Mutar I T* + (Y/C) ML50/1.4
ヤシカ/コンタックス(Y/C)のテレコンバーター、ムター1だ。
Y/Cのテレコンバーター、ムターシリーズには1,2,3と3種あり、この1が汎用品だ。2と3は「後玉が付き出していない望遠レンズ」にしか使えない。
テレコンバーターは、レンズ焦点距離を2倍にする「レンズアクセサリー」に分類されるだろう。
「交換レンズが重いから、荷物を軽くするために、取りあえず持って行こう」的な、あくまでもオマケ的な存在と言える。
設計がカールツァイスのムターシリーズは、1970年後半の発売当時から、その性能は折り紙付きだった。
けっしてオマケにとどまらない、本気設計?で発売されたのだ。
このテレコンバーターを付けると、50/1.4レンズは100/2.8の中望遠レンズになる。
ムター1は6枚構成だ。ML50/1.4は6群7枚構成。エレメントの枚数は合わせて13枚になる。これはズームレンズ並みの枚数だ。
それなら、テレコンバーターを付けたレンズは、焦点距離が2倍になっただけではなく、メインレンズとは別物のレンズになったと言えるだろう。
このレンズを連れて、森の中の水辺をめぐろう。
別物になったレンズもまた、多くの絵を拾い上げてくれるだろう。
Antonio Vivaldi "L'estro Armonico" A minor RV356 No. 6 Op.3 Allegro