MC JUPITER-9 2/85 LZOS
MCジュピター9は、フィルムカメラ時代から非常に有名な、M42マウントのレンズだ。
ロシアレンズは写りの評価が、毀誉褒貶さまざまなことが多い。
それは個性が強いことを意味するだろう。個性ゆえに好まれることもあるし、個性ゆえに遠ざけられることもあるのだ。
このレンズは、ツァイスのゾナーコピーと言われている。
素性はしっかりしたものなのだろうが、工作精度の当たり外れも大きいと言われるのがロシアレンズだ。
もちろん当たり外れは、写りに多大な影響を及ぼすだろう。しかし、「外れも、味のうち」と考えておけば、なにを掴もうとも楽しいものだろう。(^^;
実はこのレンズは、かつてご紹介したことがある。
異国に生まれた、同じDNAを持つ者 - ロシアレンズの描写 (1) ◆
当時は一つの記事にレンズを三本掲載するなどしていたのだが、思うに、三番目のレンズなどは見てもらえる可能性が低い。(^^;
そこで、複数のレンズをご紹介している記事は、レンズを分けて独立させることにした。
この記事は、やや特殊撮影によるものを多く使った。
春蘭の写真はM42ヘリコイド付きマウントアダプターを併用して、マクロレンズとして使い、絞り開放で撮影している。
つまりこのレンズの限界付近の使い方となる。
このレンズは絞り開放での描写が非常に甘く、ピントがどこに来ているかわかりにくい。しかし、そこにかろうじて残るエッジが楽しかったりするのだ。
近隣の街で、春蘭展が開催されていると聞いた。
春蘭の花は非常に小さく可憐で繊細だ。このレンズによる、「かろうじてエッジが残る絵」は、この花をどのように描いてくれるのだろうか。
Simon & Garfunkel - Scarborough Fair (Full Version) Lyrics