NIKKOR-S Auto 1:1.4 f=50mm Nippon Kogaku
撮影はα7Rで行ったが、上の写真のカメラはニコンF2 フォトミック(初代)だ。
1962年に販売開始されたニコンの5群7枚、ダブルガウスタイプの初期非Aiレンズだ。
1960年前半までは、途中で設計変更されるレンズが結構あった。これはニコンだけではない、他メーカーでも同様だった。
1976年まで変更なしに光学系が変更されなかったこのレンズは、初期設計から完成度が高かったと言えるだろう。
このレンズに関しては、側面の距離表示が「feet」しかなく、古い表記である「Nippon Kogaku」名が使われていることなどから、かなり初期のバージョンだ。
製造年は次のサイトによると1963年だ。
Nikon Lens versions and Serial nos
一眼レフカメラにおいて、「50/1.4」というスペックのレンズを、ラインナップ中の代表選手的に、レンズ描写の基準に置くメーカーは多かった。
解像力など種々の数値的特性においても、他の焦点域のレンズを「50/1.4」と同等のレベルにすることは、非常に高い目標にもなるのだ。
このレンズもまた、ニコンの代表選手的な位置付けで「Nippon Kogaku」の一眼レフカメラ群に付けられ、膨大な数の絵を残してきたのだろう。
なお、このレンズの詳細はニコンレンズユーザーのバイブルと言える「ニッコール千夜一夜物語」を参照されたい。
今日も天気が悪く、しかも蒸暑い。まだ一度も行ったことのないお寺さんに立ち寄ってみようか。
いつも通る幹線道路からは少しばかり距離が離れていて、長い間、気がつかないでいたのだ。
不思議なのだが、蒸暑い日には、古い時代の独特の雰囲気がある場所に行きたくなる。
このレンズは、背景に強い点光源があると、ボケが油彩のように大きく崩れる。
しかし綺麗なボケだけがボケではない。それが夏の蒸暑さに相応しいではないか。
上の写真からの切り出し。カマキリの子供だ。警戒している。
Bach - Yo-Yo Ma Performs Sonata No. 1, in G major, BWV 1027;
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