ご常連さんが先夜の八百夜の感想をお寄せ下さいました。K・Yさん有難うございます。

褒め過ぎかな、と思いますが、うぬぼれずに落語に取り組んで参ります。

今後ともよろしくお願い申し上げます!



11月27日 
雷蔵八百夜 上野広小路亭

今年最後の八百夜でありいつもより多いお客様。

毎回皆さん足を運んで欲しいものです。

雷蔵師匠の演目は雛鍔、三軒長屋、厩火事の三席。

三軒長屋は上下通りでしたから実質的には4席、たっぷり聴きごたえありでした。


開口一番の雛鍔、トリネタにもなる噺ですが、子供、おかみさん、植木屋、隠居をケレンみ無く演じ分け、しかも実に軽妙で開口で聴いても何の違和感もありません。
ネタ下ろしと聞いて、またビックリです。

三軒長屋。五代目古今亭志ん生がこの噺のオチこそ落語の中の落語のオチだ、と言っている江戸の噺で、大好きな演目です。

鳶、商人、武家が入り乱れた珍騒動。

どこを切り取っても絵が浮かぶ高座。

さすがは雷蔵師匠という一席でした。
あっという間の40分、久しぶりに食い入るように落語を聴きました。


三席目は厩火事。良くかかる演目ですが、髪結いオサキさんの揺れる心(ただの天然なだけ?)が何とも楽しい厩火事でした。

本寸法の芸の中に独特のギャグを放り込む雷蔵師匠。これぞ噺家だと感じます。


聴く方としてはたっぷり聴けてコスパ最高の会なんですが、実質四席。

流石に師匠もところどころ言いよどみもみられ、大変な労力を使われてるのが分かります。

これも間のうち、と言える程度で演じれてしまうのが師匠の実力たる所以ですが。


雛鍔のおかみさん、三軒長屋の姐さん、お妾、厩火事のオサキさん、みんなチャーミングでどこかほほえましく、師匠の女性経験を一度伺いたいと感じたところです。