第二章 友達の絆 58 | Beyond Despair

Beyond Despair

― 絶望の底に落ちた少女の先に待つ運命 ―

「でも魔術師のカードって所にはあまり意味はありません。見るべき点は位置によって変わるそのカードの意味なんですから」

「占い師らしい事言うわねアンタ……」

エレナはニコっと笑うと最後のカードを捲る。

と、そのカードの絵柄にエレナはキョトンとした表情になった。

「あれ、護さんにも運命の輪のカードが出ちゃいましたね」

エレナはそう言いながら最後のカードを手に取る。

「しかも愛花さんと同じ正位置です。意味は出会い、定められた運命ですけど――」

エレナは俺と火野川の顔を交互に見つめる。

そしてニヤリと不気味な笑みを浮かべた。

「お二人とも、この先良い事あるかもですね」

『何だその結論はッ!!』

つい火野川とハモってしまう。

「ふにゃ~? 息ピッタリですね~」

「違うッ! 護が勝手に合わせたのよッ!」

と、火野川が俺を鋭い目付きで睨みつける。

お前殺すとでも言いた気なその眼差しに身体が震える。

「やばい、アヴェンジャーも怖いけどコッチもなかなか……」

「な・ん・で・す・ってッ!?」

ズンと火野川は鬼の如き表情で俺に顔を突き出してくる。

聞こえないように小声に言ったつもりだったのだが。

「アンタ、何でこのカードを引いちゃうのよッ!」

「いやいやいやッ! ここで怒るのはおかしいだろッ!? 運だぞ運!!」

「運だろうがなんだろうが、もう少し考えて選びなさいよ、このツンツン馬鹿ッ!!」

「ツンツンって……そう言うお前だってもう少し考えて選べば良いじゃねーかッ!」

ビリビリと睨み合う俺と火野川。

そんな俺達をエレナはニヤニヤしながら見つめてくる。

「へへ、生徒会長顔真っ赤~」

龍二は鼻をほじりながらそんな言葉を口にした。

「馬鹿ッ! 挑発すん――」

な、と言い終える前に龍二は火野川愛花によって殴り飛ばされた。

先程ライトに殴り飛ばされた時と同じように。



/続く



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