CARENAR 1:2.8 f=28mm


 

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世界中に輸出されている日本のカメラやレンズは、かつては輸出先のブランド名でOEM供給されることもあった。
たとえば輸出先において、相手ブランド名の方が日本のブランド名よりも強力な場合などだ。少なくとも1970年代初頭まではそんな状況だったのだ。

「カレナー」名にもそんないきさつがあるのだろう。

このレンズの身元素性?については、「MADE IN JAPAN」と刻印されたM42マウントレンズであること以外、なにもわからないのだ。

外観的にこのレンズは、ピントリングが総金属製で、ゴム巻きがされていない。これは1970年代初頭までのレンズの特徴だ。

また、彫刻された文字の間隔がずいぶんひろい。昔のシグマレンズの刻印がそうだったが、それだけで昔のシグマ製とも言えないだろう。

もう40年以上も前、国内のレンズメーカーで製造され、どこかの国に輸出され、その国での名を与えられ、そうしてどのようなきっかけからなのか、ふたたび日本に戻ってきた。
そんなことだけが、かろうじてわかるレンズなのだ。


M42マウントのレンズは汎用性が高く、Eマウントアダプターにはヘリコイド付きのものも存在する。
その場合には、中間リングを付け替えなくてもマクロレンズ的に使えるようになる。工夫することによって、さまざまな使い方ができるマウントと言える。


今日も暑く、自宅から30分ほどのところにある高萩市の花貫渓谷で、少しばかり散歩でもするかと思った。その付近は夏でも涼しいのだ。
で、到着したころに雨が降り始めた。それならどこに行っても涼しかったかもしれない。(^^;



 

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上の写真の画面右上を切り出し

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カメラ用レンズで、画面に太陽などの強い光源が入れば、多くのレンズでフレアやゴーストが出る。
もちろん、フレアやゴーストもレンズの味の内だろう。フレアは、しばしば「まぶしさ」を感じさせてくれるのだ。
だから個人的にはフレアやゴーストの発生を一概に否定するつもりもない。


しかしこのレンズを使ってみて驚いた。

マルチコートされていないにもかかわらず、逆光耐性がきわめて高い。
太陽を画面中に入れても、フレアやゴーストがまったくと言ってよいほど出ないのだ。

逆光耐性を上げるためには、光学設計だけでなく、製造工程において鏡筒内部やエレメント外周の反射防止処理などが必要になる。
これは、「見えない箇所にまで手を入れる」ということなのであり、性能を犠牲にしてのコストダウンとは正反対のことなのだ。


また、このレンズの描写の特徴として、高輝度部に微妙なにじみが出る。
これは光学設計から来るのだろうか、非常に美しいと思う。このレンズならではの特徴だろう。


一般向けの、とくに高級品とされなかったレンズなのだろうが、このレンズもまた、世界に「MADE IN JAPAN」を知らしめたレンズのうちのひとつなのだろう。



 

Poles Apart - Pink Floyd