今回の旅のメンバー


rainman
daisuke(私)
かっつん(guitar)帰国
fumi(bass) 帰国
tomo-kun(blues harp) 帰国
たむ(drum) 帰国
BOVA(Percussion) メキシコへ


ズキンクン(古い友達)帰国
カオリーン(絵描き)
M嬢(元スタッフ)帰国


恭平(世界一周に挑戦中の後輩)一人旅に戻る
ヒロミ嬢(一人旅中の九州娘)帰国


●雨奇風好●rainman_daisuke


2011旅の記録 シェムリアップその6 日本の震災と湖の街


前回 の続き




かっつんを見送って、残ったのは俺とカオリーンだけになった。最大で11人いたのに、みんな見送ってしまった。



やはりさみしい。



ある日、滞在しているグリーンガーデンホームの部屋で昼寝をしていたらカオリーンに起こされる。
テレビを付けたら、日本の景色が映っていたらしい。
しかも、それが火の海だというのだ。


日本で起きた地震による津波で、火災が起きた気仙沼の様子だった。
なんども目を疑った。


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信じられなかった。

テレビはどのチャンネルも日本のニュースが流れていた。


どうしていいのかわからなかったし、どうすることもできなかった。


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カオリーンの顔は真っ青だった。


日本のみんなが心配だった。家族が心配だった。


幸い帰国の飛行機日程がすぐせまっていたので、それまで自分達が無事に過ごし、無事に帰国するしかない。

とにかく祈るような想いだった。

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不安定な状態で日々を過ごしていたけど、ここカンボジアで日本の心配だけしていても、こっちの精神がもたない。



俺らは、グリーンガーデンホーム専属のトゥクトゥクドライバー・ジョンに相談して、どこかいい夕日スポットはないかと相談した。アンコール遺跡からは何度も見たので、それ以外を聞くと、トンレサップ湖を勧めてくれた。


俺らはそこに行ってみることにした。



最初はあまり期待してなかったが、ここが、この震災のことも含めて、この旅で一番見なければいけなかった場所になったような気がする。


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街からトゥクトゥクで約50分、湖の入り口らしきところに着いた。
そこで、一人20$で船のチケットを買い湖に出ろ とジョンは言った。


俺らは、日本でのことでテンションも低かったこともあって「20$は高い!それなら、この辺を少し歩いて、ホテルに戻る」と言った。その場所から見た湖らしきものは茶色で汚かったし、たいしたことないように思えたのだ。


しかし、ジョンはいつもとは違う口調で、俺らにボートに乗ることを薦めてきた。しかも、チケット売りに交渉してディスカウントまでしてくれたのだ。「せっかくココまで来たのだから、見て行ったほうがいい。とてもいいサンセットが見れるから」と、ひかないのだ。


俺は、そこまでいうのなら「行ってみようかな」という気持ちになった。カオリーンも承諾してくれたので、ボートに乗ることにした。


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ボートは二人で貸切にしてくれた。

ボートは、しばらく広い川のような景色を進んでいった。30分くらい進んだところで、目の前に大きな湖が広がった。


アジア最大の淡水湖といわれるトンレサップ湖。もはや、湖と言うより海だった。琵琶湖の15倍らしい。



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もう、このころには俺らは気分上々。なんだよ、こんな広いところに出るのかよ!いいじゃん!なんて話してた。


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そのまま湖を進むと、ボートを操縦する兄ちゃんたちが色々説明してくれた。


この先には陸地で住めない人々が暮らす、水上の町がある。そこを見に行くか?と。

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湖の向こうに見えていた影は、湖に浮く町だった。


何艘もの船が、家になって、人々が暮らしていた。


何世帯あるのだろうか、かるく200世帯はある。


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家畜を乗せた船。


花屋さんの船。


バスケットコートのある船。


教会になってる船。


陸地の町のようにさまざまな家(船)がある。

船から船へ、行き来する人々がいる。


想像を絶する景色に、俺らは言葉をなくし、ただその世界を見ていた。



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水位の変化に応じて、陸地に移ったり水の上に映ったり、ココの人々は日々を暮らしているとボートの兄ちゃんが教えてくれた。


学校の船があるというので、そこまで行ってもらって、俺らは降りた。


親のいないたくさんの子供たちがそこで暮らしていた。

みんな船の上の学校で、思い思いに遊んでいた。

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カオリーンが絵を描くと、子供たちが次々と集まってきて、あっという間に人だかりになった。


絵と、色鉛筆を食い入るように見ている。


絵をもらった子供たちが嬉しそうにはしゃぐ。


もう船を下りなければいけない時間になってたけど、中々子供たちが離れない。カオリーンがその場を離れても、ずっと付いてくる子供もいた。


カオリーンはたくさんの子供に似顔絵やスケッチを描いていた。


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なぜかワニもいた。


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ニシキヘビを首に巻いている少女が乗っている船に遭遇。


ニシキヘビをまるで、猫や犬のように扱っていて、すっかりペット。頭を思い切り叩いたりしてる。噛まれないかとこっちがヒヤヒヤ。


写真を撮ったら1$要求された(笑)小銭を渡したらずっと手を振ってくれた。


なんか胸がずっとキューっとなってるぜ。


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湖の町から見た夕日は、ジョンの言うとおり、本当に素晴らしいものだった。


アンコールワットからよりも、感動的だった。


日本のこととか、色々考えながら、湖に沈む夕日を見た。


この旅の終盤に、自国では思いも寄らぬことが起きたけど、そんな時に、この場所に来れた事、この景色を見れたことに感謝した。

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さぁ、日本に戻ろう。

俺らは、カンボジアを出る前日を迎えた。



続く







湖の町
作詞作曲 daisuke 編曲 rainman


手を振って 跳ねている 君が小さくなる
まるでスローモーションみたい 音も消したみたい

湖に 陽が落ちて 君は見えなくなる
君の唇は動いてる きっとまだ見ている


僕の暮らす国では 今は冬と呼ぶ季節で
たまに空から白い粉が降ってくるんだよ


薬指 握り締め 唇を噛んでる
ニシキヘビ首に巻いて ずっと踊っていた



ママの声 聞こえない でもいつも聞こえる
500リエルで売った笑顔 これはアナタのもの

湖が 燃えている ここはアタシの庭
十字架を乗せたあの島に カミサマ連れてきて


僕の暮らす国では もうすぐ春がやってくる
君の首飾りのような 花が舞うんだよ


お絵かきで 叫ぶから 色鉛筆の白
ニシキヘビ首に巻いて ずっと笑うからね



この町は 水の森 泡と祈りの国
大陸に溺れた光が 流れ着いたセカイ

浮かぼうか 沈もうか 太陽より自由
アナタの目を今見ている だから逸らさないで


僕の暮らす国では 大きな火が壊れている
君の見上げてるこの空 同じ空の下


手を振って 跳ねている 君が小さくなる
まるでスローモーションみたい 音も消したみたい



湖に 陽が落ちて 君は見えなくなる
君の唇は動いてる 僕はボートの上

君の唇は動いてる 僕はボートの上