨーソロー。

 

おや、ヨーソロー!?が出てきた。

 

ヨーソロー!

お前が行け!お前が走れ!

お前が行くから道になる!

前へ!前へ!

ただひたすら突き進めばいい!

こんな時には長渕剛が励ましてくれる。

 

誰も見てないからカッコが悪かろうがお構いなし。

行くしかねんじゃ。

行かにゃー、帰ることもできんのじゃ。

 

おおおおおおっ、視界が開けてきた!

足が勝手に前に進みだす。

ライトに反射した看板(倉敷市)が見える!

頂上までたどり着いた!

やったぜ!

よー頑張った。

何だか、もうゴール(40キロ)したみたいな達成感。

ちょうど総社市と倉敷市の境に位置するところで目を閉じて、この坂道の苦しさを振り返って自分で自分を褒めてやった。

 

素直に嬉しい。

 

だけど、頂点に達して新しい感情が生まれたかと言うと・・・

特になし。

いや、ホント。

ただ嬉しいだけだった。

冷静になって思ったのは、普通の人なら余裕じゃろ、こんな道。ってこと。

自分にはただ単に体力、脚力、根性がないってことなんよ。

 

まぁ、坂道登り切ったワケだし、無事、倉敷市にも来れたし。

あとは下るだけ。

さて、参りましょうか!

 

続く