SMC PENTAX-F ZOOM 1:4-5.6 35-105
1985年に発売されたミノルタαシリーズは、市場にもカメラメーカーにも衝撃を与えた。
ペンタックスはそれから遅れること2年、1987年にオートフォーカス一眼、SFXを発売した。このレンズはSFXシリーズに対応して発売されたズームレンズだ。
ペンタックスの最初のオートフォーカス一眼レフは、1981年発売のME-Fだったが、これは世界初のオートフォーカス一眼レフだった。
しかしME-Fはその後進化することはなく、単発に終わった。αショックによって、あらためて遅れて登場したのがSFXなのだ。
ペンタックスは1970年代までは時代の先を行くカメラを発売していたメーカーだったが、1980年代に入り、次第に失速し始めたと思う。
1985年というエポックメイキングな年に、ペンタックスが発売したPシリーズの一眼レフカメラは、あまりにも平凡だったと思うのだ。
長年にわたって先進的な力を維持するのは大変なことなのだろうか。
といっても、これはレンズ記事だ。(^^;
このレンズはそんな微妙な時期に発売された。フィルムカメラで使ったときには、シャープネスはそこそこで、発色にコクがあり、質感描写が独特という印象があったが、デジタルで印象が変わるレンズは多い。
それなら、デジタルでまとまった数を撮ってみようという気になった。
このレンズは、立春を過ぎた西山荘に連れて行こう。水戸光圀公が隠居後に住んだ場所だ。
水辺のこのエリアは、この季節になにを見せてくれるだろう、このレンズでそれを切り取って来よう。
Beethoven: Opus 13 Sonate "Pathetique" 2nd Mov Adagio Cantabile
- Sherif Sandelin