ZENZA BRONICA NIKKOR-P 1:2.8 f=75mm
ゼンザブロニカとは、ブロニカ・ガスライターなど、こだわりの製品をつくってきた吉野善三郎氏が、カメラ事業を始めるにあたって(社員が勝手に?)付けたブランド名だ。
ゼンザブロウ→ゼンザブロニカという、なかなか楽しくなるブランド名だ。
このレンズは、ゼンザブロニカの6×6中判カメラの初期に、標準レンズとして搭載されていた。
ゼンザブロニカは自社ではレンズを作らず、すべて外部から調達していた。
それらのレンズは「ゼンザノン」と命名され、調達先は東京光学(トプコン)、富岡光学、東ドイツのカールツァイス・イエナなど、そうそうたる顔ぶれだったのだが、日本光学のものだけは、ゼンザノンではなく、なぜか別格的に「ニッコール」なのだ。??、理由はわからない。
レンズタイプはクセノター。発売は1959年だから、非常に古いレンズと言えるが、和らかさを併せ持つシャープさを持つレンズだ。
このレンズは周辺部の描写に弱点があったそうだが、6×6判のイメージサークルは35mmフルフレームのイメージサークルを圧倒的に越えるから、問題にはならない。
野心的な開発コンセプトを持ったブロニカカメラと、日本光学の設計技術陣との共振は、なにを生み出すのだろうかと思わせる。
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マウントアダプターは簡易版を自作した。で、今回の製作は希に見るほど簡単だった。(^^ゞ
(1)このレンズはヘリコイドを持たないから、「Y/C→Eマウントヘリコイド付きアダプター」を準備する。
(2)Y/C純正の中間リング(20mm)を準備する。この長さがちょうど良いのだ。
(3)レンズの後玉部を中間リングに取り付ける。取り付け部はインローになっている。ややきつめながらうまく嵌まることを確認する。
(4)確認後、レンズと中間リングを軽くゴム系接着剤で固定する。
これで、ややオーバーインフィニティにはなるが、簡易アダプターの完成だ。
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最初の7枚は御岩神社周辺での撮影だ。帰路、ひさしぶりに、取り残されたような古い街をめぐった。
たくさん撮ったため、写真がだぶらないようにして記事を二つに分ける。
これは(1)だ。(2)はこちら。
雨の日、忘れられた裏通り(2) - ゼンザブロニカのニッコール ▽
この付近の地質学的な特徴はこちら
日本列島の歴史は日立の地面から始まった?!
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