『銀森の村落』
アルフィナとヴィクトが、雷桜をワープさせたのは、銀森の村落だった。
そこにいた、老人に声をかけた。
リチャーノは不思議そうに宙に浮くメルを見つめていた。
雷桜は、リチャーノに、メルが重傷を負ってしまったこと、
メルの怪我を治すために医者を探していたことを伝えた。
どうやら、目の前のリチャーノこそ、この村落の医者だったらしい。
リチャーノはじっくりとメルの傷跡を検査した。
雷桜は、リチャーノに状況を尋ねた。
なるほど・・・これは酷い・・・。
早く治療しなければ、この子が大変だ・・・!
この付近に『霊癒の薬草』というものが生えている。
その薬草ならば、この子を治療できるはずだ!
そのためには摘みたてのものじゃないといけなくてな・・・
雷桜はその薬草がどこで採取できるのかを尋ね、
薬草を取りに行くと伝えた。
霊癒の薬草を急いで摘んできた。
雷桜は薬草を持ち帰り、リチャーノに渡した。
リチャーノは、急いで薬を作ると、メルに服用させた。
しかし、薬を服用したメルは、一向に目を覚ます気配を見せない。
心配になった雷桜は、今の状況をリチャーノに尋ねた。
リチャーノが提案した。
リチャーノは説明し終えると、メルに対して軽く魔法を施した。
すると、メルの身体が更に宙に浮かび上がった。
そのまま、光に包まれたメルの身体は、精霊聖殿の中へと吸い込まれて行った。
メルを精霊聖殿へと送り届けた後、リチャーノはホッと一息ついた。
一人の兵士が慌てて駆けつけてきた。
黒衣の魔術師は、奇幻の霧林の方角へと向かった筈なのでは?と、疑問に思った。
どうして村を襲撃しに来たのだろうか?
もしかして、魔術師は雷桜をダーゲットにしているのだろうか?
雷桜は、暴走したパンサーの群れを倒しに向かった。
モンスターたちを撃退した後、
村は徐々に落ち着きを取り戻してきた。
雷桜はリチャーノの元へ戻り、今回のことを報告した。
リチャーノは、雷桜に深く頭を下げた。
雷桜は銀霊の祭壇で見たことを伝えた。
黒衣の魔術師、そしてシュウがメルに対して行ったことを、包み隠さず、全てリチャーノに告げた。
アルフィナが慌てた様子で駆けつけた。
アルフィナがシュウを伴って雷桜の元へ来た。
アルフィナはシュウを問い詰めて、
事の顛末をはっきりさせようとしている。
アルフィナが真剣にシュウに問い詰めた。
雷桜は、一度シュウを落ち着かせて、
メルの現状について話した。
雷桜の話を聞いたシュウは、苦痛の表情を浮かべた。




