YASHICA LENS DSB 55mm 1:2
ソフトフォーカス改
いわゆる「レンコン絞り」というものがある。レンコン絞りとは、次の画像のような穴のあいたプレートだ。
収差の大きいレンズの絞りが入る個所にこのプレートを差しはさみ、ソフト量を調整する。
マミヤセコールやフジノンなどのソフトフォーカスレンズが、この方式を採用している。
グリッドの穴あき部によって収差の量を調節する機能を持つのだが、被写体に極端な高輝度部があると、次の写真のようにグリッド穴のパターンがそのまま写り出てしまう。
この場合、パターンが規則的なために面白くない。
そこで作ったのが、次のレンコングリッドならぬ、カオスグリッドだ。100均で売っているメッシュのポーチを切って貼り合わせただけだが、これで写りが変わってくるのだ。
なお、次のリンク先の下の方に、さまざまな改造ソフトフォーカスレンズの記事を載せている。
フルサイズEマウントで使うオールドレンズ&写真 (5) 海外、引伸し用、Lマウント、テレコン 他
グリッドの穴位置や形状が不規則になると、高輝度部に表出するグリッド模様が不可思議なものになる。フレアが、文字通りにフレアとなるのだ。
次の写真は、左側のグリッドによる描写だ。このグリッドの場合、収差成分の透過量が多いため、さすがに高輝度部での炎が激しい。(^^;
しかしもちろん、極端な高輝度部が無ければ、普通のソフトフォーカスレンズとして使える。
今回、右側のグリッドを、YASHINON DSB 55/2の「前群レンズ」に取り付けた。
こちらのグリッドは穴が少なく、収差成分をあまり透過させないので、先のスーパータクマーより、ややシャープな描写になるだろう。
次の1枚目の写真に高輝度部があるが、その形状は規則的なグリッドに比較して、不思議な花のように見える。
今日は、近隣の神社や古代の墳墓跡などをめぐろう。
推定焦点距離130mmの不可思議な中望遠ソフトフォーカスレンズで、聖域を写し取ってこよう。
上の写真をモノクロームにした。
Hildegard of Bingen, Spiritus Sanctus