AF ZOOM 35-70mm 1:4 (22) minolta
このレンズは1985年に発売されたαシリーズ用の標準ズームレンズだ。
すでに単焦点レンズの全盛期は過ぎ、このレンズは新時代の標準レンズとしてαシリーズに搭載されていた。
αシリーズはベストセラーになったから、このレンズも市場に溢れている。希少性がないレンズだから、スルーされることも多いだろう。
しかしこのレンズの描写性能は折り紙付きだ。アサヒカメラ「ニューフェース診断室」1985年4月号の記事には、「今まで本診断室でテストした35-70ズームレンズ中、最高の数値的性能を得た」とある。
1985年、AF一眼であるα7000の登場は衝撃的なものだった。
それは「αショック」とよばれ、以後、各社から発売される一眼レフは、「ミノルタα」をターゲットとしたものとなった。
αというターゲットを捕捉できなかった一眼レフメーカーは、ここから一斉に淘汰されて行ったのだ。
αシリーズ登場と同時に、レンズマウントも変更になった。
1985年以降、ミノルタのレンズ群はそれまでのSR/MDマウントとは互換性のないAマウントに移行する。
ミノルタのカメラ事業は、いまはソニーが引き継いでいる。ミラーレス機はEマウントになったが、Aマウントはソニー一眼レフ機にいまもなお採用されているのだ。
立春も過ぎ、日々、暖かくなってゆく。このレンズとは、久しぶりに、彫像の置かれた公園に行こうか。
この季節には閑散としている、そもそも地元の人しか訪れない公園だ。
坂道の多い公園で、春を迎える木々の姿を切り取って来よう。
03 Vision [O Euchari in Leta Via] - Vision - Hildegard von Bingen