はぁ・・・・はぁ・・・・。

汗が滝のように流れるが、これもなれればいい運動と思える。

俺は「浅見 黎」(あさみ れい)高校2年生になる、

特にずば抜けて良い教科があるわけではない、むしろ苦手科目が多いような

一般的(?)な生徒だ。

俺が通っている学校「誠水高校」は校門に入ってから下駄箱までが以上に長いし

急な坂がつづいているため、部活等のしごきなどに使われるくらいハードな坂だ。




ふぅ・・・




汗をぬぐい後ろを見てみれば、校門が小さく見える。

「それにしてもきついな・・・・。」

『オ――ィ!!』

後ろから呼ばれる声がした、振り返れば男子生徒がこちらまで走りよってきていた

「はぁ・・・はぁ・・・、何で校門から入ってから下駄箱までが以上に長いんだろうな?」

俺も今同じ事を考えていたが、お前と思考が被るなんて認めたくないな・・・。

彼は「加藤 慶吾」(かとう けいご)中学から剣道部に入っており

頭は悪いが剣道の世界では凄いらしい・・・・詳しくはしらんが・・・・

ふと見れば、時計は6:40を回ろうとしていた

「お前はこんな早くに来るなんて珍しいな・・・・」

そぅ、彼は毎回遅刻ギリギリに来るような生徒で、こんな朝早くに来るのは大変珍しいのだ

「いいじゃん、たまには」

「まぁ・・・いい事だしな・・・」



皆から見れば俺は普通の高校生であるように見えるだろうが、俺は他人に話せない秘密がある。

俺はすでに一回死んでいるんだ。

ん? 「生きてるじゃないか」だって??

まぁ、落ち着け。

あれは俺が気絶をして目をさめた時のことだ――――――――――――。







「・・・・・生きてる。」

激痛はもう体に走らない・・・手足も動く・・・・・。

「目が覚めたようね」

!?

いきなりの声に俺は驚いた!

「そろそろ起きれるんじゃないの?」

ゆっくり・・・・ゆっくり、体を動かし立ち上がる俺の視界に写ったのは小さな少女だった。

「・・・お前・・・・」

俺が『だれだ?』と告げようとした時に

「私は彼方を殺して生き返らせた人物よ」

・・・・・はぃ?

いやいやいや・・・・何だこの状況・・・

犯人が自主するか?普通・・・

金庫に入って金を盗んだ後日に「俺が盗りました」って言うようなもんじゃないか!

何の為に??

意味が解らない・・・・誰かこの状況で理解できる人間はいないのか??

いたらぜひとも変わってくれ!!

「・・・・」

ん?何みてるんだ??

「状況が理解できないほど頭が悪いのね・・・」

いやいやいや・・・無理だから!わかんないから!ってかさりげなく何で罵倒されちゃってるの俺?

「めんどくさいけど一から説明してあげるからドリルで鼓膜をぶち破って聞きなさい!」

鼓膜をぶち破ったら聞こえないと思うぞ?

「先にまず私の正体を言うわ」

そぅそぅ・・・そうやって順を追って説明しないとわからないんだよ?お嬢さん??

「私は吸血鬼よ」






どうやら俺が話を理解するまで時間がかかりそうだ・・・・・。