日本人選手の素晴らしい活躍でリオオリンピック・パラリンピックは盛り上がっているが、一方で日本経済の方に目を向けると、あまり直視したくない現実が横たわっている。
財政政策・金融政策と「あらゆる手段を動員して」望んだ世紀の一戦において敗色が濃厚となるなか、政府や日銀関係者の内にも、厭戦ムードが漂い始めてきた。
外国人投資家がこれを見過してくれるわけもなく、国債を売り、内需株を売り、円を買
い、いわゆるアベノミクスの失敗を織り込み始めている。
結果を一言で述べるならば、日本国民や企業は、政府・日銀の施策が、将来の負担増(増税)として返ってくることを知っており、期待インフレを引き上げるような行動は取らなかった。いや、取ってはくれなかった。
しかし、パーティーで踊らなかったからといって、後片付けは自分たちでしなくてはならない。部屋には主催者がばらまいた様々なカードの残骸がある。若者は立ちすくみ、そして老人は寝ている。
アベノミクスは失敗した。発言することがタブーのような雰囲気があるが、それは日本人の一人一人が、薄々気づき始めていることである。
まずはそれを受け入れるための時間が必要だ。そして気持ちを入れ替えて、今度は成熟国としての道をどのように歩むのか、真剣に議論をしていくべきだろう。
4年後の東京オリンピックは新たな成熟国のスタートとして、象徴的なイベントになれば良いと思う。
