1960年代から'70年代、レンズ交換式一眼レフのユーザーは急速に増えていった。
せっかくレンズ交換ができるのだから、他にどのレンズをそろえようか?
そんな問いに対して推奨されたのが、「28mm広角レンズ」と「135mm望遠レンズ」だった。

 

第二次世界大戦後、カメラやレンズは日本の重要な輸出産業となり、数多くのメーカーが登場した。三協光機もそのうちの一つだ。
だが、1980年ごろまでには多くのメーカーが消えていった。
三協光機はレンズメーカーとして比較的メジャーなメーカーだったが、それでも1980年に消滅したのだ。


ここではそんな三協光機の、「コムラー」28mm広角レンズと135mm望遠レンズを、合わせてご紹介したい。
28mmレンズでは野生系の?自然風景、135mmレンズでは市街地の工場や海辺の風景を撮影した。



W-KOMURA- f=28mm 1:3.5 SAKYO KOHKI

 

 

 

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プリセット絞りタイプだから、1960年ごろに製造されたレンズだろうか。
プリセット絞りタイプのレンズは、開放測光式レンズに比べれば、絞り操作はそれなりに手間がかかる。
だが、ミラーレスではこれが便利機能になる。

マウントアダプター経由では絞り込み測光が普通だ。
プリセット絞り式のレンズなら、まず絞り値を決めておき(=プリセット)、絞り開放にしてピントを合わせ、ふたたび設定絞り値に合わせなおす作業が、ファインダーから目を離さなくても容易にできるのだ。

これがなかなか便利だ。なんだか1960年ごろのメカ好きなカメラ少年になったような気持ちになる。
いや、あの頃の少年は、一眼レフなど買ってもらえなかったろう。それならあの頃のカメラ親父になった気がする。
なんだか、特にうれしくもない。(^^;

広角レンズが得意とする描写は「量感描写」だ。
このレンズを付けたら、直射日光の少ない、夏の緑に染る山に行くしかないだろう。
そうして途中で、風吹く海にでも立ち寄ろうか。

 

 

 

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KOMURA- f=135mm 1:2.8 SAKYO KOHKI

 

 

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望遠レンズの描写は、広角レンズの量感描写に対して、その骨格のためなのか、非常に明晰なものを感じる。
135mmという焦点距離は、日常的な描写と感じる「中望遠レンズ」と、非日常的な描写の「超望遠レンズ」の間に位置しており、使い方ひとつでなかなか面白い絵を見せてくれると思っている。

数も種類も多かった135mmレンズは、いまではやたらと不人気であり、二束三文の値付けがされていることが多い。
しかし、単焦点レンズがお好きな人からは、もっと使われてもよいレンズと言えるだろう。


このレンズには、街にある線を描かせたい。
自然風景ばかり撮影していると、とてつもない山奥に住んでいるように思われそうなのだが、海と山に挟まれた工業都市に住んでいるのだ。(^^;
市街地に工場は数多くあり、被写体には事欠かない。

新しいオフィスビル風の工場もあるが、私が子どものころにはすでにあった古い工場は、いつもなにかを語り掛けているかのように思うのだ。

 

 

 

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Rolling Stones- Dance Little Sister (Longer Version)- Made by Ian Gomper