「な……!」
そこには予想外の化け物の姿があった。
頭の部分から真っ赤な液体をドロドロと流している。
よく見ると、脳天の辺りにナイフの様な物が突き刺さっていた。
化け物は体をビクビクと痙攣させている。
俺は何が起きたのか理解できないまま、その化け物を呆然と見つめてしまう。
「死んだ、のか?」
俺はフラフラと立ち上がる。
すると体を痙攣させていた化け物が腕の鎌を再度振り上げる。
「ま、まだ生きてんのかよッ!?」
化け物は何かうめき声を上げている。
苦しそうなその声には一瞬、哀れみすら感じてしまう。
化け物はそんな声を上げながら俺に鎌を振り下ろす。
と、その瞬間だった。
俺の顔を何か黒い棒の様な影が横切った。
そしてその影は化け物の心臓部分に突き刺さる。
棒、ではなく槍と言った方が正しいかもしれない。
化け物は槍が刺さっている部分から噴水の様に血を吹き出した。
そしてそのまま地面に倒れ込む。
今度こそ死んだ、そう確信した。
俺は後ろに顔を向ける。
そこにはさっきから何の変化もないライトが立っていた。
「お前、死にたいのか?」
と、低い声でライトは俺を睨んでくる。
「これ……お前がやったのか? でもお前槍なんてどこにも……」
ナイフだって持っていなかったはずだ。
だとすると彼女はどこから武器を取り出したのか。
「あぁ、持ってないな。私はただ作り出しただけだから」
「作り出したって、何を……」
俺の呟きにライトはニヤっと不気味な笑みをこぼす。
そして黒いオーラが滲み出ている右腕をゆっくりと上げる。
すると黒いオーラが彼女の右腕全体を被う。
ライトは右腕の拳を握り水平に振り払った。
そして振り払った直後、彼女の右手には黒い槍が握られていた。
先は鋭く、不気味な形をしているその槍は悪魔の武器かと思ってしまう程だ。
/続く