たった一滴
落としたインクが
綺麗に見えていた海を染めていく

この際何色かどうかは
決めるのは野暮な気がしている


静かに寝そべって
寝返りを打ちながら
綺麗に見えていた海を染めていく




折り目のついたA4のコピー用紙
色の褪せたフィルム
猫の足跡のついたセメント
消えない傷


戻らない
戻らない



気付いてるけど気付かないふり
すぐそこまで来てる
自分の胸に強く押し当てたナイフに
何も感じないでいる




A4のコピー用紙は
自分の本当に大切なものじゃない
ただの喩え話
ただそれだけの話