Super-Takumar 1:1.8/55 Asahi Opt. Co.
ソフトフォーカス改
このレンズは、ペンタックススーパータクマー55mmの「前群のみ」だ。
たまたま、スーパータクマーの「前群のみ」が、捨てられる寸前で手に入ったのだ。
前群レンズだけであっても、各種中間リングでフランジバックを合わせ、M42リングを取り付けてM42ヘリコイドと組み合わせれば、ソフトフォーカスレンズとして使用可能になる。
50㎜前後の標準レンズでも、前群のみを使うと、収差補正されない「ソフトフォーカス中望遠~望遠レンズ」になる。
この焦点距離はレンズごとに違ってくる。このレンズの場合、大まかには170mm程度の望遠レンズになった。
もちろん、収差は補正されない状態だから、「どのように写るか」は、結果を見なければわからない。
暑い日に、花々のふわふわした描写を眺めるのも、けっこう楽しい。
ときどきソフトフォーカスレンズに回帰してしまう。不明瞭な、夢でも見ているかのような視界を求めてしまうのだ。
レンズの描写性能において有害とされる収差は、思いもかけないような非日常的な絵を見せてくれるのだ。
このような改造したレンズは、収差が四隅に凄まじく出ることもあるのだが、このレンズは画面全体が非常に安定していると思う。
背景の点光源が強い場合の、独特の癖があるボケも面白い。バブルボケの中に入っている三角形状のものはなんなのだろうか。
なお、下記のリンク先に、種々の改造レンズ記事の一覧を入れてある。
フルサイズEマウントで使うオールドレンズ&写真 (5) 海外、引伸し用、Lマウント、テレコン 他
Pink Floyd Side 4, Pt 4 Louder than words