蜘蛛の巣攻撃にやられ、分かれ道で間違えて崖を下って大井川のほとりにでて、また崖登って戻り、路盤崩壊箇所の連続を、這いつくばって切り抜け、同行のT君は崖から転落し、疲労困憊の中、最後はダッシュしてトンネルを抜けて、やっと到着した尾盛駅。

 

 しかし、その代償は大きかった。

 

手足がどろどろ、服もドロドロ、靴を脱ぐと、血が滲んでいるではないか・・・。

崖登りや下りで負傷したのだろうか?????

 

川の音がしたので、そっちに向かい、ちょっとした滝がある川で洗う。。

 

 

が・・・・・・ よく見たら、「ヒル」が手と足に絡みついてるじゃないか・・・。

 

「山ヒル」である。。。。。10匹以上いた・・・・。

 

T君も同様。。。。。。。。

 

 13時スタート 13時50分までに到着予定が大幅に遅れて15時40分ごろ尾盛駅到着。

接岨峡温泉駅へ戻る最終が16時30分頃なんで、間に合った。

 

で、列車が轟音とともにやってくるvvvvv

 

が、、、、、、、、、、、、

運転手と乗客からは奇異の目が・・・。 なんでこんなところに人いるの?

 

 

走って我々の元にやってくる車掌

 

車掌「切符持ってますか?」

 

我々「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

持ってるわけがない!この駅のどこに切符売ってるんだ??

 

乗客から注目されながら、列車に乗車・・車掌から切符を購入。

 

どうやって来たのか聞かれたから、隣の駅から歩いてきたといったら、ビックリされた。

 

しばらくしたら、車掌氏に業務連絡が・・・・。

 

尾盛駅からの客はどうやって来たんだ?という運転手からの連絡であった。

 

「線路を歩いてきたのではないようです」車掌   運転手は我々が線路を歩いて来たと思ってたようである(最後の最後は線路を走ったのだが・・・)

 

だいたい尾盛駅に来るのは、マニアだけだし、そのマニアの大多数は列車で来て、尾盛駅で降りて折り返しの列車に乗って戻るから、井川駅での折り返し運用である井川線においては、運転手も車掌も、尾盛駅で降りた奇異は人くらい覚えているもんであろう。

 

 小和田、田本、坪尻といった徒歩到達困難な駅に行ったが、ここ尾盛駅は別格である。

 

我々が訪問して以降、井川線は台風による長期不通を余儀なくされ、2018年現在全線開通しているが、尾盛駅周辺はさらに荒廃が進んでいると容易に想像できる。

 

 徒歩で行くには相当の耐力・体力・装備・自己責任能力が要求されるであろう。

 

我々の記憶と体に深く刻み込まれた思い出深き秘境駅「尾盛駅」訪問であった。

 

 しかし、日本一の秘境駅はここではなく、北海道の「小幌駅」と言われている。 あまりに遠いし、冬は積雪で無理だろうが、いつかは徒歩で到達したいもんだ。

 

 おわり