ギャラガー兄弟を車に乗せてドライブツアーしてみた(仮)(4)の続きです。
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[3.珍しい体験(前編②)]
暗くて良く見えないが、狭い廊下に立っている模様。足元に赤いライトがついていて両側の壁に矢印が描かれた貼り紙がある。
N「要はこの矢印の方向に向かって歩けってことか?」
L「胡散臭えなー。まあ、ここで考えても仕方ないしよ、行くしかねえだろ」
N「そういうこったな。とりあえず、今だけは俺達協力同盟結ぶしかないな」
L「それには同意するよ。正直気に入らねえけど、そうでもしなきゃ脱出できねえしな」
N「決まりだな」
辺りが暗いため、二人とも顔を見合わせてニヤリと笑ったのはお互い気づいていない。暗さを気にしながら歩き出す。
L「ちょうど突き当たりか……。なんか目の前にファッキンデケエ矢印があるんだけど」
N「左に曲がれってことか。本当に脱出できるんだろうな?」
L「行ってみようぜ」
リアム、ノエルの前をのしのしと歩いていく。肩をすくめてノエルもこれに続く。
数分歩いたところで、大きくOPEN THE DOORと書かれた紙が貼ってあるドアの前に来る。
二人、顔を見合わせる。
N「ひとまず、開けるか?」
L「そうだな」
周りを伺いながら、二人でゆっくりドアを開ける。
NL「うわっ!!」
目の前にはソファ、テーブル、フカフカの大きなクッション、テレビが置いてある、ホームドラマのセットの居間のような部屋。
L「ずっと暗がりにいたから、まぶしくて目が痛ぇ」
N「何の変哲もない部屋だな。ビールは置いてないのか。お、灰皿が置いてあるということは、ここで煙草吸ってもいいってことだよな?」
L「やったー、車に乗ってからずっと吸ってなかったから、もう禁断症状起こしそうだったぜー(さっそくソファに腰を降ろし、嬉々として煙草に火を点け始める)」
N「お前、もう吸ってんのかよ。このテレビは映るのか? リモコンがあるな」
ノエルがリモコンのスイッチを入れると同時に、テレビから笑い声が流れ出す。
N「ちゃんと映るようだな」
L「ご丁寧に字幕付きだぜ」
リアムはソファに寝転がりながら、ノエルはクッションにもたれながら、しばらくテレビに見入る二人。オーバーアクションの司会者とひな壇のゲスト達がトークを繰り広げている。
L「あの司会者のヤツ、あんなに激しく動いて疲れねえのか?」
N「ファッキンくだらねえ。日本のテレビ番組もUKと大して変わらねえなあ。他に何かやってんのか?」
チャンネルを変えた途端、突然画面が真っ赤になり、壁がビリビリと揺れるほどの音量で音楽が流れ出す。
テレビ『くる~♪きっとくる~♪』
N「なんだこの音楽は。声がキンキンして聴きづらいったらありゃしねえ」
L「聞いたことあるな。日本のホラー映画だったけど、ちびりそうに怖かったんだよな。髪の長い女が、テレビから出てきて……うおっ!」
唐突に部屋の照明が落ち、少ししてから、ゆっくりと赤い照明が部屋を包む。
テレビには井戸が映っていて、中から人の頭がヌーッと出てくる。
L「げっ、あの映画そのまんまじゃねえか!」
N「たかがテレビだろ。そんなにビビることでも……うわあああああああぁぁぁぁ!!!!」
井戸から出てきた黒く長い髪の女が這いずるようにこちらに向かってきて、濡れた頭と手がモニターから飛び出てきている。
ノエル、リアムの手を取り、部屋を出て一目散に逃げだす。
(6)に続く。