ついに最終日。無駄に長く、無意味な文章だった……。
12月15日~16日
今朝は早くに朝食を済ませ、バスに乗って一路空港へ。
もう思い残すことなどない、と言うには色々と思い残しや遣り残し、未練の残るところだが、過ぎたことだ。何をするにしてもしないにしても最初から後悔することがわかっているのだからこれも予定通りと言えば予定通りだ。
フランスはパリの空港から、JAL及びエールフランス共同便にて日本へと向かう。道中は行きと同じで12時間ほど。
行きでは早々にぐっすりと意識を失わせていたが、今回はせっかくなので12時間起きて楽しむことにした。
といっても狭い機内のことで、やることは大してない。
この記録を機内で付けようとも思ったのだが、やっぱり狭い機内なのでネタにかけるし、なにより消灯中にかたかたキーボードを鳴らすのは少々近所迷惑が過ぎるし、ノートパソコンの充電容量も頼りない。座席にコンセントがついていればよかったのだが、ざっと見まわしても見つからなかったので面倒くさくて探していない。
本はすでに読み終わりやることもないとなれば、折角なので航空会社から提供される娯楽を楽しむことにした。
国際便は大抵(と私は勝手に思っているが)座席に画面がついており、映画等の鑑賞が可能になっている。プログラムをざらっと見たところ興味のあった映画も乗っていたので、暇つぶしもかねてゆっくり映画鑑賞に入った。
最初に見たのはなんだっただろうか。多分フランス映画(恐らく)の邦題『最強の二人』だったと思う。
首から下が麻痺してしまったが教養ある障碍者の富豪フィリップと、荒々しく無鉄砲で下品なドリスの交流を通して彼らの友情等を描いている作品だった。最初は完全に別の世界の住人だと思われた彼らが互いに心を通じさせ、徐々に影響を受けあっていく様はどこか胸が満たされる思いである。
次は確か、邦題『ローマ法王の休日』だっただろうか。
ローマ法王が崩御し、次の法王を選ぶ選挙において、なんの因果か突然選ばれてしまった、何という名前だったか、とにかく主人公は、責任の重圧に耐えかね街へと姿をくらましてしまう。そしてそこで精神科医や、舞台の役者たちと交流しながら彼自身の人生、ありかた、法王と言う職務について思い悩む姿が描かれていた。最後に観客に背を向ける法王の姿は、考えさせられる。
次は邦画の『天地明察』であったと思う。江戸時代に天文学を研究し日本に合わせた新しい暦を作った日本人の話であった。ストーリー構成はありがちな挫折と挑戦の繰り返しなのだが、彼が実在して、実際にその偉業を果たしたという事実を思うと感動を禁じ得ない。ストーリー自体はありきたりだが。
四作目は、個人的には一番好きなのだが、Mrビーンで有名なローワン・アトキンソン主演の、ジョニー・イングリッシュである。ローワン自身はMrビーンのような「子供じみた振る舞いで笑いをとる行為」を「いい大人」がし続けるのもどうかと思う、と言うようなことを言っていたような気がしないでもないが、彼の全身からはユーモアと茶目っ気が存分に出ているように思う。
最後に見たのがトータル・リコール――新しい方だ。古い方は見たような気がしないでもないのだが、ちょっと記憶が定かではないので折角なので見てみた。記憶、つまり思い出を売るというリコール社を訪れたところから始まる、自分の記憶との追いかけっこは見ているものに記憶の不確かさと言うものを思わせる。個人的にはもっと見る側も混乱するほどの記憶の混濁と混乱が見れたら面白かったかも。
なんだか下手な映画レビューのようになってしまったが、機内の12時間は殆どすべて、これらの映画鑑賞で過ごしたのだからこれくらいしか書くことがない。
トータル・リコールを観終わったところでまだ、映画を一本見るには少し短い程度の時間があったので、他の昨日をポチポチと確かめてみたところ、なんと落語まで入っているではないか。
折角なので――一体何度目の『折角なので』なのかは数える気にもならないが――、いまは亡き立川談志の『死神』で締めくくろうかな、と思ったが、どう考えても時間が足りず、結局前口上と頭のあたりをちょろっと聞いたあたりで時間切れ。
羽田で乗り換え、相変わらず可愛らしいくらいに小さな便で宮崎へ。
私はこの後、チキン南蛮を食べたあと、わざわざとんぼ返りに羽田へ、そして北海道へと旅立つという変態的な旅程を予定しているので、これにて。
