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オッサンの聖地錦糸町!そびえ立つ巨大ビルの奥地にシンデレラは実在した!【クラポ】

1.24は物凄く久々に錦糸町駅に降り立ちました。

場外馬券売り場や飲み屋が充実しているため、オッサンの街と知られるこの街ですが、

久々に南口に降りたら結構おしゃれなビルがっ建ったりして雰囲気が変わっっていた。

目指すビルディングも、かつては楽天地ビルという昔ながらの映画館の入ったビルだったが、

今では錦糸町パルコとしてめちゃくちゃおしゃれなビルに生まれ変わっていた。

昭和のオッサンには楽天地にシンデレラというイメージがわかなかったけれど、

このおしゃれ空間ならば彼女たちが舞いおりるのも違和感ないなと感じた。



そんなわけで今回は、スタプラアイドルフェスティバルで見事シンデレラの座を射止めた、

三田美吹さんの所属するCROWN POPのリリースイベントを見に来たのである。

私はスタプラアイドルは好きだけれども、熱心なオタクというわけでもなく、

ももクロ会場外周でやってる無料イベントや、タイミングよくやってるワンマンなどに年1、2回行く程度。

Twitterでほとんどのグループはフォローして情報は追っているものの、

流れてくるイベント関連はほぼスルーしてきた人生でした。

しかし、1.19のスタプラアイドルフェスティバルに参戦。

すべてのアイドルの皆さんが全力で素晴らしいショーを完成させる姿に感動し、

ますますスターダストプラネットのアイドルたちが好きになってしまった。
(このイベント全体についてはまた別の形で語りたい)

そしてその場でシンデレラの座を射止めた、三田美吹さんには完全にやられる。

ソロで歌った「手のひらに青空」が本当に素晴らしすぎて、初見なのに泣いてしまう。



もうなんか、そこまで感動をくれたんだから何らかの形でお返ししたいよね。

と思っていたら今週の火曜日にクラポのニューシングル「真っ白片思い」が発売。



リリースウィークなので、毎日のようにCDショップでイベントが開催。

こりゃもう行くしかねぇっしょってんで、タイミングの合う錦糸町に来たのである。


とりあえずお金落としたいし、見える位置でみたいのでCD購入することに。

しかし何枚買おうかってとこで迷う。

なんせ私、アイドルの特典会ってのに参加するの今回が初めてなのでよくわかってない。

調べるとリリースイベントは店舗によって色々と内容が違う。

錦糸町は発売中の「真っ白片思い」を買うと整理番号付き入場券と特典券が1枚もらえる。

特典券1枚でボーナストラックCD+30秒お話会。2枚でツーショット撮影会。

3枚でグループショットorメンバー全員からの販促ポスターサインとなっていた。

1枚の30秒お話ってお得そうだけど、初対面でいきなり30秒話すのって中々ハードルが高い。

しかしツーショットだとポーズ指定するくらいなので格段にハードル低いし記念にもなる。

という訳でジャケットと収録曲の違うAB版の2枚を購入することで決定。

早めに来て無事購入し、整理番号もまずまず。結果的に3列目ぐらいで見やすかったです。


さてイベントはミニライブから始まりました。

MCを挟んで5曲(セトリうろ覚え)

スタプラフェスでも披露した新曲「Boot!!!」からスタートし、表題曲「真っ白片思い」を軸に、

ラストはシンデレラになった三田美吹さんがソロで披露した「手のひらの青空」。

パフォーマンスを見てて思ったことが、

クラポなめてた

です。めちゃくちゃ動くのねこの子たち。

もともとダンスが中心のグループだとは知っていたのですが、全員超踊れる。

楽しい曲もロックチューンもメロウな曲でもキレッキレに踊る。
(手のひらに青空も、ソロじゃ踊ってなかったけどめちゃダンス激しい)

CDショップの小さいステージを最大限に使い、縦横無尽に高速ステップで動きまくる。

メンバーの手足も長くて大きくスピーディーに動くから、近くでみると迫力も凄まじい。

横浜アリーナという大きな会場でも、彼女たちのパフォーマンスが見劣りしなかったのは、

紛れもなく積み重ねられたダンス力が強いからなんだなと思いました。

建物の空調が暑かったというのもあるけど、

終わった後にホットヨガ1時間したのかというほどに滴る彼女達の汗は、

まだ10代の頃のももクロを彷彿するような熱気とストイックさを思い起こさせました。


それから歌も、元々のメインボーカルの三田&里菜以外もしっかり音程とれてるし、

サブスクで過去曲を聴くと少しあどけなさを感じる声も、ライブで聴くと十分に力強かった。

そしてなんと言っても三田美吹の歌がやはり凄い。

彼女も憧れるエビ中柏木ひなたを彷彿させるような、倍音を感じる深みのあるボイスは圧巻。

さらに歌ってる時の目や表情が憂いをおびていて、その妖艶さに引き込まれてしまう。

バレエを基礎としたダンスも綺麗だし、目の前で見られて増々魅了されてしまったのでした。



さてミニライブを大満足で堪能した後は特典会。

初めてこういうのに参加したけど、スタッフの仕切りとか見てて良く出来てるシステムだなと。

あとお客さんの行儀良さに驚く。アイドルが目の前にいても誰もガッつかず、列作りにも協力的。

スタプラのファンはマナー良いってのは本当なんだな~と改めて思った。
(ライブ中も全然無理な圧力感じなかった)

ツーショットは予定通り三田美吹さんの列に並び、特に混乱もなく自分の番に。

特典会慣れている方たちは様々なポーズをリクエストして楽しそうに撮影してたけど、

なにぶん初心者なのでそんなアイディアとかないわけで、

短時間で考えて「受付嬢風に手を前に組んで」というオーソドックスなのをお願い。

なんか三田さんはスタプラフェスの10秒挨拶でお辞儀してたのが凄く印象的だったので、

それに近いものを考えた結果がコレだったのです。(本当にお辞儀したら顔見えないし)

心臓に毛が生えてるのか緊張とかあまりしないタイプなので、

撮ってる時とか、目を見て話したときの記憶もちゃんと残ってるので良かった。

歌ってるときと違って、話してる時笑うとめちゃくちゃ可愛らしいのね彼女ラブ

特典会はライブとはまた違った彼女達の一面を見られるから良いんだな。

これは写真撮ってもらってキュンってしたら、追加買いに行って並び直すのもわかる。

実体験して初めて特典会の魅力の一部理解した気がする。そりゃハマる人はハマるよね~。

私は依存症体質なのでハマらんよう気をつけないと。


そんなわけで、初クラポのミニライブ&特典会はめちゃくちゃ楽しかったのでした。

みんな可愛かったし、また機会があったら行きたいなと思います。

ちなみにミニライブの時、全くノーマークだった藤田愛理さんの笑顔が凄く弾けてて、

楽しそうにキラキラパフォーマンスしてたのが超可愛かったです。

推しマシ候補として今後も注目しようっと。

神と神

あーりんもゲスト出演した「やぐフェス 2018〜黒と白の交わる場所〜」が、Abemaビデオで公開されてます。


【やぐフェス 2018〜黒と白の交わる場所〜

あーりんの生出演部分も笑一笑だけ切り取って上げられてますね~。


【矢口真里とスペシャルコラボ】佐々木彩夏「笑一笑 ~シャオイーシャオ!~」

私はこのフェスをあーりん登場までBGM代わりにして生観戦してました。

そしてこのイベントに、アイドルの神が二柱降臨したのを目撃したのですDASH!

もちろんそのうちの一人は我らが”絶対アイドル”あーりんこと佐々木彩夏である。

彼女のやぐフェス出場が後から発表されたにもかかわらず、登場から会場全体がヒートアップ。

モノノフだけじゃなく、他のアイドルさんに流れた元モノノフも多かったとは思いますが、

腕を組んで立つだけで場を支配するアイドル力は、さすがとしか言いようがないですね。

この日のお客さんは初見のアイドルも多いからか、アウェー感に苦戦するアイドルもいたのですが、

「あーりんは反抗期!」「だって あーりんなんだもーん☆」とももクロの会場かと錯覚する盛り上がり。

TIFなど単独でアイドルフェスに出ることにある程度慣れているあーりんとはいえ、

たった一人でこのステージを作り上げる度胸と技量の高さに改めて感動しました。

非ノフさんでこの感想である。

それから笑一笑も普段と歌割りも振付も違うのに、完璧にこなしてたのが流石ですね合格



そしてもう一人のアイドル神、それは紛れもなくこのイベントのホスト、矢口真里その人である。

私は彼女の仕事っぷりに、ものすごく感動してしまった。

今回のサプライズコラボである笑一笑はもちろん素晴らしいの一言。

この日のために石川ゆみ先生が用意した、2人用にアレンジした振付を完璧なまでに踊りきり、

本来4人で歌う曲を、ほぼパーフェクトなまでに息を切らさず生歌で歌いきりました。

この落ちサビソロとか本当凄いと思う。

しかも年齢を感じさせない現役アイドルと見紛うばかりのキラキラ感や可愛らしさが凄い。

間奏のダンスなどかなりの運動量もあるというのに、ブレないパフォーマンス力の高さ。

トップアイドルのメンバーとして、一時代を築いた実力は間違いなく"本物"だと感じました。


そして彼女のことを"神"と思ったのは何もアイドルとしての実力が高かっただけではない。

彼女の司会、ホストとしての能力の高さに感心しっぱなしだったからです。

数々のゴールデンタイムや深夜のバラエティ番組で鍛えられた高いトーク力はもちろん、

自分のパフォーマンス以外では決して主役に躍り出ず、

大先輩でありながら出場アイドル一組一組に対する腰の低さが物凄かった。

さらには自虐トークを交えて笑わせながら、各アイドル達とのトークを最大限に盛りたてる。

ホストとしてのおもてなしの精神が本当に素晴らしくて感動したのでした。


彼女はアイドルとしても、バラエティタレントとしてもスキャンダルが原因で失脚しましたが、

こういったアイドルとしての確かな実力、トーク力や盛りたてる精神が支持されていたからこそ、

アイドルとしても、バラエティタレントとしても第一線で活躍することができたんだなと。

だからこそ炎上し全方位から叩かれても、こうして芸能界で生き残る事ができた。

そう感じるさせるほどに、この日の矢口真里は神がかっていたと私は思います。

それを直接体感することができたことは、あーりんにとって大きな財産になったんじゃないかなはてなマーク

今後それがどのように生かされていくか大いに期待です得意げ

ももクロ歌合戦でも、藤本美貴も含めたももクロとのコラボがあるのが確定のようですし、

ますます年末のイベントラッシュが楽しみになったのでした。




汗

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「GODSPEED」が文字通り神曲な件

さてももクロの11月配信曲「GOODSPEED」のMVがようやく公開されました。


配信開始が11月16日だったので、半月ほど間が空いてしまいましたね。

めちゃくちゃ爽快感があって素晴らしいMVになってますキラキラ


ももいろクローバーZ「GODSPEED」特集 MV撮影密着レポート&メンバー個別インタビュー
走る人に寄り添うももクロの新応援ソング - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

ナタリーの密着記事も充実合格

しかし8月からの5ヶ月連続配信曲の第4弾として発表されたこの曲ですが、

配信当初のモノノフの反応は、他の配信曲と比べて正直イマイチだったと思います。

ざっと見た感じ「普通のアイドル曲っぽい」という感想が多かったような気が。

確かに、ロードムービーを見てるかのようなノスタルジーを感じさせる「Re:Story」や、

本格的なパンクロック曲をカバーどころか自己紹介曲に改変した「あんた飛ばしすぎ!!」、

初挑戦したミュージカルのクライマックスを飾った劇的なロック「天国のでたらめ」、

これらの楽曲のインパクトに比べると「GODSPEED」は普通っぽく聞こえるのは仕方ないと思う。

しかし私がこの曲を初めて聞いたとき、実はこれまで配信曲の中で一番グッときたし、

ミュージカル補正のあったでたらめとは違い、純粋に楽曲聴いてるだけで泣けてきた程でした。


今までの配信曲の中で最高傑作と思ってこんなツイートしてしまうレベル。

というわけでこの曲の何が良いのか、とうとうと語りたいと思います。



まずこの曲は、あーりんが「すごく明るくて元気で、“ザ・アイドル”、ド真ん中の応援ソング」と語ってますが、

意外にもトリッキーな作りをしていて、タダのアイドル曲には収まらないなと思っています。

普通のアイドル曲、広く言えばJ-POPというジャンルの曲構成は一般的に、

Aメロ(16小節)→Bメロ(16小節)→サビ→(2番繰り返し)→間奏→Cメロ→落ちサビ

と言った感じなのだけれども、GODSPEEDは、

Aメロ(8小節)→Bメロ(8小節)→Cメロ(16小節)→サビ→(2番繰り返し)→間奏→Dメロ→Cメロ→落ちサビ

と言ったふうに冒頭8小節でいきなり転調し、まるっきり別のメロディに展開。

女子駅伝のテーマソングというのもあってか、刻々と変化するレース状況を表現するかのように、

楽曲もスピーディーかつドラマチックに展開して、飽きの来ない作りになっていると思います。
(実際、ウォーキング中などにエンドレスで聞いてるのが心地よいです。)

またパート割も特徴的で、ソロパートを紡いでサビでユニゾンというベタな展開ではなく、

百田&高城、玉井&佐々木というデュオ2組がそれぞれ掛け合いをするような特徴的な展開。

バラードの「桃色空」で使われていた手法が、アップテンポで明るい曲に持ち込まれてるのが面白い。

特にももたかぎのデュオはこれまでのももクロ曲にはあまり見られなかった組み合わせで、

力強く情熱的な百田ボイスと、自愛にあふれた高城ボイスという新たな親和性が生まれて素晴らしい。

これには去年あたりからボイストレーニングによって着実に進歩し、

有安卒業を経て、DYWDのステージにおいて覚醒した高城れにのボーカルが、

百田夏菜子と肩を並べられるパワーと表現力を身に着けたからこそと言えるでしょう。

5人体勢のときはももかなこの2人が、ももクロのボーカル面を大きく担っていましたが、

ももたかぎのデュオにはその穴を埋めるほどのポテンシャルを私は感じたのでした。


そして歌詞が本当に素晴らしいですね。

いわゆる王道ももクロ曲である応援歌でありながら、

DNAのような背中を強く押すような力強さではなく、そっと寄り添うような優しい強さを感じる歌詞。

これが先程語ったももたかぎのボイスとベストマッチしている。

特にDメロ(百田)→Cメロ(高城)というクライマックスがとてもエモーショナルでグッと来ます。

またMVを見るとわかりやすいですが、この歌詞は駅伝を走るランナーだけに向けられたものではなく、

職業や性別、時代や人種を超えた全ての人々を応援する歌となっていて普遍的。

そして「最高の自分だって 最悪の自分だって 追いついたら振り向かずに追い越そう」という歌詞は、

今年になってメンバー卒業という最悪の危機と、十周年という最高の瞬間を乗り越えたももクロそのもの。

彼女達が自らを奮い立たせ、未来へ向け走り続ける決意の歌にもなっていると感じられるのです。

私が初めて聴いたときに凄まじい感動を覚えたのは、そういった情報が一気に流れ込んだからなのでした。


それから、この曲のオケは主に打ち込み音源で作られているのですが、

ここ最近のももクロの楽曲は、生演奏がふんだんに使われてることが多いので少々意外でした。
(「あんた飛ばしすぎ!!」などはオリジナルであるGARLICBOYSが演奏してくれている)

しかし編曲のIntegral Cloverの作る音が素晴らしく、聴き応えのあるトラックに仕上がっています。

特に素晴らしいのは曲が始まってすぐのパート。

美しく静かなピアノの旋律から軽快なパーカッションの音でスタートするこのフレーズは、

この曲の印象的な歌詞である「静寂を乱して 踏み出す瞬間の ふわりと浮かぶ感じ」を、

ほんの一瞬で表現することに見事に成功しているのです。

初見でこの詞と美しいメロディーが流れて伏線回収した瞬間、鳥肌ものでしびれました。

その他のパートもキラキラとした疾走感だけでなく、

共に寄り添って走るという曲のテーマにそった優しさ、軽やかさを感じさせる。

本当に素晴らしいトラックに仕上がっていると私は感じました。



以上、私が「GODSPEED」が文字通り神曲である思う簡単な解説でした。

細かく語るともっと長くなるので、これくらいにしておきます得意げ

またこの曲がDMB、特に竹上良成さん率いるホーンセクションが加わって演奏されることを想像すると、

今後とてつもない楽曲に化ける可能性を大きく秘めていると思っています。

ライブで披露される日を心待ちにしましょう音譜




DYWDの感想、後編書くの忘れてた汗

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「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」をネタバレしまくりで語る 第一幕

前回のブログで極力ネタバレなしで語った「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」



10.3に2回目を観に行って、細かいところまで見ることが出来たので、

今度はネタバレありで1幕、2幕と2回にわけて色々書きたいと思います。

ちなみに1回目は後方センターの席で全体の動きがよく見え、

2回目は前10列目上手側で横からのフォーメーションや表情も把握。

今回はステージ形状が変則的なので、全く違った角度で見られたのは良かったですね照れ

あと1回目と2回目の大きな違いは、やはりメンバーに余裕が感じられました。

1回目に見に行ったのはまだ2公演目でしたから、やはりかなりの緊張感を感じました。

それが程よく解けてのびのびと演じて歌ってたなというのが好印象でした。

私も話が入っている分、2回目のほうが広い視野で見られた気がします。

1回目はほとんど主役の百田さんしか目に行かなかったですしねタラー

それでは第1幕からグダグダと振り返ってみます。


<embryo -prologue- [insrumental]>
オープニング。自然と始まったダンス部4人の会話。

そこから暗転し、突然の悲劇に襲われたところで「embryo -prologue- 」がBGMに使われる。

これがドームトレックツアー「AMARANTHUS」のオープニングを彷彿とさせるとともに、

恐るべき惨状のシーンを和らげ、状況説明による劇のテンポダウンさせる事なく、

ドラマチックに場を転換させるのに成功していると思います。

また神秘的なメロディーと鼓動が、観客を異世界の扉へといざなう役割を果たしている。

開始早々にグッと引き込まれた演出でした。



<WE ARE BORN>
続く「WE ARE BORN」は、ももクロ4人と大勢の天使たちによるアンサンブル曲。

男女混声の力強いコーラスと、普段とは違った激しい振り付けが鬼気迫ります。

これが円形ステージを広く使った大きく動くフォーメーションで、ももクロのダンスとはまた別のハードさ。

よくこれを別の役を演じながら歌えるなと、初回鑑賞時に感心してました。

それからこのシーンで凄いと思ったのが衣装の早替え。

冒頭の日常シーンでは普通の制服姿だった4人が、

「embryo -prologue- 」が鳴っている僅か1分半ほどの間で白い制服に着替え終わっている。

これにより4人が生者から死者となったことを、ビジュアルで見事に表現していました。

このシーンに限らず、とにかくこの舞台は衣装替えによる演出が素晴らしくて、

役者だけでなくスタイリストなどのチーム力が光っていたと思います。

それから、この舞台のあらすじが公開された時に、彼女たち4人が冒頭で死ぬとわかったと同時に、

これは「Guns N' Diamond」か「バイバイでさようなら」が来ると高をくくってたので、

いきなりオギャーと来たのには意表をつかれましたね。

この「embryo -prologue- 」からの「WE ARE BORN」という流れは、

ドームトレックツアー「AMARANTHUS」をなぞるような演出に思えますが、

単なるオマージュではなく、この舞台における独特な世界観を表現しています。

すなわち後にミーニャと坂上が解説する「死=即座に輪廻転生」という世界の理、

死の直後に誕生を歌う曲を持って来ることで、そのことを観客に思い知らせる仕組みになっている。

ももクロ曲でミュージカルというコンセプトが、ピッタリとハマっている選曲ですね。

この曲の中で詩織、彩夏、れにの3人は死を受け入れて天使に連れられていき、

死に気づいてない夏菜子だけは天使たちに必死に抵抗している対比が印象的でした。

居心地の良い世界から押し出されるという、独特な歌詞ともシンクロしていたと思います。


<世界の秘密>
ミーニャと坂上がこの世界の理を歌う、この舞台の描き下ろし挿入歌。

素晴らしいの一言、なんて美しい曲なんだろう。サントラあったらこの曲のためだけに買いたい。

夏菜子とのやり取りによる説明がありながら、曲の流れは殺さずゆったりと流れる。

これがDMB音楽監督の宗本康兵作曲なんですから、やっぱとんでもない人ですよこの人。

それから歌うシルビア・グラブさん、妃海風さんの歌声はもちろん素晴らしい。

本物のミュージカルスタアの風格、歌の美しさと迫力に一瞬で魅了されてしまいました。

彼女たちの演じるキャラクターは夏菜子に出し抜かれたり、

古臭い名前にコンプレックスを持っていたりと人間臭く、コミカルに描かれてますが、

その圧倒的な表現力が、ももクロ4人と対比されることにより、

彼女たちが人ならざる特別な存在であることを思い知らされます。

そしてその力は、物語後半で凄まじい感動を生むことになるのです。


<サラバ、愛しき悲しみたちよ>
ただただ圧巻。それしか言葉が出ない。


事前に公開されたリハの映像でスゲーってなってたのですが、生で聴く迫力はそんなレベルではない。

前回も書いたけどももクロの振り付けを再現しつつ、歌が全くぶれない、声量も変わらない。

本物ってこういう人達なんだ、エンタメの世界ってスゲェと改めて思いました。

ももクロの歌やダンスの実力が上がって、他のアイドルとは違う~みたいな自慢する人がいるけど、

まだまだ神々の領域の人達と比べたら、人間の領域レベルなんだなぁと感じたのでした。

もちろんこれを何曲も連続でやったり、3時間超えるライブをやるももクロは別ベクトルの化物なんですけどね。


<仏桑花>
玉井詩織の舞台に立つだけでキラキラしてしまう特殊スキル発動。

純白のドレスを身にまとい、仏桑花のイントロとともに、

ゆっくりと階段を降りる美しい姿だけで金が取れるレベルなのはずるくないですかはてなマーク

あかりんがよく着物のパンフレットなどのモデル仕事をしていますが、

玉井さんもそういった仕事が来てくれないものかと思いました。

このシーンで夏菜子のドゥ・ユ・ワナ・ダンスにつられて、自然と踊り出す姿がまた美しかったなぁ。


<青春賦>
超優秀な演劇部次期部長の明美ちゃんではなく、部員をいまいちまとめられない彩夏ちゃんの話。

青春賦を歌いながら登場するのだけども、他の部員たちはその間そっぽ向いている。

舞台「幕が上がる」では自然と部員達が声を合わせていたのと対比になっている気がします。

その様子をみた彩夏が一瞬声が詰まったり、彼女を取り巻く状況を表している。

セリフでも状況説明はありますが、ももクロの楽曲を使った細かい演出が本当に上手いと思いました。

あと、意図せず夏菜子との会話が笑いどころになってたのが面白かったですw


<希望の向こうへ>
有安杏果の卒業以来、百田夏菜子以外の3人の歌が急成長していることは感じていましたが、

この高さんのソロには度肝を抜かれました。何この音量!?

かつて声量がないと言われていた少女とは思えない豹変ぶりに驚きました。

PAの影響もあるんだろうけども、あーりんより音圧でかくなってるようにすら感じました。

初観劇した2回目の公演は緊張もあってか、音程やリズムに不安定なところはあったのだけど、

10.3のマチネではそういった不安定さはなく素晴らしかった。

声量が上がってもファルセットのコントロールが相変わらず見事で、美しいクリスタルボイスは健在。

この舞台でももクロは、とてつもない武器を手に入れたのかもしれません。


<LOST CHILD>
鈴木聡さんなのか本広克行監督なのかはわからないけれども、

この曲をここに持ってくるセンスに脱帽しました。(おそらくは鈴木さんと予想)

「LOSTCHILD=迷い子」は彷徨える魂である夏菜子と、それを追いかける3人にピッタリの言葉。

「私の中に知らない私が隠れているんだ」「私は私の中の私に今すぐ会いに行きたい」といった歌詞は、

前世の記憶を失った3人と完全にシンクロしていて、まるで書き下ろされた曲のよう。

ライブでは干され曲になりがちな「LOST CHILD」に、新たな息吹がもたらされたと思います。

個人的に大好きな曲なので本当に嬉しかったなぁ。

それから、前のソロシーンから円形ステージの多層ターンテーブルを使った演出が施されていて、

このシーンからその意図が明白に見えて来ていました。

基本的にステージの回転軸と距離感は、登場人物たちの気持ちの同調を意味する。

だから「でも…」とれにが喋り始めると、他の2人とは違う回転軸に乗って距離が離れる。

その語りに同調して話し始めると、同じ回転軸に乗っかって距離を縮める。

これは地味だけれども、実はものすごく難しい芝居だと思いました。

何しろセリフのリズムが崩れれば、回転軸を乗り換えるタイミングがズレてしまい、

上手くキャラクターが同調したことを表現できなくなってしまう。

完璧な台詞回しと間を図ることが出来なければ、台無しになってしまう演出だからです。


↑通し稽古のムービーの40秒くらいから、やはり難しいシーンとして挙げてますね。

これは彼女たちの演技と対応力に、本広監督からの信頼があってこその演出なのでしょう。


<オーディション>
歌の全く無いダンスナンバー。

マスターキーを使い突然紛れ込んだ世界で、4人は突然アイドルのオーディションを受ける。

この展開が唐突だと批判する意見も見たけれども、後になるとちゃんとその意味がわかったり。

それにしてもこのダンスシーンがめちゃくちゃかっこいい。

アイドルとしてももクロがやっているものとはまた違う、

他のアンサンブルメンバーとがっつりシンクロしたジャズダンスで、

アイドルというよりミュージカルのオーディションシーンといった感じだったかな。

あくまで夏菜子がダンス部の知識で妄想したアイドルのオーディションなのでしょう。

2回目に見た時は上手側だったのですが、あーりんが目の前で踊ってくれたのが最高ですラブ

こういうキレキレのダンスを踊ると、本当に彼女は映えますね~。

彼女はこの後のシーンでも目線はガンガン飛ばして釣りに来るし、流石だなと思いました。


<Do you wanna dance?>
第一幕のラスト。

物語冒頭からさんざん刷り込まれてきたメロディーが、しっかり形になって歌われます。

ただでさえ癖になるハッピーなメロディーなのに、

バンドのジャジーな演奏が数百倍にも華やかで、ゴージャスで、ノリノリに楽曲を引き立てる。

初回観劇時は第二幕突入前なのに手拍子も起こってましたね~拍手

もうなんか「アイドルになれました(終)」でハッピーエンドでも良いかって気分になりました。

前回も書きましたが、やはりももクロはバンドメンバーに恵まれてる。

この小編成でこれ程の盛り上がりを魅せられるのは、生半可な実力では難しいでしょう。

何より今回はアレンジャー宗本康兵の素晴らしさを改めて感じました。

彼をバンドマスターとして巡り会えたことはとんでもない財産と言えるでしょう。

その実力を見抜き、後任に推してくれた武部聡志DMB名誉音楽監督には本当に感謝ですねキラキラ



さて第一幕の順を追った感想はこんなもので。

休憩時間に入って真っ先に思ったのは、体感30分くらいであっという間に時間が過ぎたということ。

とにかくテンポよく話が進むので退屈せず、死を扱ってるのにもかかわらず暗くならず、

むしろ笑わせながらもキャラクターの内面を掘り下げて軽くもならない。

この時点での満足度はかなり高かったのを覚えています。

まぁただ、第二幕ではペンラ振ってほしいだの、コールしてほしいだのという情報があって、

初回観劇時にはどうなることやらとハラハラしてた記憶があったり。
(個人的には観客が介入しなきゃ成立しない舞台は望んでなかったので)

続く第二幕の感想も長くなるので、また後ほど続きを書きたいと思います。




 

「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」の魅力をネタバレなしに伝えてみる。

先週の火曜日、ももクロ主演のミュージカル「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」を観劇してきました。


ドゥ・ユ・ワナ・ダンス? | PARCO STAGE

Twitterを見ていると「1ミリたりともネタバレ見たくない」みたいな人もいるので、

とりあえずはネタバレならない程度に、この舞台の魅力を伝えてみたいと思います。

ネタバレありは時間ある時に、また別に書きますね。



<主演女優が凄い>
今回の舞台、主演はももいろクローバーZの4人が並列して並べられているのだけれども、

間違いなく主演女優は百田夏菜子。

前回の舞台「幕が上がる」においては演出家の役割であったためにあまり目立たず、

どちらかと言えば劇中劇で主演だった玉井、有安のほうが目立っていた印象。

それに対して不満を漏らす赤推しが多かった記憶もあります。

しかし今回は彼女が物語の中心となって動かし、セリフや運動量が圧倒的に多い。

朝ドラ出演などで培った彼女の実力が存分に発揮された舞台になっていました。

特にシルビア・グラブさん、妃海風さんの2人という素晴らしい女優さんを相手に、

まるでコントのようなテンポ良い駆け引きが本当に楽しい。

あてがきということで彼女に近いキャラクターではあるものの、

普段とは違う突き抜けた天真爛漫さとキラキラとした輝きに誰もが魅了されるでしょう。

私はどうしても物語の流れ上、百田夏菜子にばかり目が行ってしまいましたねキラキラ

もちろん他のメンバーがそれぞれフィーチャーされる場面もあって良かった。

セリフや仕草など、無理に気張った感がなく自然で流石だなと思いました。

あるシーンで自然と体が動いてダンスを踊るシーンがあるのだけど、

わざとらしくなく、スムーズに入って行けるのに目を奪われましたね~。

あと、普段のももクロ曲も沢山のダンサーさんが入るので振り付けも変わるし、

広い舞台を激しく動き回るので普段とは違ったハードさを感じました。

歌もより音が深くて通るように意識して歌っている感じだったし、

新しいももクロの一面が見られる舞台だと思います。


<共演者がヤバい>
今回は本物のミュージカル女優、シルビア・グラブさんと妃海風さんとの共演。

私は舞台もミュージカルも詳しくないので初めて拝見させてもらったのですが、

お二人の演技、歌、ダンス、どれもが圧巻で完全に魅了されてしまいました。

特にももクロ全員が舞台から捌けて最初に歌われるあの曲が素晴らしすぎて、

私は曲が終わるまで終始笑顔が止まらなくなってしまったくらい。


↑このリハとはもう別物。

ダンスも普段ももクロが踊ってる振り付けどおり激しく踊っているのに声量は落ちない、音もぶれない。

ももクロは新しい分野にふれるとき、必ず"本物の実力者"とコラボレーションするのだけど、

まさしく本物のミュージカルスタアの実力をまざまざと見せつけてくれました。

そしてももクロの歌が彼女たちの歌と合わさると…化学反応ヤバいです爆弾

普段のライブでも最高にアガるあの曲が、とんでもないことになっています雷

これは是非劇場で体験してほしいと思いますね。


<音楽が最高>
ミュージカルといっても最近は音源を使ったものも多いですが、

今回はDMBでお馴染みの宗本康兵音楽監督率いるバンドで編成されています。

これが小編成ながら本当に良かった。

もう開幕からすぐのあの曲の入りから鳥肌もの。あらゆるシーンに合わせたアレンジが素晴らしかった。

クライマックスのコーラスとのアンサンブルが凄まじく、私は涙が止まらなかったですね。

あとDMBでお馴染みサックスの竹上良成さんがやっぱり凄い。

一騎当千、彼一人いるだけで大人数のホーンセクションがいるかのように、

楽曲がゴージャスに、ドラマティックに彩りがそえられる。

このメンバーが揃っているDMBを擁するももクロは、やはり恵まれてるなと改めて思いました。


<劇場が良い>
今回の舞浜アンフィシアターという場所がとても良いですね。

古代ローマの円形劇場を思わすような形状でどの席からでも見やすいし、椅子も広め。

キャパ2000人と大きすぎないため、音楽を聴く環境としても丁度いいサイズ。

さらにセンターには新宿コマ劇場を思わせるような多層の回転ステージが仕込まれていて、

これを今回の舞台演出では効果的に取り入れられてます。

登場人物の心情や関係性の変化を、立ち位置や回転する方向などで見事に表現していました。

これから見る人は是非そのへんも注目して見ると、より楽しめると思います。


<気軽に楽しめるエンタメミュージカル>
様々な公式発表を見てネタバレを嫌う人も知っているとは思いますが、

今回のステージではペンライトを振ったりコールしたくなるような演出が含まれています。

いわゆるももクロのライブがおまけとしてついてるような感じ。

本格ミュージカルがみたいといった層には、そういう演出はいらないという人もいると思いますが、
(もともとは私もそっち派)

ストーリー展開に盛り込まれた形なので、私はそれほど鼻につかなかったですね。

ただコールなどは、ステージにいるのはももクロであってももクロではないので、

自分はあまりする気になれなかったかな。(公演2回目だったので皆様子見だったのもある)

あまり鯱張らずに、ワンピース歌舞伎とか2.5次元ミュージカルのような、

「ももクロ+ミュージカル」という新しい見せ方として気楽に楽しむと良いでしょう。

普通にエンタメが好きな人なら楽しめるんじゃないかしらはてなマーク

実際、シルビア・グラブさんや妃海風さんのファンの好意的な感想も目にしますしね合格



そんなわけで、ざっくりとももクロ初のミュージカル「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」の感想でした。

今回はどちらかと言えば良かったところ探しになってるのでポジティブ意見多めです。

これ以上になると細かい内容に触れないと難しいですからね汗

とりあえずモノノフさんは安心して楽しめるかなと。特に百田さん推しは必見ビックリマーク

少々チケットお高いですが、お値段以上に楽しめる作品になってると思います。

平日なら当日券もまだあるようですし、興味ある方は是非御覧くださいませ音譜



 

昨日マッスルファンタジー「オズの魔法使い」行ってきました。 玉さん推しでもないのに...

ブラックパンサー(吹)を見に行った アクションかっこいいだけじゃなくて、人種差別問題や...

ブラックパンサー(吹)を見に行った👿 アクションかっこいいだけじゃなくて、人種差別問題や難民問題なんかも取り入れ、聡明でかっこいいティチャラ王が苦悩する展開も良い。 また黒人初のMARVELヒーローという触れ込みだけど、彼をサポートする女戦士達のかっこよさと美しさが半端なくて、ワンダーウーマン的なジェンダーフリー映画感もあった。親衛隊長オコエの強さったらアベンジャーズメンバーに引けを取らないんじゃないかってくらいで惚れ惚れ。(インフィニティウォーに出演決定してるので楽しみ) 我らが百田さん演じるシュリもとてもチャーミングかつ強い子で、発明に戦闘に大活躍する重要なキャラ。正直、ガチ洋画吹き替え一流声優陣のなか、たった1人のタレント声優枠なので少し違和感あるシーン(特に戦闘時)もあるものの、見事な仕事っぷりだったと思います。お兄ちゃんからかって笑う声とか本当に可愛いのに、百田さんの地声ではなく演技なのは凄かった👍 写真は売店にパンフ買いに行ったグッズコーナーで、一目惚れして買ってしまった3Dクリアファイル。奥行5センチくらいあるのかってくらい、女戦士達が立体的に描かれててめちゃくちゃかっこいい😍 裏もティチャラとキルモンキーがブラックパンサーに変身した姿が立体的に描かれててクソかっこよす。 ほんとMARVELのグッズは種類豊富でかっこいいので、見に行った人は売店見てみるのオススメします。 あ、見に行く前に「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」見とくのオススメしときます。 #ももいろクローバーZ #百田夏菜子 #ブラックパンサー #MARVEL #ももクロ #シュリ

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正道を行くもの

17日深夜に放送された「山里亮太の不毛な議論」にももクロちゃんがゲスト出演。


JUNK 山里亮太の不毛な議論

まだ聴いてない人は是非タイムフリーを聴いてくださいね。
 
実は私、有安杏果の卒業発表から一度も泣けなかったんですけど。

この放送を聴いてるときに初めてボロボロと涙がこぼれました。

山ちゃんの「4人なってもまた応援するから。またみんなでスゲーとこ行こう!」

という言葉が頼もしすぎて、なんだか凄く感激してしまった。

あぁ、こんなにも頼もしい人たちに彼女達は愛されているんだという安心感。

この番組を聴いて心に支えていたものが、スッとなくなった気がした。


卒業発表があってから、彼女達は本当に分刻みのスケジュールでマスコミ各社を行脚していた。

通常なら記者会見の席に一同に集めるのが普通なのだろうけど、

お世話になった雑誌や番組、それほど取り上てくれた記憶のないところまで、

彼女達は全て訪問し、卒業にいたる理由を丁寧に答えていった。

元々ももクロは、川上さんが取材を受ける先などを選り好みすることが多かったようなので、

このように分け隔てなく取材を受けることは異例の事態と言える。

そのせいか、今回の卒業に関する報道は変な憶測をはらむようなものは殆ど無く、

どこも好意的で、彼女の新たな旅立ちを祝福するようなものが多かった。

こういったネガティブなネタを面白おかしく書きがちな人々を、すっかり味方に付けてしまう様は、

彼女がこれまで誠意をもって活動し続けてきた証のような気がしたのだった。


こんなにも愛されるアイドルって、そうそう居ないですよね。本当に。


もちろん、私の中の「解せぬ」部分は解消されることはないのだけれど、

彼女が関わった多くの人たちの言葉を目にするたびに、

有安杏果という人物が、いかに多くの人々に愛されているのかを再確認出来た。

これまで彼女が辿ってきた道は、何一つ間違っていない。

そして彼女を応援し続けてきた自分自身も、きっと間違っていなかったのだと。

卒業発表の後しばらくは少し冷めた目で見ていたのだけれども、

今なら堂々と、笑顔で彼女を送り出せる気がしています。

21日は幸運にもチケット運に恵まれたので、

ももいろクローバーZ有安杏果の最後の勇姿を、しっかりとその目に焼き付け、

悔いのないよう最大限のエールを送りたいと思います。



解せぬ

有安杏果の卒業&引退を知った時、思ったほど驚きはしなかった。

むしろももクロの卒業だけならば、その選択肢は絶対に有りえぬと思ってたから驚いたのかもだけど、

引退とセットになっていることで「あぁ、その時が来てしまったか」と妙に納得してしまった。

今までさんざん妄想記事を書いてきたけど、そのたびに頭の中をよぎり、かき消して来た最悪の選択肢。

何度もシミュレートしてたせいか、それが現実になった今は何とも空虚な感覚である。


ただ、驚きはしなかったものの頭に浮かぶのは、ただただ「解せぬ」という思いだけである。


彼女が引退を決めた理由は「普通の女の子の生活を送りたい」という、

アイドルが卒業する時に語る常套句のような言葉だった。

大学の友達が就職する姿をみてそう思ったと。

え?あなたがそれ言う???

仕事続けたくてお父さんに単身赴任してもらい、仕事の為に修学旅行を抜け、

喉の手術をし、筆談しながらも仕事をし、意地でも大学に通い、単位も落とさず卒業し、

アイドルとしてもシンガーソングライターとしても成功を収めた。

22年間、ありとあらゆる犠牲を払い、たゆまぬ努力と、支えてくれた仲間とファンの想い、

それらの結晶が今の芸能人、有安杏果としての地位である。

それ全部すてる?そんなありふれた理由で?

なんだそれ。

芸能人としての生活が疲れた?それはもしかしたらあるのかもしれない。

しかし少なくともその修羅道を選択してきたのは自分自身なのだから、それなりの責任は果たすべきだ。

突然引退を発表して、ファンの気持ちも全くおさまってもいないのに、

「たまたま空いてた」なんて理由で1週間後に卒業ライブの開催を決定して、

終わったらハイさよならなど、とてもじゃないがファンの気持を考えた行動とはいえない。

大人の事情など喋れない部分は色々とあるのかもしれないが、

ファンと彼女の関係性は、その一言で済ませられるような軽薄なものじゃないだろう。

これまでの彼女を良く知っているからこそ、今回の彼女の言動は「解せぬ」のだ。


まぁ、だからといってそれに対する怒りの感情などは無いのであるが。

もしかしたら彼女自身や、ももクロチーム全体が、

抗いようもない「解せぬ」状況に陥ってたのかもしれない。

彼女らに近しい人達のツイートなどをみても、

驚きというよりも、何となくそれを予感してたような雰囲気を醸し出していた。

何か回避できない特別な事情もあって、それを丸く収めるためには、

今回のような緊急措置が仕方なくなされたのかもしれない。

少なくとも彼女やももクロチームがどれだけファンを大事に思ってきたか、

その貯金みたいなものが私の中には沢山あるので、これに怒り取り乱すようなことはない。

みんなでたくさん悩んだ挙句の結論なのは確かなのだと思う。

その辺の真実は、恐らく本人やももクロチームから語られる事なんて無いのだろう。

だから私はどうあがいても「解せぬ」のだけれども、彼女の言葉をそのまま受け止める事にする。

1人のファンとして、今はただそれしか出来ぬのだ。



今後、どうなるんだろね?

正直、私はこれまでのテンションでももクロを応援することは難しい気がする。

テレビやラジオなんかは視聴し続けるとは思うけど、現場からは増々遠ざかるかもしれない。

「これからも変わらず応援します!」なんて軽々しく言えないですよ。

それほど有安杏果の存在と声は唯一無二なんだよ。

みんな魅力的な声してるけどさ。駄目なんだよ4人だけじゃ。

百田夏菜子のワントップじゃ足らないんだよ。

中音域からドンと支えるあの声があるから、みんなの声が輝きを増すんだよ。

ほんとどうすんだよもう…。


…って思ったら、4人がどうやってこの一大事を乗り越えるのか興味が湧いてきた。

千尋の谷から叩き落とされても、これまで通りヘラヘラ笑いながら登って来られるか。

それとも最大級の危機に押しつぶされ這いつくばりながら突き進むか。

春の一大事、滋賀、遠いけどどうすんべかな。



なぜ「ココロノセンリツ」は止まらねばならなかったのか

有安杏果のソロコンサート「ココロノセンリツ ~feel a heartbeat~ Vol.1.5」が終わった頃。

少しずつ書き始めたものの、途中で放置してしまった記事のリサイクルです。

せっかくなのであの時から考えてたことを整理して文章として書き出し。

いつもの如く妄想成分超高めなので、話半分で楽しんでいただければ幸いです。

なお、いつもの如く長文。




有安杏果のソロコンサート「ココロノセンリツ ~feel a heartbeat~ Vol.1.5」、

大成功に終わったコンサートだったが、そのラストは少し物悲しさを感じさせるものだった。


vol.1よりロゴに使用されているハートをあしらったト音記号。

スクリーンに映し出されたそれは、ハートの部分が「ドックン、ドックン」と鼓動していたのだが、

その鼓動は次第に弱くゆっくりとなっていき、画面のフェードアウトともに聞こえなくなる。

まさに終焉を感じさせる後をひく演出だったのである。

更にはパンフレットのラストに「最後のココロノセンリツ ~feel a heartbeat~」という直筆の文字。

それによって「もう杏果はソロ活動をやめてしまうのではないか」と言った憶測を呼ぶ。

後にブログでやたら「これからもももクロのことをどうかよろしくお願いします」と強調された事もあり、

心配性が多いモモノフたちは更なる負の感情スパイラルに陥ってしまったのであった。

あれから2ヶ月ほど経った現在、その後も有安杏果は翌日のファンクラブイベントを皮切りに、

ハロウィンのイベント、MTVUnplugged、フォーク村、ももクリなど、

アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の一員として充実した活動を続けている。

またソロコンサートについて積極的に振り返って話したりしないので、

何だかシンガーソングライターとしてのソロ活動が、はるか遠い昔のようにすら感じられる。

果たして彼女はもう、ソロ活動をやめてしまったのだろうか。


結論を言ってしまえば、私は彼女がソロ活動をやめてしまうことはありえないと言い切れる。

武道館のエンディングを見ても寂しさは感じたけれども、不安は全く感じたりはしなかった。

なぜなら彼女は、これまでのアイドル活動では味わう事が出来なかった、

「ゼロから作品を作る」という楽しさと、評価される歓びを"知って"しまったからである。

その歓びに魅了され、取り憑かれた人間は簡単に捨て去ることなど出来ない。

かつてももクロの主演した映画「幕が上がる」の中に、

主人公さおりの憧れる杉田先輩の印象的だったセリフがある。

だって他じゃ味わえないからさ、あんな感覚。
自分の世界が目の前で出来上がっていくの。
それを、お客さんと一緒に見ている自分を想像するとさ…
たまらないよね。

東京に出て劇団に入り、将来は自分の劇団を持つ夢を語る杉田先輩。

その原動力となるのは、演劇部部長としてゼロから作品を作る楽しさ、

他では得ることの出来ない魅力に取り憑かれたからである。

やがてさおりも吉岡先生と出会うことで演劇の楽しさ、演出家としての魅力に取り憑かれる。

映画とは違う切り口で描かれた舞台版「幕が上がる」の中では、

ガルルからの「何も知らないで、無邪気に演劇を楽しんでた1年前の方が、良かったと思ってる?」

という問いかけに対し、「全然、だって知っちゃったもん。私達。」と即答している。

そう、彼女達のように有安杏果も、創作する歓びを"知って"しまった。

知ってしまったからには、提供される曲に無邪気に喜び、歌うだけでは満足なんて出来ない。

自分の中から生まれてくる様々な想いを具現化し、人々の前で表現しなければ気がすまなくなる。

それをアッサリと捨てて、ももクロの活動に専念するなどありえないのである。

そもそも彼女は、自身の創作活動についてはオフの日に詰めてやっていたのだから、

趣味が実益を兼ねているようなものなので、ももクロの活動にはほとんど支障が出ない。

アイドルとして忙しくとも、これからもコツコツと詞や曲を作り続けることは十分に可能であるし、

それは約2年間に渡るソロ制作活動の中で実践できていた。

なので「ココロノセンリツ ~feel a heartbeat~」というシリーズは終わっても、

彼女がいつか再び新しい楽曲を携えて、ソロ活動を再開すると私は確信している。


それではそんな彼女が何故、まるでソロ活動の終焉を匂わすような行動をとったのか。

考えられるのはやはり彼女自身の問題と言うよりは、別の要因があるとみえる。

ではそれは一体何なのだろう?

某所で「他アイドルのソロ活動とかぶって大人の事情で出来ないのでは?」のような書き込みを見たが、

外圧によってソロコンサートの映像がTVで全く使って貰えなかったり、

音楽番組でのソロ出演のチャンスが全く巡ってこないような事はあったとしても、

活動内容自体に強制力があるとはとても思えない。(それが可能ならももクロはとっくに潰されている)

ましてや彼女は「路上ライブなどもやってみたい」などと発言してることからも、

ソロとして出る舞台へのこだわりは無く、それによるモチベーションダウンなどは考えにくい。

また、運営側が彼女のソロ活動に対して消極的になった、というようなことは無いと思う。

なぜならももクロチームは現在もソロ活動を推奨しているからだ。

連続テレビ小説「べっぴんさん」で全国的に知名度の向上した百田夏菜子は、

スポーツの応援大使やピンクリボンフェスティバルのPR活動、

更にはアニメ声優とソロでの活躍の幅を広げ続けている。

玉井詩織も女優としてHuluのコメデイードラマとNHKの連続ドラマへ出演。

高城れにも来年にソロコンサートを予定しているし、

これについては3回目でソロコンをやめようとしていた彼女を川上アキラが引き止め、

ライブ終了後に次回開催を確約させ、その模様をペリスコで生中継していた。

佐々木彩夏もインタビューで次のソロコンの展望などを匂わせたりもしている。

そんな流れがある中、有安杏果のソロ活動だけ軽視されるようなことはありえないのだ。

ではいったい何が、彼女のソロ活動を継続困難な状況に陥らせたのか。


私はそのヒントとなりえるものが、既に発売された書籍の中にあると見ている。

それはファーストソロコンサート「ココロノセンリツ ~feel a heartbeat~ Vol.0」のパンフレット本。


ココロノセンリツ♪

この本には、ソロコンサートの初めての打ち合わせが行われた2015年5月21日から、

パンフレット入稿締め切りの翌年5月31日までの約1年間。

楽曲やコンサートを作り上げるまでを綴った彼女の日記と、

レコーディングの模様などの裏側を取材したドキュメンタリーが記録されている。

それらを読むと、ファーストソロコンサート開催の1年以上前から準備が始まったものの、

早々に一時休止状態に陥り、具体的な動きが殆どなくなってしまった事がわかる。

本格的に再始動が始まったのは約9ヶ月後の2016年2月。

なぜ、それほどにまで長い期間にわたって停滞したかと言えば、

ももクロの3rd&4thアルバムの制作に、ももクロチームが取り掛かり始めたからである。

新曲を20曲も増やすという膨大な作業の中では、彼女のソロコンサートへエネルギーを割く余力がなく、

ドームツアーが開始して音楽制作陣に余裕が出来るまで、時を待たなければならなかったのだ。


そのような過去を振り返れば、有安杏果のソロ活動の停止しなければならない理由は、

ももクロ音楽制作陣に彼女のソロ活動をサポートする余裕が無いからではないかと推測できる。

既に3rd&4thアルバムの発売から2年もの月日が経とうとしている。

そして来年の5月にももクロは結成10週年を迎える記念すべき年。

それに合わせて春でも夏でもない時期に、大きなライブも用意していると川上アキラは語っていた。

ともなれば、ももクロチームが付随して5thアルバムを準備している可能性は非常に高い。

発売まで1年を切っていると仮定したならば、既に音楽制作陣は水面下で動いているはず。

そうなると、ある程度のコンセプトを聞いて1~2曲作れば済む他のメンバーのソロ活動とは違い、

楽曲制作からアレンジャー&曲の提供者の選出、レコーディング等、

あらゆる面にこだわりって時間と手間が掛かる、有安杏果のソロ活動に手が回らなくなってしまう。

彼女1人だけソロ活動にストップが掛かったとしても仕方がないのである。


そのような理由で、私は有安杏果のソロ活動休止は、

「ももクロチームが5thアルバム制作を始めているから説」を唱えるのである。

ただ、これだけでソロ活動停止する理由には弱い気がしないでもない。

先にも語った通り、彼女の楽曲作りや楽器の練習は忙しい中でも、休日を利用して行われてきた。

ももクロチームが楽曲制作を手伝ってくれなくなったとしても、コツコツと内職は続けられる。

活動を通じてプロのミュージシャンとのパイプも広がったのだから、

全てをももクロチームに頼らずとも、自分である程度の話を進めることも可能ではないだろうか。

そう考えるとももクロのアルバム完成が来年中と考えたとしても、

彼女のソロ活動はその半年~1年後くらいには再開できそうな気もしなくはない。

それなのに何故、彼女は創作の手を止める必要があったのだろうか。

いや、彼女は創作の手を止めているなどあるはずはないと、私は夢想する。

彼女は恐らく今も、創作活動を続けているのではないだろうか。

有安杏果「個人」としてではなく、「ももクロの音楽チームの一員」として、

シンガーソングライター有安杏果が、ももクロの新アルバム制作に携わっているのだと。


2年前、3rd&4thアルバムの制作の際に、ももクロのメンバーは初めて制作会議に参加した。

その模様はアルバムに付属したBlu-rayに、ドキュメンタリーとして収録されている。

音楽チームの用意したアルバムのコンセプトを聞き、それに対するメンバーの意見を聴取し、

それを楽曲に反映するような形だったので、制作に直接携わるというほどのものではなかったが、

かつて大人の言いなりなどと揶揄され続けた彼女達にとって大きな進歩であった。

また百田夏菜子がディレクションブースに座ってレコーディングを指示したり、

自身の歌唱に納得がいかず、何度もリテイクを繰り返すシーンなどがあり、

これまで以上にメンバーの意図が制作に反映されていたアルバムであったことがわかる。


さて、そこから続く5thアルバムの制作である。

この2年間の様々な活動で、彼女達の音楽的造詣は増々深まっている。

前回は制作会議の参加に留まったが、今回は更に深い段階からアルバム制作に関わる可能性は高い。

特にソロ活動の全てにわたり自己プロデュースし、フルアルバムをも1から制作を手がけ、

売上的にも音楽的評価においても成功を収めた、有安杏果の手腕を見過ごす手はない。

イーブルラインレコードの宮本純乃介、スターダスト音楽出版の佐藤守道、

そこに有安杏果が席を並べ、アルバム制作に直接関わることに最早違和感はないのだ。

だとすれば、彼女がソロ活動を完全に停止し、ももクロとしての活動に専念しなければならない。

「ももクロチームが5thアルバム制作を始めているから説」にも説得力が増すのである。

もしかしたら彼女がソロ活動でわがままを通し、あれほどのコストや時間を費やすことが許されたのも、

彼女の音楽的素養を鍛え上げ、最終的にももクロの活動へ還元することを見込んでの、

先行投資的な意味もあったのかもしれないと私は思うのでした。


明日発売される「ミュージック・マガジン 2018年1月号」。


ミュージック・マガジン 2018年 1月号

その中の特集「ベストアルバム2017」のJポップ/歌謡曲部門において、

有安杏果の「ココロノオト」が6位にランクインしているとの情報がありました。

どちらかと言えば音楽マニア向けとも言えるこの雑誌において、これほどの評価を得られるというのは、

グループアイドルに所属したメンバーのソロ活動としては、異例の事態と言えるでしょう。

その力がももクロのアルバム作りにも、何らかの形で発揮されるとしたならば、

ももクロ及び有安杏果ファンとして、これほど楽しみなことはありません。

あくまで私の夢想の域を出ない話ではありますが、

2018年に10週年を迎える彼女達の活躍に、今後も注目して行きたいと思います。




<余談>
10週年といえば、多くのアーティストは記念にベストアルバムを発売する時期。
ももクロも5thアルバムが出るタイミングでこれを同時発売し、
3連続でアルバム週間ランキング1&2位独占を狙っているのでは無いかと妄想。