丙が甲の頭を殴る行為というのは、過剰防衛だと思ったけど、正当防衛と評価した方がよかった模様。しかし、仮に過剰防衛が成立するとした場合、共犯者である乙の罪責はどうなるのかという点で気になって少し考えました。
この場合、共同正犯間で違法の連帯をする結果、乙についても傷害罪が成立して、丙同様に過剰防衛による任意的減免にとどまるという考え方がありうる。(僕がこの質問した今年の刑事系上位合格者はこの考え方でした)でも、たまたま丙が過剰な行為をしてしまっただけで何の関与もない乙についても傷害罪が成立してしまうというのはいかがなものか。
そこで、この場合、乙には過剰防衛についてまでの共謀はないから、共謀の射程外という処理もありえなくはない気もする。しかし、傷害行為(防衛行為)という構成要件レベルでの共謀はある以上、傷害行為の中の質的過剰部分についてまでは共謀がなかったから共謀の範囲外であるということは難しいのではないか。量的過剰防衛なら判例のように防衛行為として共謀の射程が及んでいる部分と量的過剰な行為として共謀の射程が及んでない部分を別個の行為として区別することも可能だと思うが。
ということで、個人的には違法性阻却事由の錯誤の問題で処理するのがよいのではないかという結論。この場合、共同正犯間の錯誤の問題になって、行為共同説からはそれぞれの故意に応じた犯罪が成立するということになるのだろう。つまり、乙については過剰防衛の認識がある(違法性阻却事由の不存在について故意がある)から傷害罪(過剰防衛)が成立。丙については正当防衛状況の認識しかない(違法性阻却事由の不存在について故意がない)から不可罰。(ちなみに当方は山口説で構成要件的故意があるという立場はとらないので、構成要件的故意のあるという立場からは理論構成が異なるのかもしれません。山口説は故意には構成要件該当事実と違法性阻却事由の不存在の認識が必要とします)
まぁ、こういう考え方であってるかはわかりませんが・・・。
あと、最近ブログのデザインやタイトルがころころ変わってます。そんなちゃんと見てくれている人はいないと思いますがごちゃごちゃしててすみませんw タイトルは単純にこうしたほうが何のブログかわかりやすいのではないかと思って変えました。