「でも魔術師のカードって所にはあまり意味はありません。見るべき点は位置によって変わるそのカードの意味なんですから」
「占い師らしい事言うわねアンタ……」
エレナはニコっと笑うと最後のカードを捲る。
と、そのカードの絵柄にエレナはキョトンとした表情になった。
「あれ、護さんにも運命の輪のカードが出ちゃいましたね」
エレナはそう言いながら最後のカードを手に取る。
「しかも愛花さんと同じ正位置です。意味は出会い、定められた運命ですけど――」
エレナは俺と火野川の顔を交互に見つめる。
そしてニヤリと不気味な笑みを浮かべた。
「お二人とも、この先良い事あるかもですね」
『何だその結論はッ!!』
つい火野川とハモってしまう。
「ふにゃ~? 息ピッタリですね~」
「違うッ! 護が勝手に合わせたのよッ!」
と、火野川が俺を鋭い目付きで睨みつける。
お前殺すとでも言いた気なその眼差しに身体が震える。
「やばい、アヴェンジャーも怖いけどコッチもなかなか……」
「な・ん・で・す・ってッ!?」
ズンと火野川は鬼の如き表情で俺に顔を突き出してくる。
聞こえないように小声に言ったつもりだったのだが。
「アンタ、何でこのカードを引いちゃうのよッ!」
「いやいやいやッ! ここで怒るのはおかしいだろッ!? 運だぞ運!!」
「運だろうがなんだろうが、もう少し考えて選びなさいよ、このツンツン馬鹿ッ!!」
「ツンツンって……そう言うお前だってもう少し考えて選べば良いじゃねーかッ!」
ビリビリと睨み合う俺と火野川。
そんな俺達をエレナはニヤニヤしながら見つめてくる。
「へへ、生徒会長顔真っ赤~」
龍二は鼻をほじりながらそんな言葉を口にした。
「馬鹿ッ! 挑発すん――」
な、と言い終える前に龍二は火野川愛花によって殴り飛ばされた。
先程ライトに殴り飛ばされた時と同じように。
/続く